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万博「ロボット」は、一匹の「カブトムシ」には敵わない

2006年07月17日15時16分 / 提供:PJ

pj
万博「ロボット」は、一匹の「カブトムシ」には敵わない
万博会期中、遠足で人気のあった遊びと体感ゾーンが復活。カブトムシを見つけて歓声を上げる子供達。愛知県の「愛・地球博記念公園」の開園記念イベントで。 (撮影:鶴木 真)
「うわっ、こっちにもいるぞ!!」。15日にオープンした愛知県の「愛・地球博記念公園」の開園記念イベントが園内各所で催される中、屋外の子供達のための「自然体感遊具」コーナーでは、子供達の素朴な歓声が響いた。愛知県神田知事による開園記念事業「子育て・子育ち 県民のつどい2006」挨拶を聞き終えたあと、ふと会場建物の外の出たときのことだった。

 隣接する愛知国際児童年記念館・建物の中では、同公園の開園記念イベント「愛・地球博のロボットたち」(無料・2006年11月30日まで開催)の開幕に当たって、中村事務総長が1970年大阪博から見たロボットの進化を、子供達を前に技術革新の夢を熱く語りかけた。もともと万博の会場になる前、県民から親しまれた「青少年公園」時代より大切に残されている大阪博の「最新」だったロボットたちは、この公園施設の一角に今でも大切に保管されているが、訪れる人も少なく当時の栄華をひっそりと伝えるのみ。

 片や、屋外の愛・地球博開催期間中、小学校団体見学遠足の場所として利用され、大人たちが訪れる機会が少なかった遊びと体験ソーンの施設は、再び子供達の遊び場として開放され、ロボット展示場から出た子供達で賑わっていた。そして、子供達が歓声を上げたのは、横の最新ロボットの展示より、園内の樹木の上から落ちてきた1匹のカブトムシだった。ほこりをかぶった30年以上前の大阪博のロボット、2005年展示されたばかりの最新の対話型ロボットを見た後で、果たしてこの最新と呼ばれるロボットたちは、いつまで子供たちの興味を引くことが出来るのだろうかと、記者は素朴な疑問に駆られずにはいられなかった。

 開幕記念イベントとして、愛知県が子育て支援のためにどんなことをすべきか、どんな環境を作るべきかと熱く討論が交わされる中、次世代の子供に何を残すべきか? 最新のロボット技術? 園内に残された自然によってはぐくまれた、たった1匹のカブトムシの発見は、開発が進み、昆虫と触れ合う機会が少なくなった子供達にとって、最新のロボットの展示と同じくらい、新鮮で大事な関心事。

 我々大人たちが次の世代に残さなければならない大切なモノは何か? 環境博と呼ばれた愛・地球博会場に残された豊かな自然は、しずかに語りかけているのかもしれない。【了】

※この記事は、PJ個人の文責によるもので、法人としてのライブドアの見解・意向を示すものではありません。また、PJはライブドアのニュース部門、ライブドア・ニュースとは無関係です。

パブリック・ジャーナリスト 鶴木 真

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