今週のお役立ち情報
頭突き、ミサイル、W杯
【PJ 2006年07月11日】−
W杯の一ヶ月が終わった。PKに弱いイタリアがPKで勝った。
貴重な一点を先取した仏のジダンが、ボールではなく、人へ向けた頭突きにより、レッドカードで一発退場。もし、ジダンがPKを蹴っていたらフランスは、どうなっていたのだろうか?ジダンは今後の人生で、あの時の感情を抑えられなかったことをきっと後悔しながら生きていくことだろう。
たった一人の感情で、フランス人全員の希望が絶たれてしまったともいえる。2位の表彰式にさえ、彼の姿を見ることができなかった。「ジダンがジダンだを踏む」という日韓大会の時の日清のコマーシャルを思わず思い出してしまった。
今回のW杯は、同点によって、延長。延長で決まらずPK戦という試合がいくつもあるように、両チーム互角という接戦が多かった。また、それだけ点が取りにくいゲーム展開となっていた。
予選はドイツで観戦していたが、準々決勝からは、すべて日本のテレビで見ている。テレビを見ていて感じるのが、無用なクローズアップやしつこいスローモーションにボクはジダンだを踏んでいた。
複数のカメラで選手を追い、表情を映し出したり、個々の選手をクローズアップしているが、まったく余計なお世話だと思う。サッカーは全体を見なければ意味がないスポーツだ。
個々の選手のドリブルやフェイントがすばらしくても、何のためにその技が使われているのかを俯瞰して見ないと理解できない。
また、何度も繰り返されるスロープレイも、試合が続いている間に再生するのは遠慮いただきたい。大事なシーンを見落とす原因となっている。最近は、選手の給水シーンや、ピッチに倒れた選手を治療するシーンにまでスローが適用される。ドラマチックで映画のような演出を考えているのであるが、その間に、スルーパスや決め手となるシーンが終了してしまっているのでがっかりだ。
近い将来、テレビのサッカー観戦モードには、設定メニューが登場し、スローの有無、クローズアップの有無などが登場することだろう。カメラもリモコンで自分でスイッチングしながら視聴できるかもしれない。もしくは、スイッチングもAパターン、Bパターン、Cパターンと好みのスイッチャーをチョイスできてもいいだろう。
今回の決勝のミュンヘンのスタジアムでは、スタジアムの外観からピッチにいたるまで、カメラがレールに導かれ、巨大なクレーンショットが採用されていて、スケールアップした絵に仕上がっていた。まるで、映画監督のデ・パルマ・ショットのようである。固定のシーンであれば、2台のカメラをうまく連動すると、スタジアムの外観から、ピッチに降りてきて、選手の動きまでを映し出すというようなヴィジュアルエフェクト処理がリアルタイムで見られることだろう。
裏番組でやっていたウィンブルドンテニスでは、ラインにボールがのっていたかどうかを、ライン専用カメラが表示している。
スポーツを映すカメラは、選手の目線に、ますます近づいてきてる。あたかも自分がゲームに参加しているかのような目線になる。どうやらボールにカメラやマイクが搭載される日も近いだろう。
それにしてもサッカーのカメラマンは、サッカーがまるで、わかっていない。シュートシーンばかりを再生し、そこにいたるまでの見事なパスを映さなかったりする。
今回、ジダンのパスはどれも完璧だった。しかも軽くワンタッチだけである。それだけで試合の流れが簡単に変わる。中田のパスがどれだけ日本の選手に通ったのか?世界レベルのパスを送ったつもりでも、相手に届かなければ、それは「パス」とはいえない。
決勝戦ともなると、同じチームメイト同士で対決するシーンも多かった。日常一緒にプレーしている選手が敵となり、4年に一度、招集された自国のメンバーの応急チームである。どちらのプレーがやりやすいかというともちろん普段のチームだ。
サッカーを見たければ、チャンピオンズリーグを見ればよく、ワールドカップは国家の威信と意地をかけた別の戦いである。しかし、ヨーロッパのユーロ圏では、国ごとの意識は非常に薄らいできていると今回感じた。さらにインターネットで世界はますます狭く、フラット化していく。しかし、自国という意識はなくならず、さらに強まるばかりだ。
自国の意識やビューポイントだけで世界を眺めると大変なことになる。北朝鮮がミサイルを飛ばしても号外にならず、中田の引退が号外になるほどだ。国の問題よりも、話題を追いかけることの方がメディアにとっては重要なようだ。
一発触発で、戦争にだってなりかねないこんな時だからこそ、ミサイルも頭突きも個人の判断が国家にとっては致命傷となることもありそうだ。【了】
※この記事は、PJ個人の文責によるもので、法人としてのライブドアの見解・意向を示すものではありません。また、PJはライブドアのニュース部門、ライブドア・ニュースとは無関係です。
パブリック・ジャーナリスト 神田敏晶【 東京都 】
この記事に関するお問い合わせ / PJ募集
貴重な一点を先取した仏のジダンが、ボールではなく、人へ向けた頭突きにより、レッドカードで一発退場。もし、ジダンがPKを蹴っていたらフランスは、どうなっていたのだろうか?ジダンは今後の人生で、あの時の感情を抑えられなかったことをきっと後悔しながら生きていくことだろう。
たった一人の感情で、フランス人全員の希望が絶たれてしまったともいえる。2位の表彰式にさえ、彼の姿を見ることができなかった。「ジダンがジダンだを踏む」という日韓大会の時の日清のコマーシャルを思わず思い出してしまった。
今回のW杯は、同点によって、延長。延長で決まらずPK戦という試合がいくつもあるように、両チーム互角という接戦が多かった。また、それだけ点が取りにくいゲーム展開となっていた。
予選はドイツで観戦していたが、準々決勝からは、すべて日本のテレビで見ている。テレビを見ていて感じるのが、無用なクローズアップやしつこいスローモーションにボクはジダンだを踏んでいた。
複数のカメラで選手を追い、表情を映し出したり、個々の選手をクローズアップしているが、まったく余計なお世話だと思う。サッカーは全体を見なければ意味がないスポーツだ。
個々の選手のドリブルやフェイントがすばらしくても、何のためにその技が使われているのかを俯瞰して見ないと理解できない。
また、何度も繰り返されるスロープレイも、試合が続いている間に再生するのは遠慮いただきたい。大事なシーンを見落とす原因となっている。最近は、選手の給水シーンや、ピッチに倒れた選手を治療するシーンにまでスローが適用される。ドラマチックで映画のような演出を考えているのであるが、その間に、スルーパスや決め手となるシーンが終了してしまっているのでがっかりだ。
近い将来、テレビのサッカー観戦モードには、設定メニューが登場し、スローの有無、クローズアップの有無などが登場することだろう。カメラもリモコンで自分でスイッチングしながら視聴できるかもしれない。もしくは、スイッチングもAパターン、Bパターン、Cパターンと好みのスイッチャーをチョイスできてもいいだろう。
今回の決勝のミュンヘンのスタジアムでは、スタジアムの外観からピッチにいたるまで、カメラがレールに導かれ、巨大なクレーンショットが採用されていて、スケールアップした絵に仕上がっていた。まるで、映画監督のデ・パルマ・ショットのようである。固定のシーンであれば、2台のカメラをうまく連動すると、スタジアムの外観から、ピッチに降りてきて、選手の動きまでを映し出すというようなヴィジュアルエフェクト処理がリアルタイムで見られることだろう。
裏番組でやっていたウィンブルドンテニスでは、ラインにボールがのっていたかどうかを、ライン専用カメラが表示している。
スポーツを映すカメラは、選手の目線に、ますます近づいてきてる。あたかも自分がゲームに参加しているかのような目線になる。どうやらボールにカメラやマイクが搭載される日も近いだろう。
それにしてもサッカーのカメラマンは、サッカーがまるで、わかっていない。シュートシーンばかりを再生し、そこにいたるまでの見事なパスを映さなかったりする。
今回、ジダンのパスはどれも完璧だった。しかも軽くワンタッチだけである。それだけで試合の流れが簡単に変わる。中田のパスがどれだけ日本の選手に通ったのか?世界レベルのパスを送ったつもりでも、相手に届かなければ、それは「パス」とはいえない。
決勝戦ともなると、同じチームメイト同士で対決するシーンも多かった。日常一緒にプレーしている選手が敵となり、4年に一度、招集された自国のメンバーの応急チームである。どちらのプレーがやりやすいかというともちろん普段のチームだ。
サッカーを見たければ、チャンピオンズリーグを見ればよく、ワールドカップは国家の威信と意地をかけた別の戦いである。しかし、ヨーロッパのユーロ圏では、国ごとの意識は非常に薄らいできていると今回感じた。さらにインターネットで世界はますます狭く、フラット化していく。しかし、自国という意識はなくならず、さらに強まるばかりだ。
自国の意識やビューポイントだけで世界を眺めると大変なことになる。北朝鮮がミサイルを飛ばしても号外にならず、中田の引退が号外になるほどだ。国の問題よりも、話題を追いかけることの方がメディアにとっては重要なようだ。
一発触発で、戦争にだってなりかねないこんな時だからこそ、ミサイルも頭突きも個人の判断が国家にとっては致命傷となることもありそうだ。【了】
※この記事は、PJ個人の文責によるもので、法人としてのライブドアの見解・意向を示すものではありません。また、PJはライブドアのニュース部門、ライブドア・ニュースとは無関係です。
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