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フランスの名門シャンパン・メーカー争奪戦

2006年06月11日09時01分 / 提供:PJ

pj
先月末、インドのバンガロールを本拠とするコングロマリット、ユナイテッド・ビールのボス、ビジェ・マルヤ氏が、フランスのティタンジェ・シャンパン・ハウスの入札に参加する意思を公表した際、小さな震えがフランスのエリートの間をよぎったそうだ。この話を6月3日付英誌「エコノミスト」は以下のように伝えた。

 シャンパンはフランス政府が守らなければならない戦略産業のひとつとはいえない。しかし、ティタンジェの名前はフランスの歴史に包まれている。同社はレーヌに13世紀から伝わるシャンパン伯爵の家を所有し、ティタンジェの”Comte de Chmpagne”はエリゼー宮の宴会で度々使用されている。

 ティタンジェは第6位のシャンパン・メーカーだが、ティタンジェ・ファミリーがお互いに仲たがいし、アメリカの不動産会社、スターウッド・キャピタル・グループが昨年7月に買収して以来、同社は売りに出されている。スターウッドは、競売に興味を示すアメリカのプライベット・エクイティー・ファンドからベルギーの金融業者、インドのビール醸造業者にいたる入札者に売り渡そうとしている。しばらくの間、マルヤ氏の入札価格、7億5000万ドルが最高値と思われていた。

 マルヤ氏が入札をとりやめるというニュースが流れ、フランス政府を喜ばせた。その代わり、同社はフランスの地方銀行のクレディ・アグリコール・ヂュ・ノルフストに8億4900万ドルで売却された。クレディ・アグリコールは、ティタンジェの役員でティタンジェ・ファミリーの一員であるピエール・エマニュエル・ティタンジェと提携している。

 インドの投資家に対するシャンパーニュ地方での反応は、実際には特別に敵意のあるものではなかった。シャンパンは大きな輸出産業で、業界のあるものはマルヤ氏はアジアへの輸出に力となったろうにと述べた。日本への輸出は600万本だが、インドへの輸出はいまだ10万本に過ぎないので、今後の伸びは大いに期待されている。

 ティタンジェを買うかもしれないと思われる投資家がほかにもいるが、それはマルヤ氏ではない。業界が懸念している投資家は、ベルギーの金融業者のアルベルト・フリエール氏だ。フリエール氏はLVMHのベルナード・アルノ氏と親しく、LVMHはすでに”Dom Perignon”などシャンパンの有名ブランドを軒並み保有している。

 もしフリエール氏がティタンジェを買収することになれば、遅かれ早かれ、アルノ氏の手に入ることが懸念される。しかし、クレディ・アグリコールはこの苦境を救った。最終的に、ティタンジェ一族が同社を買い戻すことになりそうだ。シャンパン・メーカーが外国の会社の手に渡るより元の鞘に収まり自立する方が好ましい。もとより、ティタンジェ一族が再び仲たがいしなければということになるが。【了】

※この記事は、PJ個人の文責によるもので、法人としてのライブドアの見解・意向を示すものではありません。また、PJはライブドアのニュース部門、ライブドア・ニュースとは無関係です。

パブリック・ジャーナリスト 

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