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ジャワ島地震、「野蚕開発事業」にも大きな被害

2006年06月11日07時02分 / 提供:PJ

pj
ジャワ島地震、「野蚕開発事業」にも大きな被害
完全に崩壊したthe Trajumas Hall(ジョグジャカルタ宮殿内宝物殿)(写真提供:Jogja Heritage Society)
インドネシア・ジャワ島で発生した大地震は、古都ジョグジャカルタを中心に多くの死者や負傷者が発生、住民や家屋、伝統文化や史跡、産業などに多大な被害を出していることは、さまざまな報道で伝えられているとおりだが、インドネシアと日本を行き来し、ジョグジャカルタの野蚕開発事業に取り組んでいた黒田正人さんのプロジェクトへの被害も例外ではなかった。

 黒田さんらは1994年から低所得農業従事者の収入向上と、環境保全及び伝統工芸の育成を目的として、地域固有の未活用資源『野生の蛾の繭:「アタカス」と「クリキュラ」』の活用による、地場産業振興育成事業を始めた。

 このプロジェクトで注目された蛾の幼虫(野蚕)は、果樹の葉を食い尽くす「害虫」だった。その野蚕が作り出す繭(抜け殻)が、優良な野生のシルク(ワイルドシルク)を生産することから「益虫」として評価されることとなった。野蚕が紡ぎだすシルクは「黄金色」で、吸湿・保湿性に富み、抗菌性・紫外線吸収能力があるなど、その特徴には付加価値が高く、他との競争がない点でも安定した事業として発展可能性があった。

 2005年に行われた愛・地球博(愛知万博)のパビリオン「中部千年共生村」の外壁をこの野蚕がつくる繭で作った「繭シート」が採用されたことは、日本でその存在を知らしめる大きなきっかけとなった。また、そのシルクで作られたドレスや小物は日本でも販売された。

 黒田さんはインドネシア共和国ジョグジャカルタ王室とともに、2005年末にロイヤルシルク財団を立ち上げ、果樹などの植樹と共に、野蚕養蚕の研究トレーニング施設、野蚕手工芸品作成のトレーニング施設を計画地に整備するなど継続的な支援を行っていた。

 黒田さんの「ロイヤルシルク財団」の活動にはジョグジャカルタ王室、林業省、ジョグジャカルタ特別州、県、郡、村、大学、民間、ボランティアが参加し、手工芸から植樹支援にとどまらず、農村支援、女性の地位向上、伝統工芸の育成へと展開し、ジャワの森復活に向けて植樹活動と自然環境との共生による持続的な社会構築、さらには地域の人々の就業機会を生む事業への発展途上だった。

 この震災によって、野蚕事業関係スタッフ全員の無事が確認されたが、野蚕開発事業に最も尽力された王族の方(Ibu Ray Hambarjan)が亡くなり、紡ぎ手の農村女性宅22棟が倒壊し数名が負傷入院した。約100棟あった再移住支援住宅の殆どが倒壊し、24人が死亡、多くの被災者はテントまたは屋外での生活を余儀なくされているという。

 王室の方々を含めた被災者達は自ら復旧復興に向けての活動を行っているが、今、緊急支援及び長期復興計画への支援が求められている。黒田さんは「このような状況だからこそ、今求められる行動があると感じています」と話した。ロイヤルシルク財団ではこの活動に賛同していただける方からの、下記のとおり義援金を募集している。みなさん、ご協力をお願いいたします。【了】

■ ジャワ震災生業復興に関する支援義援金の送金先:
郵便振替口座名称:ジャワ震災復興支援
口座番号:00130−8−610726

■ 野蚕開発事業についての問い合わせ先:
ロイヤルシルク財団代表
ジョグジャカルタロイヤルシルク取締役 東京事務所代表
フィトリアーニ・クロダ
ロイヤルシルク財団アドバイザー
黒田 正人
電話番号 03-3911-7540
e-mail : m-kuro@ta2.so-net.ne.jp
ロイヤルシルク財団(Yayasan Royal Silk:Akta No 27)

■ 関連HP
インドネシアの野蚕開発事業 −ジャワの森復活に野蚕開発−
インドネシア・鎮守の森・植樹村落支援事業リンク集

※この記事は、PJ個人の文責によるもので、法人としてのライブドアの見解・意向を示すものではありません。また、PJはライブドアのニュース部門、ライブドア・ニュースとは無関係です。

パブリック・ジャーナリスト 平田 朱美

関連ワード:
ジャワ島地震  ジャカルタ  インド  地震  AI  
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