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「六本木編集週報」No.2

小学校で農業教育を

【ライブドア・ニュース 2006年06月10日】− 週明けから、村上ファンドの村上代表逮捕でバタバタの出稿が続いた。幸いに事前の情報は何とか手に入れられたので、本人の会見などはおおむね順調に出稿できた。スタッフにはご苦労様というところだ。

 ところで、秋田の男児殺害事件に心を痛めている人も数多いのではないだろうか。真相はまだ藪の中だが、子供が犠牲になる事件、また加害者にもなってしまう事件が余りに多い。その社会的要因をどこに求めればいいのかと考える。個人的な見方ながら、私たちはもっと自然―世の中の基本的な成り立ち(仕組み)に目を向けていいのではないかと思う。

 5月29日付の日経新聞朝刊で、生命学者の中村桂子さんがインタビューに答え「農業こそ小学校で必修授業に」と熱く語っている。卓見である。私たちはもっと地面や土、そこに蠢(うごめ)く虫たちに触れるべきだし、それは特に小学校や中学校などの子供たちにあてはまる生活感ではないか、とも感じるところだ。

 中村さんの言葉には「小学校で英語をやる時間があるなら、農業を必修にして」とあり、その理由として「作物を育てることで子供が食べることの意味を感じ取るようになる」こと、さらに「自然が相手だから、必ずしも自分の思いどおりにならないことがあるのを学ぶ」ことを挙げている。まさにその通りである。私たちはもっと食のことを考えないといけない。偉大な自然と共存することを学ばないといけない。そして、コンピュータをいじるより、はるかに複雑な“人間”という生命の存在を感じ取らないといけないのだ。

 『週刊ポスト』6月16日号では、わが尊崇する養老孟司先生が持論である「参勤交代教育」論を展開していた。年に一度、都会の人間はひと月以上、田舎で暮らすべきだという主張。根っこのところは、中村さんの呼びかけとも通底する。「田舎で虫や自然に触れることで、子供は(人間としての)感覚を育てられる」という自説である。

 私たちは、自然への畏敬(いけい)の心をほぼ失った。人工物とゲーム機器にあふれた現代で、一番の犠牲者は子供たちかもしれない。大人は子供が犯罪の犠牲になることを防ぐだけでなく、豊かな感性を持てる生活を取り戻してあげることが必要だ。今こそ、虫の視点を。ミミズを掘り起こす農業教育を学校現場に―。【了】ライブドア・ニュース 満富俊吉郎
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