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"生きたかった" 命の声を聴く(4)

2006年05月12日13時22分 / 提供:ライブドア・ニュース

大学生活を「息子からのプレゼント」と話した鈴木共子さん。東京都新宿区の早稲田大学で。(撮影:東雲吾衣)

「生命のメッセージ展 in 国会 パート2」・早大合格は"息子からの贈り物"

【ライブドア・ニュース 2006年05月12日】− 鈴木共子さん(56)は2000年4月9日、早稲田大学の入学式を終えたばかりの息子、零さん(当時19歳)を飲酒・無免許・スピード違反のドライバーによる事故で亡くした。それから3年後、鈴木さんは「息子の代わりに」と3度目の受験で早大に合格、現在は第二文学部の4年生として文芸表現を学んでいる。風薫る早大のキャンパスで、鈴木さんに近況を聞いた。

 造形作家でもある鈴木さんは、零さんの死をきっかけに、交通事故やいじめなどで理不尽に命を奪われた人々の等身大のオブジェを展示する「生命(いのち)のメッセージ展」を発案した。等身大のオブジェを展示するという同展の原型を作り出したのも鈴木さんだ。零さんの姿を重ねた等身大のオブジェには、「息子をいつまでも忘れてほしくない」という思いが込められている。

 鈴木さんは零さんの事故のあと、業務上過失致死罪の厳罰化を求める署名活動を展開した。「業務上過失致死罪は最高刑でもたったの5年」ということを知り、人の命を奪っておいて、なぜ“業務”で“過失”なんだと怒りを感じた。「息子を失った悲しみを怒ることで紛らわせていた」と当時を振り返る鈴木さんだが、その後、悲劇を繰り返さないために、制度や量刑だけではなく「人の心」を変えなければいけない、と感じるようになったという。

 「アートはメッセージ」。造形作家として、亡き息子の思いを伝えるキーワードは「これだ!」と感じた。01年にオブジェ16体ではじまった「メッセージ展」だが、16日から18日まで開催される「生命のメッセージ展 in 国会 パート2」では、116体のオブジェが並ぶ予定だ。メッセージ展で何を感じるかは、「見る人の選択」と鈴木さん。等身大のオブジェを見て、「もう、二度と飲酒運転はしません」と宣言して帰る人もいるという。

 「学ぶ楽しさをこの年にしてはじめて知った」と笑う鈴木さんは、大学生活を「息子からのプレゼント」と話した。大学卒業後の夢は「ミュージアムを作ること」。演劇やワークショップを通じて、次世代に「命の大切さ」を伝える美術館を作りたいのだという。“大きな夢”の実現は、「息子と心情的な二人三脚」。「息子を生かし続ける方法をこれからも模索していきたい」と鈴木さんは母親の笑顔で語った。(つづく

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