マイクロソフト執行役 ホーム&エンターテイメント担当 Xbox事業本部長 泉水敬氏
 2月22日・23日、「アジアオンラインゲームカンファレンス2007東京」(AOGC2007)が開催。マイクロソフトのXbox事業本部長、泉水敬氏が「Liveサービスとコミュニティの未来像」と題した基調講演を行った。泉水氏は初代Xboxで始まったXbox Liveが、Xbox360で質的変化を起こし、Windows Vista時代を迎えてさらに進化するビジョンを語った。

 泉水氏はまず、オンラインゲームの楽しみが初代Xboxの「対戦」から、Xbox360では「共有」に大きく変わってきていることを示した。ここでいう「共有」とは、空間・時間・情報・体験・感動などの、さまざまな要素が含まれる。これにはSNSやブログの流行など、ゲーム以外のインターネット文化や、コミュニティエンタテインメントの発展も大きく関係している。

 このインフラとなるXbox Liveの特徴が「セキュリティ」「マーケットプレイス」「ゲームズオンデマンド」「マルチプレイ」である。このうち特に重要視しているのがセキュリティ面の確保で、Xbox Liveは当初クロースドな世界であると批判されたが、ウェブとの連動などで広がりを持たせつつも、今後も安全性の維持は譲れないとした。またマーケットプレイスについては、今まではゲームの体験版や予告編トレーラーなど、ゲームに関する商品が中心だったが、昨年11月から北米でビデオマーケットプレイスがはじまり、テレビ番組や映画コンテンツなどがスタートしたと報告。日本でもサービス予定で、広い意味での「感動の共有」を提供すると述べた。

 続いてXbox Liveの世界をウェブサービスを通して、PC上に拡大するサービスについて紹介が行われた。

 ネット上でのコミュニケーションは一期一会であることが多く、たとえ再会してもそれと気づかないケースが多い。これを補完するのがXbox Live Web Serviceで、Xbox.comの「My Xbox」からアクセスできる。初代Xboxではフレンドリストや戦績の確認が中心だったが、Xbox360ではメッセージを送信したり、ゲームのプレイ実績をプロフィールに反映させたりと、さまざまな機能が追加された。ゲーマータグ情報のhtmlが公開されており、プロフィールをホームページやブログに貼り付けるなどもできる。

 また日本先行でXbox Friendsというサイトもスタートしている。会員登録には16歳以上の制限があり、プロフィール情報の共有や、同じゲームをプレイしているユーザーなどが検索できる。今後はXbox Friendsのプログラムもユーザーに公開予定だという。

 このように、もともとオンライン対戦の場としてスタートしたXbox Liveだが、ゲーム体験を共有する場として拡張され、今ではウェブサイトやブログ、SNSなどにも広がっている。今後は同社のLive Anyware構想と結びつき、Windows VistaやWindows MobileユーザーもXbox Liveサービスを体験でき、さらにコミュニティを拡大させていくとした。会場では新作FPS「Shadowrun」による、Xbox360とWindows Vistaでの対戦プレイもデモ。Vista対応のクロスプラットフォーム第一弾として発売予定のゲームである。

 一方でユーザーコミュニティだけでなく、クリエイターのコミュニティ形成についても力を入れている現状を紹介。XNAベースのゲーム開発環境、ゲームスタジオエクスプレスを用いた、アマチュアクリエイターのゲーム開発支援について示した。本プログラムは無料でダウンロードでき、Windows上でゲームを開発するだけでなく、完成したゲームをXbox360に転送してプレイできる。今後はXNAコミュニティサイトなどを通して、プレイヤー・ゲームクリエイター・コンテンツクリエイターという立体的なコミュニティを形成していくとした。

 ゲーム機の世界にとどまらず、PCやデジタルデバイスを統合する、仮想プラットフォームに成長しつつあるXbox Live。泉水氏はこうした状況を踏まえて、もはや「Xbox Live」ではなく、単に「Live」と呼びたいとコメント。さらにLiveは今後もさまざまなコンテンツをさまざまなデバイスで共有、Connected Experience(体験の共有)を実現していくとし、これがマイクロソフトのビジョンであるとした。その中でもゲームのようなエンタテインメント性の強いジャンルでは、Connected Entertainment(感動の共有)がキーワードになると述べた。

 本基調講演は、内容自体はさほど目新しいものではなかったが、Xbox Live開始後4年を経て着実に歩みを続けているという、マイクロソフトの姿勢を強くアピールするものとなった。日本では不振のXbox360も、全世界の普及台数は1000万台を超え、Xbox Live会員も世界37カ国、500万人を超える。Wii、PS3とコンソールがオンライン対応になったことで改めて、先行者としてのXbox360の強みが見えてきたといえる。

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