ゲストさんログイン

ウェブ検索

最新ニュース! クリックするほどよく分かる

[PR]小谷実可子の「習慣術」って??

新宿駅西口 ホームレスになって過ごした7日間(2)

2006年04月23日08時23分 / 提供:PJ

pj
新宿駅西口 ホームレスになって過ごした7日間(2)
小田急ハルク地下通路では午前4時45分ごろから午前5時40分ごろまで眠ることができる。9日、新宿駅西口地下街で。(撮影:佐藤学)
(1)からのつづき。4月8日土曜日。午前7時ごろ、テントの外から「いつも並んでいる場所に、今日は誰もいないぞ」という話声が聞こえる。前の週、新宿区の職員らしき人が、横田基地・米軍エアフォース・ボランティアの責任者に、公園出入り口の鍵の返却を要請していた。同公園管理局職員に対する取材で「ホームレスがここに住み出してから10年以上になります。当時は500人以上のホームレスとその人権問題のために、住民らは理解を示してくれましたが、現在は、その住民のほかに、オフィス街に勤務する人やホテル関係者らも、支援方法を変える時期ではないかという強い声があります」と話していた。どうやら、今日から食料を積んだ車は公園内に入れないようだ。

 田中さんにあいさつをして、午前7時半前にテントを後にした。少し肌寒い。ホームレスの朝はすでに始まっていた。同公園のポケットパークから並ぶホームレスの列を見つけ、最後尾に並んだ。ホームレスのなかには、垢で汚れたジャンパーにサンダル姿で、荷物をキャリアーで引っ張っている人、身なりも小綺麗で新聞や文庫本を読んでいる人などと様々だが、ほとんど会話は聞かれない。

 同炊き出しのために、新宿だけではなく、池袋、大久保、渋谷、上野などからも徒歩でやってくる。午前6時過ぎから順番待ちを始めるホームレスもいる。夏には5時過ぎから並ぶことも珍しくないと言う。食べなければ生きていけない。ホームレスの人たちは、電車賃を節約し、どんなに遠くても歩いてやってくる。早い列に並ぶことができれば、2順目の配給を受け取れる。

 最初に白いプラスティック・スプーンが配られるとすぐに炊き出しが始まった。前の週、取材で直接話しを聞いた米国人と日本人の担当者が食料を手渡している。野球帽を深く被り、順番になるとうつむきながら「頂きます」と言って食料を受け取った。気づかれずにホッとするやいなや他のホームレスと同様に、列の最後尾に向かって歩き出した。到着して初めてスープを口にした。ビニール袋のなかには、おにぎり、バナナ、チーズ、マフィン、食パン2切れ。それとお茶を紙コップで受けとった。

 「今日1日は大丈夫だ」という安堵感。周りのホームレスもそれぞれ夢中でスープを口に運んでいる。食欲が満たされていく満足感と食料を受け取った安心感で、ホームレスの人たちの顔がすこしずつ、柔和になっていく。2順目にチーズ、マフィン、スープなどを手に入れることができた。これで明日の朝まで大丈夫だ。食事後、偶然、4月1日に行われた「新宿連絡会」主催のホームレスのために開いた花見の会で取材した谷沢隆夫(仮名)さん(41)を見つけた。谷沢さんは新宿駅西口地下街に住んで今年で6年目を迎えるホームレスだ。

 その谷沢さんにあいさつし、新宿駅西口地下街で寝起きするホームレスの生活について聞いてみると、案内してくれるという。新宿駅に向かって、谷沢さんのホームレス仲間、草間幸三(仮名)さん(72)と一緒に歩き出した。谷沢さんはサラリーマンを辞めた後、住み込みの飲食関係から風俗業に至るまで転々として、ホームレスに身を落とし、現在、引っ越しなどの運送業や順番券やチケットなどの購入券の「並び」と呼ばれる手配士なる仕事を時おりしている。

 一方、草間さんは年金生活者で、65歳まで温泉地の大手ホテルで食料の仕入れ計算などをしていた。定年となった66歳から教会のボランティア活動などに加わり住まいを転々としながら、2カ月に1回振り込まれる年金がなくなると、ホームレスの生活をするようになったという。お金のあるうちは、サウナや深夜喫茶などに滞在し、お金が底をつくと炊き出しを出かける気ままな毎日だ。家族はない。年金をもらいながら、お金が底をつくと炊き出し回りをするホームレスも少なくないという。【つづく】

■関連情報
「ホームレス問題を考える」=リンク集

※この記事は、PJ個人の文責によるもので、法人としてのライブドアの見解・意向を示すものではありません。また、PJはライブドアのニュース部門、ライブドア・ニュースとは無関係です。

パブリック・ジャーナリスト 佐藤 学

この記事に関するお問い合わせ / PJ募集

関連ワード:
ホームレス  AI  年金  ジャンパー  サラリーマン  
コメントするにはログインが必要です
ログインしてください
投稿

関連ニュース:ホームレス

PJニュースアクセスランキング

注目の情報
アメリカを体験できる英会話教材
「アメリカで育ったのかと思った」。ネイティブにネイティブだと間違
えられる英会話が身につく教材。聞くだけでアメリカ生活をバーチャル
体験できる教材は『スピードラーニング』。


バーチャルアメリカ体験はここ!

写真ニュース

報道写真から、世界が見える、人間がわかる、将来が読める(1) ハチ公前で、エジプト姫が舞った。REIKAの「エジプト体操」がオープン。 おっしょい子供山笠元気良く=福岡・櫛田神社 不忍池は蓮の葉で緑一色=東京・台東区
しらけムードの兵庫県知事選挙 カルト宗教対策「大学は部外専門家と連携を」=弁護士が関西学院大で講演(下) 混沌と秩序の入れ混じる国・中国へ行く(2) 京都大学に立てこもる「くびくびカフェ」の懲りない面々(下)
昔とんぼの旅日記-ウズベキスタン編(20) 新名所・巣鴨地蔵の「朝顔まつり」は2年目=東京 「カルト宗教対策は大学の安全配慮義務」=弁護士が関西学院大で講演(上) 混沌と秩序の入れ混じる国・中国へ行く(1)

特集

ケータイでニュースを見る
QRコード 行きの電車、帰りの電車で
livedoorニュースを読もう!
ケータイにメールを送る