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未知の隣国(6)清渓川改修の是非。

未知の隣国(6)清渓川改修の是非。
ドブ川が高速道路になり、今度は、川遊びや恋人たちのたまり場になった!?改修なったソウルのチョンゲチョン(清渓川)。4月12日。(撮影:今藤 泰資)
【PJ 2006年04月18日】− (5)からのつづき。 初めて韓国を訪れた人は、空港や道路がよく整備されていることに気づく。とりわけ成田空港の出発ロビーが二カ所に分かれ、利便性はこの上もなく悪いから、立派なインチョン(仁川)空港にも、市内へ続く高速道路にも驚きを隠さない。鉄道は日本統治時代の名残から脱却していないが、クルマ好きの国民性を反映してか、各地へ向かう道路状況は極めて快適である。日本では、1964年の東京五輪大会に際し、道路も鉄道も整備されたが、今では旧態然としている。韓国のインフラ整備は、いわゆる「後発効果」である。

 私の訪韓の目的の一つは、昨秋以降話題を賑わすチョンゲチョン(清渓川)改修工事であった。立案者はイ・ミンパク(李明博)、現ソウル市長である。2002年、彼が市長選で当選した時から話題多い清渓川の改修工事が始まった。この川はソウル旧市街地のチョンノ(鐘路)とウロチロ(乙支路)の間を流れる延長11キロの都市河川だが、1394年の都城を構成する主要な川だったという。地図上で見れば、ハンガン(漢江)が緩やかなカーブを描きながら旧市街を守るとすれば、チョンゲチョンは、上水下水を処理する機能を持っていたように見える。その後、日本統治時代前後から汚れが目立ち始め、ついには蓋で覆い、交通渋滞緩和のため高速道路をその上に通したという。

2003年から始められた工事は2005年9月に終わった。直後から川岸は市民の憩いの場になり、新たな観光スポットになっている。イ市長は、『環境保全と伝統的モダニズムが調和する文化都市をつくることにより…』(吉川勝秀氏:国土技術研究所)として高速道路を撤去し、チョンゲチョンを自然河川へ復元した。なるほど、3600億ウオン(約430億円)を掛けた成果は、既に600万人近い利用者を数えるとされているが、幾つか釈然としない事態も指摘されている。「水清ければ魚棲まず」という事態は、特にトンデモン(東大門)付近が整理されすぎ、かつての賑わいが消え失せている。私の好きなソウルは、その猥雑さに他ならない。また所詮は人口の河川、水流が早く水草が育たず、周辺に緑の木々が少ないという指摘もある。

 インチョン空港とても同じこと、「北東アジアのハブ空港」を標榜したにも拘わらず、乗り換え率は香港空港の32.4%、成田空港の21.5%に対し、僅か12%という指摘や、建設に要した過度な金融負担が今後重さを増すとの懸念もあると聞いた。インフラ整備には一日の長あるこの国。インチョンとチョンゲチョン、その行く先を見守りたいものである。【つづく】
※この記事は、PJ個人の文責によるもので、法人としてのライブドアの見解・意向を示すものではありません。また、PJはライブドアのニュース部門、ライブドア・ニュースとは無関係です。

パブリック・ジャーナリスト 今藤 泰資【 茨城県 】
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