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東京・深川で、春静かな庭園を散策を

2006年03月23日17時31分 / 提供:PJ

pj
東京・深川で、春静かな庭園を散策を
寒緋桜(かんぴざくら)が濃い花弁で絢爛に咲く。東京・清澄庭園で。(撮影:穂高健一)
東京では21日に桜の開花宣言があった。上野、千鳥が淵、飛鳥山、石神井川などの桜はまだつぼみだが、かぎりなく膨らむ。一週間後はどこも満開で見ごろになるだろう。テレビ新聞のみならず、商店街の飾り、駅のポスター、電車の中吊りなど、あらゆるところで桜まつり、夜桜、花見、桜ウォーク、桜の見どころベスト100、お花見ガイドという、日本人の心が躍る『さくら』ということばが氾濫している。

 にぎやかな桜の情報とは逆行するような、静寂な春を都内で探してみた。発見できたのは東京・江東区の清澄庭園(きよすみていえん)だった。この庭園は3月17日から21日まで、平安時代をテーマにした音楽や舞のイベントがあったばかり。翌22日となると、いつもの静寂な日本庭園にもどっていた。夕暮れ前の4時。閉園まで一時間あったが、広大な敷地にはPJのみで、入園者はほかにだれもいなかった。園内の情感を独り占めにできた。

 清澄庭園の奥まった一角には、風流なアズマヤが建つ。それを背景にした、四本の濃いピンク色の寒緋桜(かんぴざくら)が満開だった。枝振りはいい。ただ、この時期にわずか四本では世間の目が集められない。いまや全国各地から千本桜、桜並木、桜堤などと数千本の絢爛豪華な競いの宣伝合戦が繰り広げられているさなかだから。

 清澄庭園の魅力は石、池、松の組み合わせである。華やかな桜とは違った、地味で渋い松を中心とする庭園。大泉水の池面では鴨がゆったり遊ぶ。真冬には約600羽いた渡り鳥が、3月下旬ともなれば大型の鴨が消え、カイツブリ、キンクロハシロなど小型の鴨ばかり。広い水面を贅沢にゆったり使う。

 この池はかつて隅田川の水を引き込み、干満の差で情景の変化をつくっていたという。いまは雨水のみで、透明度のない水質。しかし、浮かぶ三つの中島には見事な黒松が茂り、どの角度から見ても趣はたっぷり。雪見灯篭などの配置もよく、奥行きのある情感だ。

 『回遊式林泉庭園』の特徴で、飛び石による水辺の磯渡りできる。池をのぞき見ると、鯉が遊魚の影をつくる。岩の上では可愛らしい鴨が羽を休める。嚇かしたわけではないが、距離が狭まると、鴨はぱっと飛び立つ。低空で水面すれすれに逃げ、数寄屋造り『涼亭』の手前で着水する。また、静かな情景にもどった。

 園内には伊予青石、生駒石、備中御影石など、全国から数多く集められた名石が配置されている。佐渡赤玉石は水に濡れると赤く浮き出る、神秘な石だ。美しい名石をじっくり見ていると、閉園時間がきた。静かな春を楽しみたい人は、清澄庭園の散策がお勧めだ。【了】

■関連情報
 問い合わせ
 清澄庭園管理所
 03−3641−5892
 交 通 地下鉄大江戸線・半蔵門線「清澄白河」駅下車 徒歩3分
 開園時間9時から午後5時
 一般および中学生 150円

※この記事は、PJ個人の文責によるもので、法人としてのライブドアの見解・意向を示すものではありません。また、PJはライブドアのニュース部門、ライブドア・ニュースとは無関係です。

パブリック・ジャーナリスト 穂高 健一

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