さっぽろ雪祭りに行ったら、ハトがまんまるだった――

ツイッターではこんな投稿が注目を集めている。ハトといえば首がスッとしているイメージだが...「まんまる」とはどういうことか。

そのハトの状態がこちらだ。


首が、ない...。

いったいどうしたというのか。ハトたちは飛んでいる姿が想像できないほど体がパンパンに膨らんでしまっている。その鋭い眼光、貫禄といい、マフラーとコートを着込んで闊歩するおばちゃん軍団のようだ。

投稿したのはツイッターユーザーの狐仙人乃弟子(@ttt_zegu952)さん。この写真は大きな反響を呼び、

「鳩はこんなに丸くなるんだ」
「ツンってしたらコロコロ転がっていきそう」
「お高いコート着たセレブですね」

といった声が。

そのほか、道民とみられるユーザーからは、「むしろこれが当たり前だと思ってた...」「鳩って秋冬このサイズになる...って北海道だけの話なんですか!?」と驚くような反応も出ていた。

羽毛はダウンジャケット代わり

このハトたちはなぜこんなにも丸まっているのか。Jタウンネットは21日、渡り鳥や絶滅危惧種などの鳥類を研究する公益財団法人・山階鳥類研究所(千葉県我孫子市)に話を聞いた。

広報担当者によれば、これはハトに限らず、多くの鳥が寒い時にとる行動とのこと。

「羽毛と羽毛の間に空気がたくさん入っていると断熱効果が高まるため、寒い時には羽毛を膨らませて丸くなります」

と説明している。暑い時には逆に、羽毛をぺたっと寝かせて羽毛と羽毛の間に空気を貯めないことで断熱効果を下げ、放熱してスリムな姿になるという。決してブクブクに太っているわけではないのだ。


コロコロしている

「ダウンジャケットは洗濯後、べちゃっとしたまま着てはいけなくて。ちゃんとバタバタはたいてふっくらさせた方があったかい、ということです」(山階鳥類研究所・広報担当者)

なるほど。冬は羽毛がコートの代わりになるというわけだ。

担当者によれば、俳句の冬の季語に「ふくら雀」という言葉があるとのこと。オンラインの季語・季題辞典(Weblio 辞書・百科事典)で調べて見ると「寒中に全身の羽毛を脹らませている雀」との説明がある。

ツイッターを見る限りハトが丸くなる様子は北海道に限らず、全国各地で見られるようだ。寒い日は暖を取るハトを探してみるのも悪くないかも。