海中でスマホ通信、KDDIが実験に成功


KDDI総合研究所は、青色LED光無線通信を活用し、防水ケースに入れた海中のスマホから、陸上に向けたライブ映像の配信、および陸上から海中のスマホに向けたSNSメッセージを配信する実証実験に成功しました。

海中のスマホを光無線ネットワークに接続した実験は世界初で、今後は海中のレジャーや作業といった分野で、新たな市場創出が期待できるとしています。

水中における無線通信は音波や極超長波を使うのが一般的ですが、伝送速度が限られており、画像や動画などといった情報量が多いデータのリアルタイム通信には適しません。一方、水中でも高速・低遅延で通信できる青色LEDを使った光通信の技術開発が進められており、KDDI総合研究所は今回、一般的な用途を想定し、スマホでも青色LED光通信を利用できないか検証を進めました。

今回の実証実験では、太陽誘電製の青色LED光無線通信装置(試作品)を使用。通信可能距離は水の濁りに依存しますが、水深5mまで光無線通信が可能であることを確認した上で、海中からライブ映像の配信とSNSメッセージの配信に成功したといいます。





今後の技術開発によって通信可能距離が伸びれば、海中WI-Fiスポットなどの構築に繋がるとしていて、KDDI総合研究所は今後も「海中生活圏・経済圏」の実現に向けた、研究開発や技術調査を進めるとしています。

なお、現時点では別途大型の受信装置が必要ですが、ヒトが携帯できるほどに小型化すれば、海の中からTwitterやInstagramなどSNSへの投稿も現実になるかもしれません。