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実録!日テレ「ザ・ワイド」によるマスコミ被害(2)

2006年02月15日09時52分 / 提供:PJ

pj
(1)からのつづき。すると、日テレ「ザ・ワイド」の番組ディレクターは急に今度は愛想が良くなり「ありがとうございます。お時間はいかがいたしましょうか。ご自宅まで車を回しますから」などと答えてきた。「頻繁に」手のひらを返す、という態度はこういったことだろう。要するに、番組が出来上がれさえすればいいのだ。そこには取材される側への配慮など無い。

 なぜ、記者が取材を受ける気になったのか。ライブドア事件が起こり、一部マスコミから、ライブドアとは別組織の市民メディアである「PJニュース」まで、ライブドアの太鼓持ちだという声が聞こえてきた。事実は異なる。約1年前のPJニュース立ち上げ当初から、堀江氏の身勝手な新自由主義的な考え方に対して、他社に先駆け「企業は誰のものか」(上)(下)といった批判記事を掲載してきたつもりだ。テレビカメラの前で、これらを説明したかった。

 ライブドア社員の表情などについては一切触れない、市民ジャーナリズムについてのみ取材する、「PJニュース」の概要説明などの事前打ち合わせを十分にしてからカメラを回すという3点を、そのディレクターが確約したからこそ、取材を受けることにした。具体的には「打ち合わせ30分、カメラ撮り30分」という約束だった。6日の東京は午後から雪景色となった。7日朝、自宅からスクーターで、港区・東新橋にある汐留日テレタワーのスタジオに向かった。

 午前10時、スタジオに到着するやいなや、先日のディレクターから記者に質問するレポーターを紹介され、カメラ撮りの段取りを知らされた。「カメラの前で、PJニュースと、強制捜査と社長逮捕の件についてうかがわせていただきます」。これでは、話が違うではないか。問いただすと「では、捜査と逮捕の件には触れません。時間がないので、すぐにカメラ撮りにしてください」。事前打ち合わせは、そのレポーターとの自己紹介のみで、ほんの1−2分で終わってしまった。

 ここで席を立って帰ってしまえば良かった。収録を終えた後、そう後悔した。カメラが回り始めると、捜査と逮捕に触れないという約束が、いとも簡単に反故にされた。約束とは別の目的で行う、いわゆる「だまし取材」。ジャーナリストであれば、最も恥ずべき行為である。堀江氏の表情などについて、記者が「分からない」と答えても、あの手この手で誘導尋問を浴びせてきた。揚げ句の果てに、収監されている堀江氏の今の心境まで聞いてきた。拘置所で弁護士以外は面会謝絶されている堀江氏の心中など、記者が分かるはずもない。ライブドア問題の本質とはほど遠い質疑応答に終始一貫し、カメラ撮りは約45分で終わった。

 日テレの「ザ・ワイド」は、強引な取材申し込みと、取材される側の意にそぐわない取材方法、そして「だまし取材」を、悪事を犯した政治家や高級官僚、公開企業幹部といった公人以外にも、日常的に行っているのだろうか。一般市民、ましてや、犯罪被害者や犯罪者の周辺住民にまで、このような取材と称する詐欺行為がされているかと思うと、背筋が寒くなった。

 また、あらかじめ決まっている筋書きに従い、取材源から「おもしろおかしい」コメントを強引に引き出して、それをストーリーの中に押し込めるためだけの取材方法にも大きな問題がある。「ザ・ワイド」のディレクターが、執拗に記者の堀江氏への主観的な意見を求めたのもこのためであろう。

 このような詐欺まがいの番組のプロデューサーやディレクターが「報道番組」と称して、一般市民にも「だまし取材」の手を広げ、その偽り多い番組を公の電波に乗せてお茶の間に届けること自体、犯罪行為と何ら変わりない。これらの点について、放送法を管理する総務省や、放送への意見や苦情を訴える第三者組織といわれる放送倫理・番組向上機構(BPO)に問いただしてみる必要がある。【つづく】

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※この記事は、PJ個人の文責によるもので、法人としてのライブドアの見解・意向を示すものではありません。また、PJはライブドアのニュース部門、ライブドア・ニュースとは無関係です。

パブリック・ジャーナリスト 小田 光康

関連ワード:
日本テレビ  ライブドア  PJ  マスコミ  無理心中  
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