皆さん、「二階建て信用取引」って言葉、聞いたことありますか? 株をやっている人なら知っている言葉かもしれません。デイトレーダーにとっては常識でしょうか。

 そもそも信用取引というのは、証券会社から株や資金を借りて株取引を行うことを意味します。証券会社と依頼主の信頼関係によって取引を行うということなんですね。だから「信用」取引と言うんです。もちろん証券会社から株券や資金を借り入れるため、担保が必要になります。ちなみに反対の言葉は「現物取引」、こちらが通常の取引関係を指す言葉です。自分の資金、または株券で取引を行うことですね。

 資金がなくても大丈夫。なんだか、おいしい話のようにも聞こえます・・・が、この信用取引はリターンが大きい分、リスクも大きいんです。言うなれば、証券会社に借金して自分の手持ちの資金以上の株取引を行うことになるんですから。株に対する知識が豊富で、信用取引のシステムを熟知し、かつリスクをしっかりコントロールできる上級者向きの取引なんです。「なんだ、資金も少なくて済むしお手軽じゃん」なんて気持ちで始めると、あとで痛い目を見ることになるかもしれません。

 「二階建て信用取引」はさらに上級者向けになります。まず、手持ちの資金で株券を買って、その株券を担保として信用取引を行うのです。担保が株券なので価値が変動します。なので、こちらはさらにリターンが大きいのですが、リスクも大きくなっちゃうです。株が値下がりしてしまえば、二倍の打撃を受けるわけですから。

 インターネットを通じて、誰もが株に手を出せる環境になりました。そんな中、株のおいしい部分だけにしか目を向けず、危険な部分をきちんと見ないまま取引をしてしまう人も多いんだとか。

 株を始めるなら十分な知識をつけてからにしましょう。でもやっぱり、お金は汗水流して稼ぐのが一番安全なんでしょうね。(加藤克和/verb)