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モスクワ五輪ボイコットの真相(97)

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【PJ 2006年02月05日】− <激動五カ月間のドキュメント>
15.挙手の結果29対13で不参加を決定
<望みの綱・自費参加の道も閉ざされる>

清川正二(IOC副会長) いま藤田委員と広瀬委員から意見が述べられたが、これは非常に重要なポイントだと思うので、私はIOCの立場で、念のため自分の意見をご参考までに申し上げたい。

 IOCとしては、JOCを日本におけるNOCとして公認をしており、話を対象の相手として考えているのはJOCだけだ。そのJOCは「IOCのルールを理解し、認識し、IOCのオリンピック運動に協力するから、日本のNOCとして公認して欲しい。そのために、JOCは、IOCのルールに従う」との契約書を出している。

 その契約の中には、JOCはオリンピック関係事項に関しては外部の圧力に屈せず、すべて自主的に決定すると約束している。IOCはそれを全幅に信頼している。言葉を変えれば、IOCと日本体協と何ら関係はない。日本におけるIOCの対象団体は、NOCとしてのJOCだけであり、ましてやIOCと日本政府との関係は一切ない。

 したがって、いまお2人が言われたように、本日の会合の論議は体協ではなく、JOCの会合だ。JOC独自の立場で議論されて、JOCの自主性をもって結論を出されることをIOCとしては期待している。

 柴田 広瀬委員にお答えする。体協理事会決議は、JOC執行部の意見ではないかと申されたが、委員長、総務主事は立場上、体協理事会で参加・不参加の意見を発言していない。したがって、JOC執行部の意見ではないということを申し上げておく。

 飯沢 ここで体協の定款、寄付行為ならびにJOC規則について論議するつもりはないが、体協とJOCとの関連については、これは日本特有な編成組織だと私は考えている。体協は寄付行為第4条に定めている各種の事業について総括的な仕事をしているわけで、この仕事の中には、政府と行うべき仕事の一部を分担していると考えてもいい部門もある。体協の行う一般アマチュアスポーツの振興、国民スポーツの普及というようなことについては、政府の片棒をかついでいる仕事だとも考えられる。その点は他の団体と違って、不可分な関連があり得ると判断している。

 ただ、JOCの行う仕事はご承知の通りに、第4条の10、11、12項などをごらんになれば、国際競技大会に日本を代表する役員や競技者を選定して、派遣をし参加させる。ユースキャンプがどうだというようなほかに、第11条を見ると「JOCはその所管する事項に関しては、決定および実施の権限を有する」と書かれており、その意味では職務執行に関して独立の権限を持っているように考えられるけれども、大きな予算だとか、編成だとか、それから日本のアマチュアスポーツの進展に関する統括だとかについては、当然体協の枠内において行動する。

 オリンピック、アジア大会、ユニバーシアードに選手団を派遣するという所管事項については、その相手方に対して独立の権限を持っているというふうに解釈すればいいのではないかと、私は考えている。【つづく】

■関連ブログ
伊藤公(いとう・いさお)の『モスクワ五輪ボイコットの真相』

■関連書籍
小田光康著、「スポーツジャーナリスト」という仕事

※この記事は、PJ個人の文責によるもので、法人としてのライブドアの見解・意向を示すものではありません。また、PJはライブドアのニュース部門、ライブドア・ニュースとは無関係です。

パブリック・ジャーナリスト 伊藤 公【 東京都 】
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