堀江貴文の魅力とは
2006年01月28日15時27分 / 提供:PJ
堀江貴文というひとは確かに実に魅力的な人物であった(ここでは敢えて過去形にしておく)、と多くの人が感じてきたことはまぎれもない事実だろう。彼が逮捕されて以来、マスコミや評論家は彼の言動のすべてを否定するかのような報道を流し続けたが、そんな中何かふっきれない思いを感じたのは私だけではないだろう。
彼を否定するということは、彼に魅力を感じてきた自分自身をも否定することになるからだ。こういった矛盾や心の葛藤を何も感じずにひたすら前に突き進むことができるところが彼らマスコミや評論家のすごいところであるが、わだかまっていたら時流に乗り遅れてしまうという宿命もあるのだろう。しかしそれでいいのかという疑問は当然残る。
堀江貴文の魅力とはいったい何だったのか。一言でいえば「枠にとらわれない自由な発想力と、ずば抜けた行動力」なのではなかろうか。「将来起業を考えている」という若者に「だったらどうして今日会社を始めないのか」と彼は言った。それができないのが凡人で、それができるのが彼だった。
人間は自分にないものに憧れを抱き、それを持ち合わせているものに限りない魅力を感じるものだ。凡人になぜそれができないのかというと、あれこれと考えてしまって二の足を踏んでしまうからであり、彼にそれができたのはそういった一切の制約を払拭することができる能力(?)を持ち合わせていたからだろう。
そして、その制約というものの中にどうやら例外は存在しなかったようで、倫理観や法律までもが制約として取り払われてしまったのではなかろうか。でなければあれほどまでの強力な自由度と行動力を発揮し得なかったのかもしれない。
もし、これが小説の中でのできごとであったならば、堀江貴文というひとは実に魅力的な主人公であり続け、間違いなくヒーローとして昇華し得たであろう。そしてこの小説においても彼は法を犯して逮捕され、破滅するまでに至らなければストーリーは完結しなかったに違いない。
現実は小説よりも奇なり。しかし堀江貴文は実在の人物であり、彼の作り上げた世界はバーチャルではなく現実のもの。彼が罪状を否認し続けているのは往生際が悪いからではなくて、今もそして過去においても罪を犯しているという意識を持ち得なかったからであろう。そしてこれこそが堀江貴文の原動力となっていた部分なのである。
今後もし彼が罪を認めて、いわゆる凡人に帰る瞬間が訪れるとするならば、皮肉なことにそのときは彼の持ち合わせていた類まれなる魔力もが一緒に消えうせる瞬間なのではなかろうか。
彼が抱いてきた夢は自分の会社を世界一にすること、そして宇宙旅行をすること。まるで12、3歳の少年が思い描くような夢物語のような話だが、そんなことを本気で考える人間は彼以外にはいなかったであろう。お金の大切さを学ばせるため、幼少時代の彼に父が買い与えたものは自転車と百科事典と天体望遠鏡だけだったという。
百科事典を読破して莫大な知識を得た貴文少年は、天体望遠鏡で星を眺めながら何を思ったのだろう。中学の三年間、一日も休まずに新聞配達をやり遂げたというが、自転車にまたがっては夜空を見上げていたに違いない。そして彼は星の彼方に蜃気楼の楽園を夢見ていたのではなかろうか。【了】
彼を否定するということは、彼に魅力を感じてきた自分自身をも否定することになるからだ。こういった矛盾や心の葛藤を何も感じずにひたすら前に突き進むことができるところが彼らマスコミや評論家のすごいところであるが、わだかまっていたら時流に乗り遅れてしまうという宿命もあるのだろう。しかしそれでいいのかという疑問は当然残る。
堀江貴文の魅力とはいったい何だったのか。一言でいえば「枠にとらわれない自由な発想力と、ずば抜けた行動力」なのではなかろうか。「将来起業を考えている」という若者に「だったらどうして今日会社を始めないのか」と彼は言った。それができないのが凡人で、それができるのが彼だった。
人間は自分にないものに憧れを抱き、それを持ち合わせているものに限りない魅力を感じるものだ。凡人になぜそれができないのかというと、あれこれと考えてしまって二の足を踏んでしまうからであり、彼にそれができたのはそういった一切の制約を払拭することができる能力(?)を持ち合わせていたからだろう。
そして、その制約というものの中にどうやら例外は存在しなかったようで、倫理観や法律までもが制約として取り払われてしまったのではなかろうか。でなければあれほどまでの強力な自由度と行動力を発揮し得なかったのかもしれない。
もし、これが小説の中でのできごとであったならば、堀江貴文というひとは実に魅力的な主人公であり続け、間違いなくヒーローとして昇華し得たであろう。そしてこの小説においても彼は法を犯して逮捕され、破滅するまでに至らなければストーリーは完結しなかったに違いない。
現実は小説よりも奇なり。しかし堀江貴文は実在の人物であり、彼の作り上げた世界はバーチャルではなく現実のもの。彼が罪状を否認し続けているのは往生際が悪いからではなくて、今もそして過去においても罪を犯しているという意識を持ち得なかったからであろう。そしてこれこそが堀江貴文の原動力となっていた部分なのである。
今後もし彼が罪を認めて、いわゆる凡人に帰る瞬間が訪れるとするならば、皮肉なことにそのときは彼の持ち合わせていた類まれなる魔力もが一緒に消えうせる瞬間なのではなかろうか。
彼が抱いてきた夢は自分の会社を世界一にすること、そして宇宙旅行をすること。まるで12、3歳の少年が思い描くような夢物語のような話だが、そんなことを本気で考える人間は彼以外にはいなかったであろう。お金の大切さを学ばせるため、幼少時代の彼に父が買い与えたものは自転車と百科事典と天体望遠鏡だけだったという。
百科事典を読破して莫大な知識を得た貴文少年は、天体望遠鏡で星を眺めながら何を思ったのだろう。中学の三年間、一日も休まずに新聞配達をやり遂げたというが、自転車にまたがっては夜空を見上げていたに違いない。そして彼は星の彼方に蜃気楼の楽園を夢見ていたのではなかろうか。【了】
※この記事は、PJ個人の文責によるもので、法人としてのライブドアの見解・意向を示すものではありません。また、PJはライブドアのニュース部門、ライブドア・ニュースとは無関係です。
パブリック・ジャーナリスト 和田 牧夫
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