もう“妹子”ではない。宮川愛李18歳、実名デビューの決意と、兄・みやかわくんからの言葉

「今、私のことを応援してくれている人は、ほとんどの方が兄経由で私を知ってくれていると思うんです」

そう話す“妹子(いもこ)”こと宮川愛李は、アーティストデビューという挑戦に対して、自分を客観視しながら、まっすぐ向き合おうとしているように見えた。

最初に彼女を有名にしたのは、動画投稿サイトをきっかけにブレイクし、現在はメジャーアーティストとして活躍する実兄の「みやかわくん」だ。みやかわくんの妹、“妹子”として、SNSを中心に着実にファンを増やしてきた。

そんな“妹子”がこのたび、本名「宮川愛李」へと名を改め、ミニアルバム『スマホ映えの向こうの世界』でメジャーデビューする。

「簡単に上手くいくわけじゃないとわかっているけど、全力でぶつかっていきたい」。彼女の言葉から、ひとりのアーティストとしての決意を感じ取ってほしい。


撮影/GENKI(IIZUMI OFFICE) 取材・文/照沼健太

「好き」だけで終わりそうだった夢を、追い求める決意

“妹子”さんが実名の宮川愛李としてメジャーデビューするというニュースは、大きな話題を呼びました。もともとアーティストとしてデビューしたいという気持ちはあったのでしょうか?
昔から歌うことが大好きで、学校の学芸会などで劇をやるときも、歌える役があると率先して希望していました。ただ、歌手ってそう簡単にできるような仕事ではないし、「歌が好き」という気持ちだけで終わると思っていたんです。

でも、兄(みやかわくん)のライブにゲストとして出演させてもらったときに、スタッフさんに「本気でやってみない?」と声をかけていただき、そこから少しずつ決意を固めていきました。
アーティストデビューにあたり、「妹子」から「宮川愛李」に変えた理由とはなんでしょうか。
そもそも「兄の妹」だから妹子って名乗っていただけなので…(笑)。けど、一時期「妹子って本名なの?」と聞かれたりもしてたんですよ。「違うよ!」って思ってました(笑)。
(笑)。
アーティストとしてデビューするにあたって「これまでと違う生き方をしていくよ」っていう意思表示をしたくて、本名の宮川愛李として活動していくことに決めました。
やはりアーティストデビューというのは愛李さんの人生にとって大きな決断だったわけですね?
はい。デビューしてなければペットショップの店員になりたいと思ってました。動物が好きなので…。全然違う道を進んでいたと思いますね。

簡単に成功できる世界ではない、それはわかっている

今回のミニアルバムに収録されている『欠陥カレンドラ』は、みやかわくんによる楽曲提供ですね。愛李さんから「こんな曲がいい」など注文はしたのでしょうか?
とくに話し合いをしたわけじゃなく、兄のほうから「俺が曲作るよ」って言ってくれたんです。

どんな曲になるのだろうと思いながら待っていたんですけど、デモを聞いたらいつも私が得意としている系統の音楽とは違う、地声で叫んで歌うようなロックな楽曲だったので「挑戦的な感じだ!」と驚きました。
まさにお兄さんからの挑戦状のような。
そうですね。この曲で自分をどこまで表現できるか不安な面もありましたが、兄も私の力を信頼して書いてくれた曲だと思ったので、全力で歌わせてもらいました。
レコーディング時にディレクションなどはあったのでしょうか?
レコーディングを手伝ってくれているスタッフさんと、1曲ごとにどう歌っていくのかを話し合いました。今回のミニアルバムはそれぞれ雰囲気が全然違う楽曲が集まっているので、歌詞から受けるイメージも含めて、ひとつずつしっかり進めていきました。
そんなミニアルバムのタイトルは『スマホ映えの向こうの世界』です。この作品名はどのように決めたのでしょうか?
今、“インスタ映え”をはじめ、SNS上での流行を追うことが大切だっていう風潮があると思うんです。でも、そんな時代の中でも「周りに流されるだけじゃなく、自分がカッコいいと思うものを追い求める勇気を持って、強く生きていこう」というメッセージを込めました。

それと同時に、私は自分がアーティストデビューすることに対して、不安な気持ちもあるんです。「簡単に上手くいくわけじゃない」とわかっているけど、全力でぶつかっていきたいという意思表示も込めています。
▲ときにはツイッターに、不安な心境を吐露することも。
すでにお兄さんが人気アーティストであることに、プレッシャーもあるのではないでしょうか。
そうですね。今、私のことを応援してくれている人は、ほとんどの方が兄経由で私を知ってくれていると思うんです。でも、このまま“兄の妹”として生きていくのではなく、ひとりのアーティストとしてどう生きていくべきなのかを日々考えているところです。
しかし、それと同時に身近に先輩がいることは強みでもあると思います。アーティストとしてのお兄さんの生き方や考え方に、影響を受けている部分はありますか?
兄の姿勢には影響を受けていますね。自分で作り上げたものを自信を持って発表していく姿や、サポートしてくれる方々を引っ張っていくリーダーシップには、頼もしさを感じますし、尊敬しています。いつか私も自信を持ってアーティストとしての姿を表に出していけたらいいなと思っています。
お兄さんにかけてもらった言葉で、胸に刻んで大切にしているものはありますか?
そうですね…普段からよく話しているので、改めて考えると難しいですね(笑)。

でも、デビューにあたっては「そう簡単に成功できる世界ではないよ」と教えてくれました。「でも、一生懸命やればついてきてくれる人がいるから、自分の道を信じて進んでいけばいいよ」とも。兄自身がいろんな失敗をしながらもひとつずつ乗り越えてきた人なので、その言葉には説得力があると思いました。

「本気でやりたいことをやってみな」家族の言葉が勇気に

お兄さんとだけじゃなく、家族みんなの仲がいいそうですね。
家族全員が仲良くて、なんでも話し合える関係です。私の活動も全面的に応援してくれていて、私がアーティストとして踏み出す勇気をくれたのも父と母に相談したときの「本気でやりたいことをやってみな」という言葉でした。
配信を家族に見られることについて「恥ずかしいな」と思ったりしませんでしたか?
けっこうすぐ慣れましたね。お父さんも「ツイッターのアカウント作っちゃった。これでいつでもツイート見られるよ」ってうれしそうに報告してくれました(笑)。
宮川家はふたりもメジャーアーティストを輩出してるわけですけど、音楽一家だったんですか?
父と母が音楽をやっていたわけではないんですけど、私が小さい頃は実家が夏にビアガーデンをやっていたので、そこでいろんな音楽を聴ける環境にはありました。サザンオールスターズが流れていたのを覚えています。

そこから私も兄もそれぞれ自分が好きなアーティストを見つけて、CDを集めたりライブに行ったりするようになりました。だから音楽好きな家族だったとは思います。
愛李さんはご両親のどちらに似ているのでしょうか。
私はお父さん似だと言われますね。でも、反抗期の頃はお父さんが嫌いだったので、父親似だと言われるたびに「えっ、でもこの辺はお母さん似だよ!」とか反論してました(笑)。兄は、顔は母親似ですが、性格は父親似ですね。ストイックで自分が気になるものを追求していくタイプで、収集癖があります。

感性のルーツは、キノコを研究し、動物と過ごした幼少期

愛李さん自身は、どんな子ども時代を過ごしていましたか?
兄は収集癖があって「苔」がすごい好きなんですけど、私も昔キノコの研究をしていたんです。これはまだ誰にも言ってないんですけど(笑)。
キノコの研究?(笑)
毒キノコのことをめっちゃ調べたりしてましたね。中学校のとき「探検クラブ」に入っていたんですけど、式根島にしか生えない、歴代将軍が食べていたという伝説のキノコがあると先生に言われて、森に入って本気で探してました。今思うと絶対嘘なんですけど(笑)、当時はキノコ博士になりたかったのかもしれないです。
島ならではの遊びですね(笑)。
自然が好きでしたね。動物も好きで、犬や猫、ウーパールーパーや熱帯魚を飼っていましたし、いろんな動物が周りにいました。保護したスズメを飛べるようになるまで世話したこともありましたね。
動物といえば、愛李さんはウサギなどいろいろな動物のイラストを描いてますよね。
あー(笑)。描いておきながら、自分でもなんの絵かよくわかってないんですけどね。
そうなんですか(笑)。
「暇だなー」って思ったときに適当に描いて、あとで「なんだこれ?」と思いながらツイッターに載せています(笑)。とくにウサギに思い入れがあるわけでもなくて、ウサギって耳が長ければウサギに見えるので一番描きやすいんですよ。じつは、耳を隠すとどの動物も同じ顔だったりも…(笑)。

たくさん失敗をして、ひとつずつ自信を積み上げたい

最後にアーティストとしての今後について伺いたいのですが、憧れのミュージシャンはいますか?
今はポルカドットスティングレイさんがすごく好きです。爽やかな歌声かつロックな感じが良くて。私はカッコいい女性が好きなので、スタイル的にも歌声的にも尊敬しています。
これからアーティストとしてどんな挑戦をしていきたいかを教えてください。
今の私は右も左もわからない状態で、アーティストとしてはまだまだひよっこです。でも、だからこそ、ちょっとずつイベントを重ねながらコツコツと自信を積み上げ、自分の歌を届けられるようになりたいです。

たくさん失敗して、自分が目指すべきアーティスト像を見つけたいですね。テクニック面においても、先生のもとでトレーニングしたり、音楽の学校に通って歌を練習したりしているので、どんどん成長していきたいと思っています。
宮川愛李(みやかわ・あいり)
2000年12月28日生まれ、東京都式根島出身。アーティスト・みやかわくんの妹として “妹子"名義でSNS活動を行い、2019年に本名”宮川愛李”としてアーティスト活動をスタート。同年6月26日にデビューミニアルバム『スマホ映えの向こうの世界』をリリース。同作のリード曲『欠落カレンドラ』が音楽番組「バズリズム02」(日本テレビ系)の6月オープニングテーマに採用された。また、収録曲『メランコリック』がMBSドラマ特区『コーヒー&バニラ』エンディング主題歌に決定。

CD情報

『スマホ映えの向こうの世界』
6月26日リリース


左から初回限定盤(CD+DVD)、通常盤(CD)

【初回限定盤(CD +DVD)】
3,000円(税込)
【通常盤(CD)】
2,000円(税込)

サイン入りポラプレゼント

今回インタビューをさせていただいた、宮川愛李さんのサイン入りポラを抽選で3名様にプレゼント。ご希望の方は、下記の項目をご確認いただいたうえ、奮ってご応募ください。

応募方法
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受付期間
2019年6月26日(水)18:00〜7月2日(火)18:00
当選者確定フロー
  • 当選者発表日/7月3日(水)
  • 当選者発表方法/応募受付終了後、厳正なる抽選を行い、発送先のご連絡 (個人情報の安全な受け渡し) のため、運営スタッフから個別にご連絡をさせていただく形で発表とさせていただきます。
  • 当選者発表後の流れ/当選者様にはライブドアニュース運営スタッフから7月3日(水)中に、ダイレクトメッセージでご連絡させていただき7月6日(土)までに当選者様からのお返事が確認できない場合は、当選の権利を無効とさせていただきます。
キャンペーン規約
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