米空軍士官学校の卒業生らとの記念撮影に臨むトランプ大統領=ホワイトハウスのインスタグラムから

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(台北 1日 中央社)米空軍士官学校(コロラド州)の卒業式がトランプ大統領を迎えて5月30日に行われ、司会者が台湾人卒業生の出身国として「台湾」の呼称を用いた。式典終了後には、卒業生らとの記念撮影に臨むトランプ氏の横に中華民国の国旗が写り込んだ写真が、ホワイトハウスのインスタグラムに投稿された。台湾の専門家は、米国の台湾に対する理解の深化を指摘している。

同校の今期の卒業生は900人余りで、外国出身者はこのうち約10人。式典ではカザフスタン、韓国、タイ、シンガポールなど各国の名称が一つずつ読み上げられた。中華民国軍から派遣されていた研修生は「台湾」と呼ばれると即座に起立して中華民国の国旗を大きくはためかせ、会場からは大きな拍手が沸き起こった。

国防分野のシンクタンク「国防安全研究院」国防資源・産業研究所の蘇紫雲所長は中央社の取材に対し、オバマ・トランプ両政権の中華民国に対する理解や態度の違いは台湾支持の法案の成立などを背景に、今後はより明確になるとの見方を示した。

米国では2017年のトランプ政権発足後、米高官の台湾訪問を促す「台湾旅行法」(昨年3月)、台湾との防衛協力を強化する内容が盛り込まれた「国防権限法」(同8月)などが相次いで成立している。

(游凱翔、葉允凱/編集:塚越西穂)