急増する芸能人や財閥3世の「麻薬事件」…韓国でいま何が起こっているのか

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元KAT-TUNのメンバーである田口淳之介が大麻取締法違反の疑いで逮捕されたニュースは、韓国でも報じられている。

「日本の人気アイドルKAT-TUNの前メンバー、麻薬容疑で逮捕」(『韓国経済ニュース』)、「KAT-TUN出身の田口淳之介、大麻所持で逮捕」(『TVリポート』)などがそれだ。

緊急記者会見まで開いて「決して麻薬をやっていない」と主張するも、最終的には「嘘をついて申し訳ない」などと容疑を認めたJYJの元メンバー、パク・ユチョンの事件が記憶に新しいだけに、韓国でも芸能人の薬物事件には反応せずにはいられないのだろう。

それも田口淳之介容疑者と交際関係にあった女優の小嶺麗奈容疑者も、同じく大麻取締法違反で逮捕されている。

パク・ユチョンの麻薬事件も彼の元恋人で “ミルク姫”と呼ばれる財閥3世のファン・ハナが麻薬使用の容疑で逮捕されると、パク・ユチョンにも疑いがかかって逮捕までに至った。

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韓国芸能界でも麻薬問題が続ている

この2人だけではない。

最近は韓国で活動中のアメリカ出身タレントのロバート・ハリーも麻薬使用の容疑で逮捕されたし、BIGBANGの元メンバーであるV.Iが経営に関与したとされるクラブ「バーニングサン」にも麻薬売買の噂が尽きない。

ファン・ハナもバーニングサンに出入りしていたことが明らかになっており、麻薬使用の容疑をかけられているバーニングサンの職員チョ氏は、5月21日の1次公判準備期日で、容疑の大部分を認めたという。


(写真提供=SPORTS KOREA)パク・ユチョン


現在、韓国の警察は取締りを強化しており、2月25日から2カ月間で麻薬類事犯が1746人捕まり、585人が拘束された。前出の有名人だけでなく、一般人も多数検挙されているわけだ。

そもそも韓国は10数年前まで“麻薬清浄国”と呼ばれていた。

麻薬清浄国と呼ばれる基準は、人口10万人当たりの麻薬事犯が20人未満であること。韓国の「2017大検察庁麻薬類犯罪白書」によれば、韓国全体の麻薬類事犯(大麻・麻薬・向精神性医薬品)は1999年に1万人を超え2002年までその傾向が続くも、2002年から取締りが強化され2006年までは7000人水準に改善。2014年まで1万人を超えなかった。

しかし2015年1万1916人、2016年1万4214人、2017年1万4123人と大幅に増加。10万人当たり24.3人という数字となり、気づくと“麻薬清浄国”の地位を失っていたのだ。

韓国が麻薬密輸の“経由地”に?

韓国で麻薬事件が増えているのは、韓国が“清浄国”から麻薬密輸の“経由地”になってしまっているという分析が多数を占めている。

『中央日報』はその理由として、「韓国が麻薬の中間基地となったのは、皮肉なことに一時、麻薬清浄国に分類されたからだ」と分析する。「すでに麻薬供給国として世界の捜査機関から注目される東南アジア、中国、台湾などから直接密輸するよりも、麻薬犯罪の少ない韓国を経由すれば危険の負担が減ると考えるのだ」とも指摘した。

しかも麻薬類事犯に対する処罰が、韓国は他国に比べて寛大といわれていることにも一因があるらしい。

実際に韓国での麻薬類の押収量は、2014年162.2kgから2018年517.2kgと、大幅に増加してしまっている。検挙者数が微減しているにもかかわらず、押収量が増加しているということは、それだけ取り締まりが難しくなっていると分析できるだろう。

財閥3世たちの麻薬事件も…

さらにいえば、韓国は麻薬の経由地どころか、すでに“麻薬消費国”となっているとの指摘も出ている。

高価な額で取引されているためか、芸能人に限らず、前出のファン・ハナを含めてスーパーリッチの代表格ともいうべき財閥3世たちの麻薬事件が次々と起こっているのが現状なのだ。

それだけに「富裕層や特権層とその子弟の麻薬常習は今、私たちの社会に警鐘を鳴らすほど深刻だと見なければならない」(『聨合ニュース』)との指摘も尽きない。

いずれにしても麻薬清浄国から経由地、そして消費国に成り下がろうとしている韓国。そしてその黒い影は、韓国芸能界にも及んでしまっている。早急な対策が求められていることは間違いない。

(文=慎 武宏)