『ゲーム・オブ・スローンズ』原作者、TV版と原作のエンディグは異なる?

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一つの玉座をめぐり複数の名家が繰り広げる壮絶な覇権争いを描いた『ゲーム・オブ・スローンズ』(以下『GOT』)の最終話が先日放送されたが、その結末について、原作者であるジョージ・R・R・マーティンがTV版とこれから出版される原作との違いについて語った。米Entertainment Weeklyが報じている。

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自身のブログに「An Ending」というタイトルの記事を投稿したマーティンは、以下のように述べた。

「HBOの『ゲーム・オブ・スローンズ』が終了した。正直、終わったとは信じ難い。10年以上前、初めてクリエイターのデヴィッド・ベニオフとD・B・ワイスとランチをし、店を出る頃には夜になっていた。その時"ジョン・スノウの母を知っているか?"と尋ねたら、彼らは知っていたんだ。それがこのTV版製作の始まりだった」と製作者との出会いから語ったマーティンは、まず彼らに対して感謝の気持ちを述べた。

「デヴィッド・ベニオフとD・B・ワイス、そして原作を超えて脚本を書いてくれた"第3のドラゴンの頭"とでもいうべきブライアン・コグマン、HBOの素晴らしいチームに感謝したい。他の放送局だったら今の『ゲーム・オブ・スローンズ』は存在しないし、そもそもTV化されることすらなかっただろう」

また、TV版は第六章で原作「氷と炎の歌」を追い越してしまったが、原作第6作目に当たる「冬の狂風」と、最終章となる「A Dream of Spring(原題)」はすでに完成しているという噂を否定したマーティンは、その内容についてこう記載している。

「執筆は確かに遅れている。分かっている、分かっている。でも必ず終えるよ。ファンの皆をヤキモキさせるだけだから、いつとは言わないけれどもね。「冬の狂風」が終わったら今度は「A Dream of Spring」がある。どうやって終わるかって皆尋ねてくるよ。TVと同じなのかってね。そうだな、答えはイエスでもありノーでもある。私は、クリエイターたちとは違う媒体を扱っているから、それを忘れずに。彼らは6話で最終章をまとめた。私の最後の2冊は3000ページになる予定だし、もっとページ数が必要であれば、加えることもする」

どうやら原作には制限がないために、どれだけでも話を膨らませられるということのようだ。また、マーティンはマイナーなキャラクターたちについても触れていくと述べた。

「TVでは知ることができなかったキャラクターたちと原作では出会うことができるはずだ。ユニコーンのようなものも登場する。原作とTV、どちらが本当のエンディグかって? それは愚問だ。こう答えておこう。私は執筆する。皆は読む。それで判断してインターネット上で討論したらいい」

マーティンは、『GOT』関係の作品を含め、今後も多くの新作に関わっている。プロデューサーとして携わるだけでHBOの5作品、Huluで2作品、ヒストリー・チャンネルで1作品、そして数多くの映画作品もある。

「作りたいと思っている短編映画がいくつかあるんだ。このジャンルでは最も優秀で風変わりで個性的な作家の一人による有名な物語を元にしたものだ。日本で作られた(その作品の)テレビゲームのコンサルティングもしたことがある」と、これからも多くの作品に携わっていくことを明かした。

『GOT』の最後2章について、ファンの中では展開があまりに早すぎていると話題になっていた。マーティン自身も最低でも10シーズンは欲しいと過去に述べているが、ファンは同時にマーティンの執筆が遅過ぎると不満にも思っている。「氷と炎の歌」の最新本が出版されたのは2011年ですでに8年が経過しているからだ。果たして原作の内容はどうなるのか、そしてそれがいつ出版されるのか、気長に待ちたい。(海外ドラマNAVI)

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『ゲーム・オブ・スローンズ』
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ジョージ・R・R・マーティン(C) HUBERT BOESL/FAMOUS