質の高い花火を提供する地元の花火会社2社のコラボレーション、HOME MADE 家族のMICRO氏が選ぶ楽曲およびMCなど、新しい形の花火イベントとして2018年に愛知県蒲郡市で行われた「はなびFes.2018 in ラグーナビーチ」が、2019年5月18日に再び開催されるということで実際に見てきました。

はなびFes.2019 in ラグーナビーチ

https://hanabifes.jp/

場所は、愛知県蒲郡市海陽町2-39 ラグーナビーチ(大塚海浜緑地)です。

9時30分、会場に到着後、受付にてチケットをリストバンドに交換します。



このリストバンドは、ラグーナテンボスのラグナシア入場券とアトラクションのフリーパスを兼ねたものです。



ラグーナテンボスのラグナシアにはアトラクションや劇場などがあり、このリストバンドがあれば観覧車も乗り放題です。



花火会場側の海上には花火を打ち上げる台船が見えます。



ラグナシアに入場。パーク内には、ジェットコースターやウォータースライダーなどのアトラクションやキャラクターショーなど、楽しめるコンテンツがたくさんあります。



奥にあるフラワーガーデンでは、バラまつりが行われていました。



15時になり、はなびfes.会場が開場。



入場時に配っていたパンフレットには、花火を演出する地元愛知県にある花火会社株式会社磯谷煙火店と加藤煙火株式会社の紹介や、演出に使用する曲を選んだHOME MADE 家族のMICRO氏の紹介が書かれているのみで、プログラムの内容などは書かれていませんでした。はなびfes.は事前に内容を公開しないお楽しみイベントとなっています。



会場内を見て回ります。観覧席のチケットは、ラグナシアの入場券・アトラクションパスポート4350円(税込)相当が含まれての価格です。パイプ椅子に座って見るS席は4800円(税込)。



SS席8500円(税込)では、リクライニングもできる広めの椅子でゆったりと花火を見ることができます。



エキサイト砂浜ゾーン(レジャーシート付き)4500円(税込)は、砂浜で座って見ることになりますが、花火を間近で見ることができる迫力満点のエリアです。



開場直後から最前列を場所取りする人たちがいました。話を聞いてみると「去年、花火フェスを見て花火と音楽の融合が素晴らしく楽しかったので、今年は最前列で見るため早くから来ました」とのこと。レジャーシートを固定する重しを用意していなかったそうで、風で飛ばされないように押さえています。



花火の打ち上げを担当する花火会社の1つ加藤煙火株式会社の加藤克典氏に会えました。加藤氏は過去に「『冬の花火会社って何をしているの?』花火の知りたい事が分かる動画を制作している花火師にインタビュー、花火工場も見学してきました」でインタビューした人物です。



さらには、花火の選曲に携わったHOME MADE 家族のMICRO氏にも直接会うことができたので、選曲にあたってのテーマを聞いてみました。MICRO氏は家族で訪れていたファンとの交流もフランクで談笑するなど、とてもフレンドリーで優しい人で、「老若男女、『家族』で楽しめる曲を選びました。家族みんなで1日中楽しめるイベントがはなびfes.です」と語っていました。



18時頃のフェスエリアの様子。屋台も用意されているので、テーマパークを楽しんでから花火打ち上げまでの時間を、食べたり飲んだりして過ごすこともできます。



19時、打ち上げ開始20分前。辺りが暗くなると、花火の観覧会場へ向かう人たちが続々とやってきました。



19時20分、MICRO氏によるアナウンスが流れ花火が開始となります。ヒュー・ジャックマンのThe Greatest Showが流れ、イントロの重厚な音と拍子に合わせて堤防に仕掛けてあった花火が吹き出します。



たくさんの小花が一斉に開く千輪と呼ばれる花火の演出です。ファンシーなパステルカラーの小花が空一面に広がります。



2曲目は、ブルーノ・マーズ の24K MAGICです。「今夜、最高のところへ連れて行くぜ」とノリノリの内容の楽曲に合わせて、花火が打ち上がります。24K(純金)ということで、キラキラと輝く花火が多く使われていました。この写真の花火が開く場面では、打ち上げた花火の途中に開く小さな花火が、ボーカルの声の反響に合わせてが開いていくという演出があり、観客の期待感を増幅させます。



3曲目は、アリアナ・グランデ&ジョン・レジェンドの美女と野獣でした。オープニングの締めということで、打ち上がる花火も豪勢になっています。



ここで、再びMICRO氏のアナウンス、使用された曲の紹介とその曲からどのような花火をイメージしたのかという簡単な説明があり、花火の演出の意図などが鑑賞者に伝わりやすい構成になっています。続いて、4曲目はあいみょんのマリーゴルドです。オレンジ色のマリーゴールドの花のような花火が上がっていました。



5曲目は、秦 基博の花です。さまざまな種類の花が会場の夜空に咲きます。「いっぱい、いろんな花見つけた」と親に伝えようとする子どもの声が聞こえてきました。



「以上の2曲はラブソングを選曲しました」というMICRO氏のアナウンスの後、続いて6曲目は、DA PUMPのU.S.A.です。ダンスをイメージした噴き出しなど、リズムに乗って花火が打ち上がります。



7曲目は、テレサ・テンの時の流れに身をまかせです。曲の優雅な雰囲気と調和した花火が打ち上がります。



再びアナウンスが流れ「ここから後半戦です。メドレーコーナー、テーマは『家族』です」とこれから上がる花火のテーマの説明の後、8曲目家族メドレーが始まります。メドレー1曲目は、かりゆし58のアンマーです。アンマーとは沖縄の言葉でお母さんという意味です。



続いて、吉田山田の日々。老夫婦の歩んできた道のりを歌った歌です。赤褐色の日本古来の和火を使った花火と、指輪の形をした花火が上がっていました。



HOME MADE 家族のサルビアのつぼみです。この歌の歌詞のサルビアのつぼみは、新しく生まれる命(子ども)を表しています。さまざまな種類の赤い色の花火が、サルビアの赤いつぼみと花を表現していました。



メドレーの最後は、福山 雅治の家族になろうよでした。母・老夫婦・子ども・新しい家族にて、家族をテーマにしたメドレーが完結しました。



9曲目は、QUEENのボヘミアン・ラプソディです。フルコーラス6分間の曲、全てを花火で表現します。冒頭、10秒後に金魚花火が放出され、徐々に光り出します。

「ボヘミアン・ラプソディ」【2019はなびfes.】 - YouTube

イントロのアカペラパートでは、水面に浮かんで光る金魚花火と呼ばれる花火が大量に放出され、水面で輝きました。



バラードパートでは、堤防側から吹き出す花火をメインに構成された花火が打ち上がります。



続いてのギターソロパートでは、堤防からギターの弦を弾くようにメロディーに合わせて花火がランダムに噴き出しました。



オペラパートでは、テンポの緩急にも発射のタイミングを合わせ曲と完全にシンクロした花火が打ち上がります。



ロックパートでは、何色もの色が素早く変化をする時差式の花火が何発も打ち上がりました。まさに派手でロックな演出です。



最終パートは、ゆっくりと燃えながら落ちるしだれ柳と呼ばれる花火で静かに余韻を味わう演出となっていました。



10曲目はフランク・シナトラのMy Wayです。メインのプログラムとしては、この曲でフィナーレとなります。美しい宝石のような花火がいくつも打ち上がります。



曲の盛り上がりと共に最後は、会場が一面金色に染まりました。



11曲目BEGINの空に星があるようにをバックに、MICRO氏による最後のアナウンスが流れます。「さぁ、ここからは花火師さんたちと皆さんで最後のフィナーレを飾りたいと思います。お見送りの赤いトーチを振る花火師さんに『ありがとう』の気持ちを込めてエールを送りましょう」と、会場に居るお客さんに携帯電話の画面を振るように促すと、会場内のお客さんからは拍手と携帯を振る光景が見られました。すると……



花火師が花火で応えてくれる嬉しいサプライズ。感謝の花火が5発続けて打ち上がります。「さぁ、皆さん花火師さんたちにもう一度大きな拍手をお願いします」とアナウンスが流れると会場からは再び拍手が湧きあがりました。



ここでイベントの終わりとなるところですが、テーマパークのラグナシアはまだ営業中だったので、渋滞を回避する時間つぶしにもなることから、今回はラグナシアに再び足を運んでみました。花火の終了が午後8時15分、ラグナシアの閉園時間は午後9時30分なので、1時間ほど楽しむことができます。入り口すぐの広場では、プロジェクションマッピングの上映が行われていました。



奥に進んで行くと、イルミネーションやバラ園のライトアップが行われていたりと、夜ならではの見どころもあり、花火を終わってすぐ帰ってしまうのはもったいないかも。



はなびfes.は、朝から夜の花火の後まで1日中楽しめるイベントとなっていました。花火が好きな人たちからは「磯谷煙火店・加藤煙火店のコラボレーションが見られるこの花火大会は、大変素晴らしく是非とも皆に見て欲しい」という感想が多く聞かれます。MICRO氏のアナウンスにより内容が分かりやすくなっており、子どもから大人まで家族全員が1日楽しめる花火大会の1つです。