鉄道友の会が「ブルーリボン賞」「ローレル賞」を発表。2019年のローレル賞は、相模鉄道の20000系電車とともに、叡山電鉄の観光列車であるデオ730形「ひえい」が受賞しました。

「特別料金不要な観光列車」定着

 2019年5月23日(木)、鉄道友の会が「ブルーリボン賞」と「ローレル賞」を発表。2019年の「ローレル賞」には、相模鉄道の20000系電車とともに、叡山電鉄の観光列車であるデオ730形電車「ひえい」が選ばれました。


叡山電鉄のデオ730形電車「ひえい」(2018年3月、草町義和撮影)。

 デオ730形は1988(昭和63)年に登場。このうち732号車は、叡山本線(出町柳〜八瀬比叡山口)の観光列車用として改造され、2018年3月から「ひえい」として運行されています。

 外観の特徴的な楕円は、沿線の「神秘的な雰囲気」や「時空を超えたダイナミズム」といったイメージを表現。車体側面の金色のストライプは、比叡山の山霧を表わしているといいます。

 鉄道友の会は、「ひえい」について、「おもに鞍馬線用の展望車両デオ900形『きらら』に引き続き、叡山本線にも新たなデザインの特別料金不要な観光列車を定着させて国内外からの来訪者に対応し、同時に沿線の通勤通学輸送に潤いをもたらすよう貢献している」ことから、ローレル賞に選定したとしています。

 ブルーリボン賞とローレル賞は、鉄道友の会が毎年1回、日本国内で前年に営業運転を始めた新型車両や改造車両から選定する賞です。このうちローレル賞は、鉄道友の会会員の投票結果を参考にして、選考委員会が審議して優秀と認めた車両が選ばれます。叡山電鉄の車両がローレル賞に選ばれるのは、1998(平成10)年の900系電車「きらら」に続き2回目です。