探偵歴10年以上、浮気調査に定評があるリッツ横浜探偵社・山村佳子が目撃した、男と女の浮気事情。

パートナーがいる男女の恋愛の詳細を、美人探偵・山村佳子がその事件簿から紹介します! 

浮気がバレた後の夫婦関係、浮気調査のポイントについても語ります。

☆☆☆

今回の依頼者は、門田麗奈さん(仮名・40歳)です。軽く巻いたツヤツヤの黒髪、スリムなボディー、そして全身フランスのハイブランドの服でコーディネートしており、かなり迫力があります。メンテナンスにたっぷりとお金をかけている、いかにもセレブな女性という雰囲気。

「相談というのは、結婚15年になる夫のことなんです。私が35歳くらいまでは、私を大切にしてくれて、家事も積極的に行なういい夫でした。でも、私が35歳を過ぎたころから、『35歳以降は、女じゃない』と言い出したんです。もともと差別的な人だとは思っていましたが、妻の私にまでそんなことを言うなんて信じられません。それ以降、徐々に家庭を顧みなくなり、今は都心のマンションで生活していて、ほとんどウチには帰らなくなりました」

旦那様は15歳年上の55歳。生活に欠かせない資材のメーカーを経営しており、お金は潤沢にあります。都内に不動産を何件も所有しているので、自由になるお金はたっぷりあるとのことでした。

「最初の異変は生活費の減額です。それまで、毎月100万円もらっていたのに、別居をはじめた去年から『生活費を50万に減らしたい』と言ってきたのです。これは断固として拒否しました。夫が私に対して弱みがあるとすれば、子供を作らせなかったこと。夫はバツ1で、最初の奥さんとの間に、とっくに成人した息子が2人います。離婚の時に怒りに任せて男性避妊施術を受けてしまい、私との間には子供ができなかったのです。その時は、それでもいいと思っていましたが、こんなことなら子供でも産んでおけばよかったと思っています」

別居中の夫の家に忍び込んだら、女たちが「マーキング」した基礎化粧品が

依頼者・麗奈さんが私たちのカウンセリングルームに来たのは、合鍵で旦那様のマンションに入り、女性の気配を探ってきた後とのことでした。そこで見たのは、ドラッグストアのようにズラリと基礎化粧品が並ぶクローゼット。

「夫はマメで、管理が好き。おそらく、女性は夫の本命の彼女になった気分で、基礎化粧品や歯ブラシなどを置いていっているのでしょう。夫はそれらをナンバリングして、クローゼットに保管していたのです。相手に合わせて洗面所に出しているんでしょうね。基礎化粧品のラインアップを見ると、安物が多い。おそらく、相手は20代が3〜4人といったところでしょう」

ただ、これだけでは浮気をしているということにはなりません。生活資材を製造している会社の代表という旦那様の職業上、「容器の形状や素材の研究をしていた」と言われてしまえば、何も言えません。

「絶対に女性がいるんです。今の夫なら、私を追い出して別の女性と結婚するに違いありません。夫は若くてかわいくて、『みんなが狙っている子』が好きなんです」

調査依頼をされましたが、今のままでは漠然と張り付くしかありません。しかも、相手も複数いて、自宅でのデートとなると、証拠として弱いものになってしまいます。法廷でも負けない、確実な証拠を取るためにさらにお話を伺おうとしたところ、麗奈さんのスマホに旦那さんからの電話が入ってきました。

麗奈さんはハンズフリーモードにしたので、私はとっさに録音を開始。旦那様は激怒しており、「なんで彼女に連絡したんだ!」と怒鳴っていました。

なんでも、麗奈さんは旦那様の家で浮気相手の名前が書かれたものを見つけ、SNSで検索したところ、元従業員がヒット。その女性はとてもかわいらしくて、旦那様の好みだと確信し、SNSのメッセンジャー機能で、「浮気しているのは知っています」「別れなさい」「泥棒」などと、送ったとのこと。

旦那様は「彼女に勝手にメッセージをするなんて許せない。お前に何ができる。彼女はウチの会社のアドバイスをしてくれているんだ。彼女とはお前が望むような男女の関係なんて何もない!ふざけんな!お前とは離婚だ!」と怒鳴っています。

それに対して、麗奈さんは「アナタは、そうやって嘘ばかりついて」と泣いています。

そんな押し問答の後に、旦那様は「そんなに言うなら、証拠出してみろ。くやしかったら、証拠を出してみろ!」と何度も言い、電話を切りました。

依頼者・麗奈さんと、旦那様の会話を聞いていると、2人にはまだ修復の余地もあるように感じました。

「私の望みは、離婚をしないこと。離婚になったとしても、一生困らない慰謝料と、今と同じ生活費をもらいたいのです」

旦那様は若い・二重・細身・美肌・黒髪の女性が好き。意思があるタイプより、「ちょっとおバカ」くらいの女性を浮気相手に選んできた。

※本連載はプライバシーに配慮し、体験内容を変えない程度に一部書き換えています。

夫の浮気相手は、若い女性ではなかった!?経営者を渡り歩く魔性の元女優も登場し……〜その2〜に続きます。