カプレーゼ風に明太子入りも!手作りの「進化系がんもどき」が新感覚で絶品美味【工藤詩織の「お豆腐」進化論 Vol.9】

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ヘルシー、節約……でも、それだけじゃない! 身近な食材「お豆腐」の魅力はまだまだあるんです。この連載では、豆腐マイスター・工藤詩織さんに、お豆腐をもっとおいしく楽しむための知られざるノウハウを伝授してもらいます。「そうだったんだ!」と思わず納得の意外な活用法を知れば、きっと試してみたくなるはず♪ あなたの食卓のお豆腐が“進化”すること間違いなしですよ!

「がんもどき」は買うもの?


「がんもどき」とはご存知の通り、もめん豆腐に山芋などの“つなぎ”を加え、刻んだ野菜などを混ぜて丸めて油で揚げた料理です。これは、雁の肉に似せた精進料理と言われ、以前ご紹介した江戸時代の豆腐料理本「豆腐百珍」にも掲載されている歴史ある一品なのです。

今ではスーパーやお豆腐屋さんで販売されているのを見かけますが、正直、「煮物」や「おでん」のタネとしての脇役で、主役にはならない地味な存在……と思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

かつての私も、「がんもどき」を特別視してはいませんでした。しかし、ある日、行きつけのお豆腐屋さんでタイミングよく揚げ上がった「がんもどき」を購入し、冷める前に味わうべく思わずその場で頬張ったのです。

すると、アツアツふわふわの「がんもどき」は、もはや、お豆腐のコロッケのよう! これをお家で再現できれば、もっと「がんもどき」の魅力が伝わるのでは?と考えていたところ、職人さんが役立つヒントをくださいました♪

職人直伝!「がんもどき」の具材選びの法則


とある職人さんが教えてくれたのは、「がんもどき」には具材選びの法則があるということです! その法則とは、「うま味・食感・彩り」の3つの要素をそろえること。

まずは、うま味食材。グルタミン酸たっぷりの昆布やしいたけ、イノシン酸のうま味たっぷりのかつおや鯖の出汁などがこれに当たります。香りを出すゴボウは皮付きがオススメですよ。

お次は食感を出す素材。刻んだレンコンやプチプチ食感が楽しいコーンなどのほか、チーズでとろっとした食感を加えるアイデアもアリですね!

最後は定番の人参や黒ごま、枝豆など、揚げ色のアクセントになるような彩り食材を選べばOKです。既成概念にとらわれず、このルールに則って食材を自由に組み合わせれば、和食のジャンルを超えたまさに「進化系がんもどき」も作れます!

カプレーゼ風や明太子入りも♪


うま味・食感・彩り食材で進化系がんもどき

by お豆腐進化論

がんもどきは世界に誇るTOFUスナック!職人直伝の法則「うま味・食感・彩り」食材を組み合わせた進化系がんもを召し上がれ!



「油の処理が面倒」という方にも嬉しい「たこ焼き器」を使った裏技レシピも発見! ご家族それぞれが好きな具材を入れて楽しめますし、ホームパーティーでも喜ばれそうですね。

揚げずにカリッと!


たこ焼器で簡単手作り!揚げないがんもどき

by gomibaco

ひろうすは手作りするとびっくりするほど美味!たこ焼器を使うと揚げずにカリッと作れます♪低糖質なので女子会にもおすすめ!



今までは既製品を購入していた方にも、ぜひ“自家製がんもどき”の美味しさを知っていただきたいと思います!

ご当地の個性が光る「がんもどき」


最後にちょっとした豆知識を。実は、「がんもどき」という言葉は関東圏を中心に常用されている呼び名であり、地域によって呼び名やその由来、中身に入れる馴染みの具材も実にさまざまなのです。

例えば、関西では“竜の頭に見立てた料理”という意味で「飛竜頭(ひりょうず・ひりゅうず)」、特に京都では「ひろうす」と呼ばれ、竜の目を表す銀杏が入っているのが象徴的です。

北陸地方では細かく呼び名が分かれ、 石川県金沢エリアでは関西と似た「ひろす」、富山県南砺市では「まるやま」と呼ばれる、自然薯入りの豆腐の薄皮の中心に銀杏・しいたけ・山菜などの具材を包み込んだ独自の形状のものが名物となっています。

さらに沖縄県には“ウズラの卵の形状”から「うじら豆腐」と呼ばれ、ベースは島豆腐、さらには味付けにピーナッツバターが入っている「がんもどき」があります。また、同じ「がんもどき」と呼ぶ地域でも、静岡県富士市にはお砂糖たっぷりの“甘いがんもどき”が定着しています。

トースターでこんがり焼いて


甘いがんも〜びっくりおいしい〜

by ブラックウルフ

がんもが甘いのにおいしいんです!トースターでこんがり焼けば、子供も大人もにっこりの美味しさです。簡単に”すぐ卓”一品を!



このように全国を見渡せば、それぞれの地域に根付いたユニークな「がんもどき」がたくさん! ご家庭で作る際にも、アイデアを参考にしてみてくださいね。

5/26(日)・27(月)、表参道にてポップアップストア『Gammo』をオープン!



豆腐マイスター・工藤詩織さんが、体験型ケータリングチームMo;takeさんと“Gammo Lab. (ガンモラボ)”を立ち上げ、表参道にてポップアップストア『 Gammo(ガンモ)』を2日間限定でオープン!

明太子とラーメンススナックを使った新食感のものや、トマトとモッツァレラチーズを入れてフレッシュバジルソースをかけた新たなジャンルなど、これまでの「がんもどき」の概念をさらに覆すような進化系がんもどき“Gammo”を提供します。お土産付きのプチワークショップも開催予定。当日は工藤さんご本人も店頭に登場しますよ。新たな食体験を楽しみに、ぜひ足を運んでみてください!

【ポップアップストア『Gammo』開催概要】

日時:5/26(日)・27(月) 11:00〜18:00

会場:the Airstream Garden(東京都渋谷区神宮前4-13-8) ※表参道駅より徒歩3分

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工藤詩織(往来/豆腐マイスター)

幼少から豆中心の食生活を送り、豆腐がいつも暮らしの中心にある無類の豆腐好き。日本語教師を目指して勉強する過程で、食文化も一緒に伝えたいと「豆腐マイスター」を取得。国内にとどまらず海外でも、手作り豆腐ワークショップや食育イベントを実施して経験を積む。2018年より「往来(おうらい)」をテーマに本格的に活動を開始。豆腐関連のイベント企画・メディア出演などを通して、各地で豆腐文化の啓蒙活動を行っている。「マツコの知らない世界」(TBS系)、「ヒルナンデス」(日本テレビ系)、「ごごナマ」(NHK)等へ出演。

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