確かにお金はかかるが下取り時に取り戻せるものも

 メーカーオプションとは、工場の出荷時点で装備されるオプションで、基本的には新車の契約時に選択する。ほとんどの場合、納車後の追加や後付けは不可能なので、納車されてから付けなかったことを後悔しないよう、商談時によく検討して早めに決断しておきたい。ここでは、付けなかったことを後悔しがちなメーカーオプションを5つ挙げてみた。

1)サンルーフ(電動ガラスサンルーフ/チルト&スライド機構付き)

 今も昔も、メーカーオプションの定番として人気が高い。セダンなどではフロントシート上部のみの場合が多いが、ミニバンなど車種によっては、大型のガラスを採用したガラスルーフ(パノラマルーフなどとも呼ばれる)が設定されることもあり、室内が明るく解放的になる効果が高い。

 夏場は暑くなることが心配されるが、赤外線カットガラスを採用していれば暑さは最小限になるので確認しよう。後付けは、物理的に不可能ではないが多額の費用がかかり、作業をしてくれる業者も少ないので現実的ではない。

2)スペアタイヤ

 最近のクルマは軽量化のためスペアタイヤを装備せず、パンク修理剤を装備することでパンクに対応している場合が多い。今でもセダンにはスペアタイヤを装備する傾向が強いものの、基本的にセダンは少数派なので、ここ数年に発売されたクルマの多くはスペアタイヤを積んでいないといえる。

 パンク修理剤は、空気がジワジワと抜ける類いのパンクには有効でも、サイド部分が割れたりするような大きなパンクには無力なので、走行距離が多い人や、JAFなどの救援がなかなか来ない山奥を走る機会の多い人は、スペアタイヤを選べるなら選んでおこう。

ハイブリッドやEVなら選びたいオプションも

3)安全支援システム

 プリクラッシュブレーキと呼ばれる衝突被害軽減のための自動ブレーキや、自動でアクセルとブレーキ制御を行うオートクルーズコントロールなどの運転支援システム。標準装備化が進んでいるが、軽自動車や小型車ではまだオプション扱いだったり、後側方車両検知警報システムなど、一部の機能はオプションになっている場合もまだ多い。

 安全性が高いのはもちろん、普及が進んだ今では、装備していないとリセールが悪くなるというマイナス材料にもなるので、可能な限り選んでおきたい。

4)ハイブリッドやPHVの電源機能

 ハイブリッドカーやプラグインハイブリッドカーでよく設定される電気モノのオプション。

 AC100V・1500Wの家電が使えるコンセントはアウトドア現場や災害時に重宝するし、エンジン停止中やEV走行時でも暖房やシートヒーター、またはデフロスターが使える電気温水式ヒーターは、冬場に絶対欲しい装備なので、なるべく選んでおきたい。

5)高性能オーディオシステム

 最近は標準装備のオーディオの性能が良くなったが、それ以上にメーカーオプションで選べる高性能オーディオの性能の高さは注目に値する。

 中級クラス以上のクルマの多くには、BOSEやハーマンカードン、マークレビンソンやロックフォードなど、名の知れたオーディオブランドのプレミアムなサウンドシステムが設定されているので、ドライブ中の音楽を重視する人は、メーカーオプションの高性能オーディオは是非選ぶべきだとオススメしたい。