富士の麓をカングーが埋め尽くす!

 今年で11回目の開催となる「ルノー カングー ジャンボリー 2019」が5月19日に開催。昨年を341台上回り過去最多となる1714台と5011人の来場者が山梨県山中湖交流プラザ「きらら」に集結した。

 ルノー・ジャポンが主催する「カングー ジャンボリー」はフレンチスタイルの休日を楽しむイベントとして2008年から行なわれている。今ではイベントに参加するためにクルマを購入するオーナーもいるというのだから、カングーの愛されっぷりが理解できるというものだ。

 ルノーと聞くだけでコアなファンが多いと思われがちだが、このイベントでは、会場を訪れた誰もが楽しめるコンテンツが充実している。たとえば、フリーマーケット、マルシェ、キッチンカー、大道芸、ルノーオフィシャルショップ先行販売のアイテムや塗り絵などといった催し物が展開されているため、仮にカングーを知らない人でも楽しい1日を過ごせるほどだ。

 また、参加型コンテンツとして「B3.LEAGUE」所属のプロバスケットボールチーム「東京エクセレンス」によるバスケットボール教室や、ルノー ジャポンがサポートするトレイルランナー上田瑠偉選手と山中湖岬を一緒に走る企画、愛犬と飼い主によるペットスポーツで、『ドッグエクストリームチャンピオン競技』を開催するなど、友達や子供連れの家族でもイベントを満喫できる内容となっている。

 早朝5時のゲートオープンより続々とカングーが「原っぱエリア」と「広っぱエリア」に駐車され、スペースが埋まっていく。このエリアに入りきらなかったクルマは別の5つの駐車エリアに誘導されるが、そこもすぐに満車となってしまうほどの盛況ぶりだった。

 参加者はこれといってとくに何かをするわけではなく、各々が家族や愛犬と散歩したり、持ち合わせた料理を食べたり、愛車の自慢話に華を咲かせ、お互いの情報交換を行なうなどオーナー同士の交流の場となっている。

 イベント開会式ではルノー・ジャポン大極 司社長がオーケストラの演奏をバックに登場。「最初に雨が降ってきて、私の雨男ぶりが発揮されたかなと思いましたが、皆さんの熱い情熱とパッションでなんとか天気が回復し、熱い情熱で雲を吹き飛ばし、富士山が見えるまでにしていきたいですね」と挨拶のコメントを述べた。

 山中湖村・村長の高村文教さんは「カングー渋滞にハマり開会式に遅くなりまして、すみません! 昨年以上の来場者に感謝しております。山中湖には観光施設もたくさんあります。温泉もあり、花の都公園ではたくさんのチューリップが咲いています。ぜひ、お帰りの際にお寄り頂ければと思います」と語った。

初の試み「プチ トゥインゴ ジャンボリー」も開催

 ステージイベントでは新旧問わずさまざまなクルマとカーライフを紹介する自動車専門誌「Tipo(ティーポ)」編集長の佐藤考洋さん、カーライフジャーナリストのまるも亜希子さんがMCを務めた。加えてイベントの模様をyoutubeで生配信するという試みも行なわれている。

 さらに、毎年恒例となっているTVK「クルマでいこう!」の公開収録、記念撮影、短編映画「岸辺の二人」と河瀬直美監督作品「Moon/月/La Lune」を上映するなどじっくりとステージを楽しむ来場者たちの姿も見受けられた。

 また会場では、初の試みとなるルノーのコンパクトモデル、トゥインゴのイベント「プチ トゥインゴ ジャンボリー」も開催され、約50台が集まった。カングーばかりが注目されるイベントの中でルノーの豊富な車種バリエーションを活かした新しい企画にも今後は注目したい。

「フレンチスタイルな休日」をテーマに掲げているカングー ジャンボリー。カングーといえばアクティブに活動する方にオススメしたい1台。湖にカヌーを乗りに行ったり、自転車を載せてサイクリング、雑貨を買いに隣の街に行ったり、美味しい御飯を食べに行ったり……今回取材班が気になったマルシェをヒトツだけ紹介したい。

 サーファー&ランナーの夫婦が作る、絶品のデリ&カフェ「AID.KITCHEN(エイド・キッチン)」は神奈川県逗子市にお店を構える。異業種からの転身をした二人は趣味のスポーツをした後に体にいいもの食べたいと思ったことがきっかけで脱サラをしたという。

「お店を開くために主人は何店か料理の修行を重ねていきました。今はデリスタイルで選べるおかずと玄米御飯、そこにミニサラダを付けてランチセットとして用意しています。今回、関係者やスタッフ向けに用意させて頂いたお弁当はフレンチっぽく仕立てています」と話す。

 会場ではフレンチ寄りのドレッシングやソーストレー、グルテンフリークッキーなどが販売されイベント開始からわずか2時間ほどでほぼ完売するほどの人気となった。

 イベントのタイトル名だけで判断すると「ルノーオーナーしか参加できない」ように見えるかもしれないが、イベント当日はルノー以外のクルマで来場されていた方も多く、ゆっくり過ごせるのがこのイベントのいいところでもある。フレンチスタイルの休日を家族や仲間とおおらかなフランスの雰囲気を来年はぜひとも味わってみてはいかがだろうか。