初飛行を行う機体。(画像: エアバスの発表資料より)

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●初飛行を無事に終了

 フランスのエアバス社は17日、日本航空(JAL)向けに製造しているA350-900の初号機が無事に組み立てを完了し、初飛行を完了したと発表した。初飛行は機体の組み立てが行われていたフランスのトゥールーズ・ブラニャック空港にて、JALやエアバスの関係者が見守る中で行われた。

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 機体にはJALのシンボルである鶴のマークに加え、赤い文字でA350と書かれ、新型機材であることをアピールしている。2号機以降にも特別塗装が施される予定となっており、2号機にはシルバーで、3号機にはグリーンで文字が書かれる予定である。

●日本到着は約2カ月後に

 今回の初フライトがスケジュール通りに完了したことによって、受領についても予定通り行われる見込みだ。初飛行から受領までは、内装の工事などを完了させるため、概ね1カ月から2カ月程度かかる。よって7月頃に初号機を日本航空が受領し、その後、乗務員の訓練などが行われる計画である。

●9月1日から路線投入へ

 JALとしては初めて(統合前の日本エアシステムは除く)のエアバス機となるA350-900は、2019年9月1日から定期路線に投入される予定だ。初便はJAL317便として、羽田から福岡に向かう便となり、既に航空券の予約は始まっている。その後は、受領機体のスピードに合わせて路線を拡大する計画をしている。

 機内はファーストクラス12席、クラスJ94席、普通席263席の3クラス制(定員369席)となり、現在運航されているB777-200と同等の輸送力を持つ。さらにサービス内容も大幅に更新され、これまで国内線専用機材では導入されていなかった個人画面を装備し、各種エンターテイメントを楽しむことができるだけでなく、PC用コンセントとUSBポートも全席に完備される。

●B777-200を置き換えに

 JALでは新型のA350-900について18機が発注確定、さらにA350-1000は13機発注する契約をエアバスと結んでいる。同じキャパシティを持つB777-200が受領からかなりの年数運航されており、A350-900は、その置き換えとなることが期待されている。新しい機体の投入でサービス面が充実するだけでなく、新型エンジンにより静粛性や燃費効率も向上する。