親を安心させるために結婚しなければならないと思って婚活し、親が気に入りそうな人を探すというそんなマジメな女性がいます。中には進学先や就職先も、ずっと親が気に入るところを選んできてしまったという方も。もう大人です、親のいう通りだけに生きるのを止めませんか?

親主導で娘息子の婚活をする

こんにちは。恋愛・婚活コンサルタントの菊乃です。

この仕事をしていると、過干渉な親の話をよく聞きます。

結婚相談所等の婚活事業について、電話で親からのお問合せはよくあるそうです。独り身の娘息子の婚活の情報収集ぐらいならまだわからないでもないのですが、入会説明も親と一緒というのはよくある事例。

お見合い写真撮影の予約も母親、撮影当日も親と一緒に来るアラフォー男女も多く存在するそうです。

結婚相談所で婚活した女性から、お見合い相手の重度のマザコンエピソードもよく聞きます。親がデートの服を選ぶ、親にデートプラン相談をする、親に婚活の進捗すべてを報告している等。一概には言えませんが、割とハイスペックな男性が多い気がします。

そう言えば私もはるか昔に出会った男性で、初対面で親の写真を見せ、親と一緒に旅行した話をしていた人がいたなぁ……。大手メーカー勤務だった気がしますが、彼はその後どうなったのでしょう。

親の許可がないと不安な箱入りおばさん

男性に限ったことではなく、女性も実家依存の方は多いです。

私のセミナーに参加するのに親の許可を取ってやってくる30代の方もいらっしゃいました。他にも、婚活を始めることを親に報告したり、GWに彼氏と旅行するのを親に何と許可を取ったらいいかというご相談だったり。そんなの大人がいちいち報告するでしょうか?

また、一度も実家を出たことがないアラフォー女性が一人暮らしをしたいと言ったら、親が反対して不機嫌になったそうです。「家に帰っても空気が重い。どうやって親と仲直りをしたらいいか?」と相談されて面食らったこともありました。

働く成人女性が家を出るのに、親の顔色をうかがう必要ってあるのでしょうか?別に要介護の家族がいるとかそういう特別な事情があるわけではなく、ただ親が「寂しい」という理由だけなのだそうです。

マザコン、実家依存は非常に根深いもの。本人たちに自覚はありません。昔と何ら変わっていないだけで何か悪いことをしたわけではないのです。むしろ反抗期もなく、昔は親の顔色をうかがっている姿勢が「真面目ないい子」「優等生」と褒められたかもしれません。しかし、10代の頃と同じ感覚のまま社会人になり、友達や同僚も真面目ないい子が多ければ誰も指摘はしないので、そのまま30代40代になるでしょう。30代のマザコンなんて誰も指摘はしませんよ。

進学・就職も親の顔色を見て、自分の責任で決断してない

婚活は万人ウケを狙っても意味はありません。●●すればモテるというテクニックはあるにはあるけれど、そのテクニックを駆使してモテることが幸せな結婚に結びつくわけではないのです。

たった一人の自分マニアを獲得すればいいだけ。そのため、自分がどんな結婚生活をしたいのかということが重要になってきます。

しかし、「どんな結婚生活がしたいの?」「お付き合いをするならどんなことがしたいの?」と聞いても全く出てこない方も。

結婚相談所で婚活をして1年以上経過したけれど、結婚に至らないというある女性はお相手を探す条件を「普通の人」にこだわり、平均年収、平均身長で探していました。自分の考えに自信が無く、他の人はどんな条件で探すのかが気になったそう。自分で決めた経験がほとんどないマジメな彼女は、必死に「普通はどうするのか?」と答え探しをしてしまいます。自分の考え方で決めて失敗するのが怖いのだそうです。

しかし、そこで他の人のまねをしても意味はありません。

ある実家暮らしの女性は事務職として金融機関に勤めていました。金融の仕事に興味があるというより、親が「安定しているから公務員とか銀行があなたには向いている」と言ったのを鵜呑みにして、公務員と金融系に絞り就職活動をしたそうです。人生の重要な決断も親の顔色をうかがい、自分で決めたことがあまりないのです。

お二人とも婚活で苦戦していることで、決断を他人に依存してきた害に気が付かれました。自分で決められず、何をしたいかもわからず苦しみ、正解がない事なのに正解探しをして、行動できずに苦しくなるという、真面目な女性は多いです。

親を卒業しないのは毒親

自分の子どもを虐待するといった、誰の目から見ても異常な毒親もいます。

しかし、子どもが幼い時は模範的ないいお母さんだったかもしれないけれど、子どもが大きくなってからも共依存の関係を続け、親を卒業しないのも毒親になりえるのではと思うことがあるのです。

ある女性は2時間かけて会社に通勤していました。一人暮らしをしようとしたら、同居している親と祖母から「お祖母ちゃんに寂しい思いをさせるのか?」「親不幸だ。だったら会社を辞めて近くにいなさい」と言われてそのまま会社を辞めてしまいました。

田舎で家の近くに仕事はあまりなく、パートで働き始め、そのまま30代に突入。祖母は足が悪くなり、孫は介護要員になりました。

それで婚活をしても、30代フリーターと結婚しようとするまともな男性はなかなかいないでしょう。

また、別の東海地方のある男性は「男は家を持って一人前。家を建てたらお嫁さんが来る」と親から言われて、自分でローンを組み実家を二世帯住宅に建て替えました。郊外の二世帯住宅 + 住宅ローン持ちって婚活の障害でしかないのですけど......。

親が昭和の常識で頭が止まっているのは、半ば仕方がないのかもしれません。その親の意見をだれより尊重してしまう真面目ないい子が、婚活市場では選ばれないのです。親の意見なんて無視していいのに。

では、こういう古い親が毒親なのでしょうか?親が自覚して子離れすることは、ほぼありません。もし、どこかで親に反抗して自分の意見をしっかり主張するようになっていれば……。親を毒親にするのも自分次第なのです。

結婚相手は自分の責任で決めましょう。「この人と結婚する」と、親には事後報告するくらいの覚悟を持ちましょう。

親の顔色をうかがわない、「自分ファースト」で!



■賢人のまとめ
決断で親の顔色をうかがわない。親の顔色をうかがい続け自分で決めなければ、親は毒親になるでしょう。

■プロフィール

恋愛・婚活の賢人 菊乃

出会いがない女性向けの恋愛婚活コンサルタント。29歳まで手抜きと個性を取り違えていたダメ女。低レベルからの女磨き、婚活ブログが人気になり2011年に出版独立。著書は「あなたの『そこ』がもったいない。」他4冊。具体的で分かりやすいアドバイスは何からやったらいいか分からない方に好評。
ブログは今も毎日更新。https://ameblo.jp/koakuma-mt/  山形県出身、静岡大学卒。