内部事情も赤裸々に? YGの次世代エースWINNERが語る“これまで”と“これから”【インタビュー】

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“醜いアヒルの子”は厳しい冬を乗り越え、 “美しい白鳥”となって自由に羽ばたいた。

人気K-POPボーイズグループWINNERには、自らを『醜いアヒルの子』と表現した頃があった。

『醜いアヒルの子』といえば、知らない者はいないだろう。醜い姿で産まれた“アヒルの子”が逆境を乗り越えて美しい白鳥となる、“苦節からの大躍進”を描いた世界が愛するアンデルセン童話だ。

2013年にYGエンターテインメントが企画した、BIGBANGに続くボーイズグループ発掘のためのアイドルデビュープロジェクト『WIN:WHO IS NEXT』に勝利し、翌年2014年に正式デビューしたWINNER。

一時は空白期間が目立っただけでなく、メンバーの脱退によってビジュアル的な変化をもたらした。同事務所に所属する後輩グループと比較して活動が少ないと、ファンを不安にさせることもあったという。

そんなWINNERが人気グループとして頭角を現し始めたのは、2017年。シングル『FATE NUMBER FOR』をリリースしてからは、YGエンターテインメントに所属するどのグループよりも活発な活動を繰り広げている。

まさに、“醜いアヒルの子”が“美しい白鳥” となった瞬間だ。

(写真提供=YGエンターテインメント)

その後も目覚ましい活躍を続けたWINNERは、去る5月15日にミニアルバム『WE』をリリース。リード曲『AH YEAH』は、韓国の主要音源サイトでリアルタイムチャート1位を獲得した。WINNERはデビューしてから現在に至るまで、すべてのアルバムリード曲が音源チャート1位を記録している。

世間はいつしか、“期待を裏切らない、信じられるグループ”として、彼らに熱い関心を寄せた。

アルバムリリース翌日の5月16日、記者懇談会に出席したWINNERは、チャート1位の感想をこう話している。

「期待しなかったといえば嘘になるけど、予想外であったことも確かだ。カムバックして楽曲をリリースするときは、運に任せなければならないので予想ができない。だからいつも緊張する。ファンの皆さんには、いつも感謝している。メンバーたちとは結果に期待したり、執着することがないようにしようと毎回話している。たくさん期待すると、その分失望も大きくなる。だから、できるだけ淡々としていようと努力する。

ファンの皆さんがいつも頑張ってくれる。ファンの方々が僕たちの歌を広めるため、たくさん努力してくれたことが良い影響となった。WINNERのメンバーの一員といえるほど、その相乗効果は大きい」

“V.Iスキャンダル”当時、カムバックへの支障を心配する声も…

最近は元BIGBANGのV.Iが一大スキャンダルで世間を騒がせたこともあり、所属事務所YGエンターテインメントが一時混乱状態にあった。WINNERはそんな状況の中でも颯爽とカムバックを遂げ、好成績まで叩き出して大きな存在感を証明した。

WINNERは「混乱した状況はあったけれど、アルバム制作に取り掛かるときは作業室でひたすら作業に没頭した。だから、それほど支障は感じなかった。ファンの皆さんに早く歌を聴かせたいという気持ちがそうさせたようだ」と当時を振り返っている。

さらに、「会社から特に指令が下されたこともなかった」と付け加え、「ヤン・ヒョンソク代表が“君たちは君たちのやるべきことを一生懸命やって、ファンのために準備をしなさい”とおっしゃってくれたので、僕たちもそれだけ没頭できたのかもしれない」とヤン・ヒョンソク代表の気遣いに対しても言及した。

新たなアルバムに関しても高く評価されたという。

「ヤン・ヒョンソク代表の反応が良かった。収録曲のジャンルがそれぞれ異なっていて良いとおっしゃってくれた。ランキング発表の朝も、グループトークで“努力は報われる”と励ましてくれた」

今年でデビュー6年目となるWINNERは、数々の紆余曲折を経験しながら屈強な団結力を手にした。今回リリースしたアルバム『WE』は、確かなチームワークを形にしたものだという。

「副題には、“WE OR NEVER”というフレーズを用いた。僕たちが歩んできた道を振り返ると、4人のメンバーが一丸となって、まるで家族のように過ごした。それぞれが自分のパートや役割を持っていて、お互いが支えあったからここまで来ることができた。そして何よりも、そばで見守ってくれたファンの皆さんのおかげだ。心から感謝する」

(写真提供=YGエンターテインメント)

空白期間が目立っていた過去が嘘のように、1年に2度以上のカムバックを果たして積極的に活躍しているWINNER。リーダーのカン・スンユンは、「僕たちは、毎回異なる姿をお見せしたいと思っている。今回の収録曲も、実際に聴いてみるとそれぞれテイストが違う」と切り出し、グループが持つこだわりについて説明した。

「いつも、“アルバムをリリースするたびに成長した姿を披露しなければ”と思っていて、プレッシャーを感じることもある。ファンの皆さんにたくさんの歌を聴かせたいという気持ちから、カムバックも活発にしたかった。そんな気持ちが早くのカムバックを実現したようだ。毎回活動しながら作業も進めている」

WINNERの人気は、韓国だけにとどまらない。

去る1月には初開催となる7都市7公演の北米ツアーを通じて、世界のファンとステージを共にした。彼らはグローバルなステージに立った感想について、こう話している。

「デビュー初のプロジェクトを行った場が、ニューヨークだった。当時は練習生という身分だったので、僕たちのことを知っている人は街にいなかった。僕たちは、ここで公演できるのだろうかと思っていた。

だけど、今回のグランドツアーファイナルでニューヨークに対する気持ちが変わった。出世して故郷に帰ってきたかのような気持ちになれたし、現地のファンの方々に会いにいけたということが感動的だった。幼い子供たちから白髪のおじいちゃん、おばあちゃんまで。本当にたくさんの人たちが来てくれた。単にK-POPに対する好奇心で来られた方も、僕たちの歌を一緒に歌ってくれた。多くのことを学び、感じることができた北米ツアーだった」

BLACKPINKは「とても素敵なグループ」

さらに、海外で爆発的な人気を誇る、同事務所所属のBLACKPINKについても言及した。

「とても素敵なグループ。僕たちも、いつか彼女たちのようにさまざまなステージやフェスティバルに参加したい。羨ましい気持ちもあるけれど、僕たちは兄のような先輩グループとしてたくさん応援したい」

その一方で、「方向性が違うようにも思う」とも伝えている。

「彼女たちはワールドスターだ。僕たちは、僕たちの道を行けばいいと思う」

昨年はフルアルバムのリリース、単独コンサート、ワールドツアー、1年に2度のカムバックという自らに課した約束をすべて守ったWINNERは、今後の目標についても語っている。

「2019年も、カムバックは2度したい。さらに、可能であれば2つのアルバムを合わせて3rdフルアルバムのリリースも実現したい。叶うかどうかは、一生懸命努力してみないとわからない。いつしかのカムバックの際に、2019年は身体を壊してでも熱心に頑張ろうと言ったことがある。その言葉通り、今年は休む間もなくファンの皆さんと会うことになりそうだ」

デビューから6年、多彩なステージを通じて華麗な活動を繰り広げてきたWINNER。常に熱心な努力を惜しまずファンの期待に応え続ける彼らであるだけに、今後の活躍も一層煌びやかなものとなりそうだ。