ローマのCL出場権獲得絶望的に…相手GKコンシーリの牙城崩せず痛恨ドロー…《セリエA》

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セリエA第37節、サッスオーロvsローマが18日にマペイ・スタジアムで行われ、0-0のドローに終わった。

前節、ユベントス相手に2-0の勝利を収めた6位のローマは逆転のチャンピオンズリーグ(CL)出場権獲得に望みを繋いだ。しかし、良い精神状態で残り2試合に臨めると思った矢先の14日にバンディエラ、デ・ロッシの今季限りでの退団が電撃発表。クラブが来季契約更新をオファーしなかったこともあり、怒り狂うロマニスタが抗議の姿勢を強めるなど、騒然とした状態で10位サッスオーロとのアウェイゲームを迎えることになった。

この一戦に向けてラニエリ監督はユベントス戦から先発3人を変更。負傷のマノラスに代えてファン・ジェズス、クライファート、ペッレグリーニに代えてジェンギズ・ウンデル、クリスタンテを起用。渦中のデ・ロッシはベンチスタートとなった。

強い雨が降りしきる中でスタートしたサッスオーロの今季ホーム最終戦。試合は後方からショートパスを繋ぐホームチームに対して、アウェイチームが前から圧力をかけていく展開に。開始7分には右に流れてボールを引き出したジェコがボックス右でキープして丁寧なマイナスの落とし。これを受けたジェンギズが縦に仕掛けてから右足のシュートを枠に飛ばすが、相手GKコンシーリのビッグセーブに遭う。

時間の経過と共にショートカウンターやサイドからの攻撃を起点に相手ゴールへ迫っていくローマ。29分にはコラロフの左クロスにニアのエル・シャーラウィが頭で合わすが、これは枠の左。続く38分にはボックス手前左でコラロフがニアポストを狙った低い弾道のシュートを放つが、今度は相手GKの好守に遭う。

前半終盤にかけては行ったり来たりの展開の中で互いにカウンターから決定機を作り合う。前半終了間際にはベラルディからのスルーパスに抜け出したジュリチッチがゴール右から決定的なシュートを放つが、ここはGKミランテが右足を使った圧巻のセーブではじき出し、前半はゴールレスで終了した。

迎えた後半、ビルドアップ時の立ち位置やボールの動かし方を微調整してきたサッスオーロに対して、なかなかプレスがハマらず、ズルズルと後退する守備を強いられるローマ。それでも、ボガら相手のシュートミスにも救われて失点は許さない。

すると57分、ローマに後半最初のビッグチャンスが訪れる。ボックス右でジェンギズとパス交換したフロレンツィが短く折り返す。これをゴール前でワントラップしたエル・シャーラウィがハーフボレーの形でシュートも、ややアウトにかかった左足のシュートは枠の左に外れる。

畳み掛けるローマは60分付近にはエル・シャーラウィの頭での落としからジェコが右ポストを掠めるシュート、直後にはコラロフからのパーフェクトな左クロスに反応したゴール前のクリスタンテが決定的なダイビングヘッドシュートも、ここはGKコンシーリのビッグセーブに阻まれた。

ようやくゴールの匂いをさせ始めたローマは65分、ザニオーロ、ジェンギズを下げてパストーレ、クライファートを同時投入。パストーレをトップ下に配した[4-2-3-1]に布陣を変更する。75分にはカウンターから左サイドを突破したエル・シャーラウィからのアーリークロスにクライファートが飛び込む。GKとDFと好sカウしながら脛に当たったボールがゴールに向かうが、これは左ポストに阻まれる。

その後、エル・シャーラウィに代えてペロッティを最後の交代カードとして投入したローマ。逆転でのCL出場権獲得には勝つしかない中、リスクを冒して攻勢を仕掛けていく。しかし、高い集中力を見せる相手の守備を崩し切れない。後半アディショナルタイムには攻撃参加したファシオに2度の決定機も味方のオフサイドとシュートミスによって劇的決勝点とはならず、試合はゴールレスのままタイムアップ。

暫定ながら4位のアタランタとの勝ち点差を「2」に縮めたローマだが、2試合を残すアタランタの連敗、前節終了時点で同勝ち点のミランが2試合のいずれかを落とさない限り、逆転できない痛恨の勝ち点逸に。

最悪の場合、来週行われるデ・ロッシのラストゲームとなる最終節パルマ戦を前にCL出場権獲得の可能性が潰えることになる。