2017年にレトルトカレーの販売額がルウカレーを上回るなど、レトルトカレー市場が盛り上がっています。

ここでは、365日毎日カレーを食べ、これまでに3000食以上のレトルトカレーを実食してきたというカレー・スパイス料理研究家の一条もんこさんに、簡単なのに本格味なレトルトカレーのアレンジレシピを教わりました。

安いレトルトカレーにちょいたし!一条もんこさんが教えるアレンジレシピ



「以前はレトルトといえば備蓄食的な存在でしたが、今では料理に欠かせない日常食として購入する方が圧倒的多数。そのまま食べてもちろんおいしいですが、ほんの少しの工夫で極上の味に変身できます」と語る一条さん。今日、明日と行われている「よこすかカレーフェスティバル2019」には、よこすかカレー大使として登壇するなど活躍しています。

そんな一条さんが提案するレトルトカレーのアレンジレシピは、簡単なのに本格味。
「もともとレトルトカレーにはスパイスなどが配合されていて味に深みがあるので、ちょっとひと工夫するだけで、手軽にグレードアップできます」
しかも、アレンジするのは100円台で購入できる、安いシンプルなレトルトカレー

「フライパンにレトルトカレーを入れ、家にある食材や調味料をちょっと足して加熱するだけ。面倒な深鍋を洗う手間もなく、一人分から簡単につくれますよ」

●トマトを丸ごと、どーん!勝手に湯むきできちゃう“映え”カレー


勝手に湯むきできるトマトカレー麺つゆとニンニクですっきり煮たてたレトルトカレーに、ヘタを落としたトマトをどーん! と投入。煮えると自然と皮がむけるので、取り除けば湯むきしたようにつるんと美しく仕上がります。スープをかけて、トマトを崩しながら食べれば絶品!

●丸ごとトマトのカレー

【材料(1人前)】
・レトルトカレー 1袋
・トマト(中/ヘタを取る) 1個
・麺つゆ(3倍濃縮) 50ml
・水 300ml
・チューブニンニク 小さじ1


【つくり方】
(1) フライパンにカレー、麺つゆ、水、ニンニクを入れて煮立て、トマトを加える。
(2) つゆをトマトにかけながら3分煮る。
(3) 盛りつけ時に好みで三つ葉(分量外)を添える。

●香ばしいバターで、一瞬にして一流ホテルみたいな欧風カレーが完成!


レトルトカレーにバターを効かせるだけ! 普通に入れるだけで十分おいしくなりますが、ほんのり茶色に焦げるくらいを目安にフライパンで加熱してからカレーを加えると、香ばしさが際立って、よりリッチな風味に。一気にヨーロッパの風が吹き渡ります。

●焦がしバターの欧風カレー

【材料(1人前)】
・レトルトカレー 1袋
・バター 10g


【つくり方】
(1) フライパンにバターを熱してほんのりと色づくまで焦がし、カレーを加えて1分加熱する。
(2) 盛りつけ時に好みでレーズン、ローストアーモンド、チャービル(各分量外)をトッピングする。

●卵3つのワザありトッピング!?こんなカレー見たことない!


美しい黄色のTKG(卵かけご飯)にとろーり温泉卵、そしてふんわりメレンゲ…と、合計3つの卵がこのひと皿に大集結。インスタにあげてもお客様に出しても目を引くこと間違いなしです。メレンゲを泡立てるのが面倒であれば、もちろんダブル卵にしてもOK。

●トリプル卵カレー

【材料(1人前)】
・レトルトカレー 1袋(温める)
・卵 3個
・めんつゆ(3倍濃縮) 10ml
・水 30ml
・ご飯 200g


【つくり方】
(1) 小さめの耐熱容器に生卵1個と水を入れ、爪楊枝でそっと穴をあけ、電子レンジ(600w)で約40秒加熱して温泉卵をつくる。
(2) 生卵1個と卵黄1個、めんつゆを合わせ、ご飯と混ぜ合わせる。
(3) 卵白1個を泡立ててメレンゲをつくり、(2)とカレー、(1)を器に盛りつけたら、最後にメレンゲをのせる。

一条さんが研究に研究を重ねたアレンジレシピは、上記以外にもサバ缶を使ったキーマカレー、ちくわを入れたスリランカ風、ニンニクとヨーグルトのインド風、昆布茶のカレーうどん…などなどオドロキの連続です。
そんなレシピを集めた初の著書『あなたの知らないレトルトカレーのアレンジレシピ』(扶桑社刊)が発売中。こちらもぜひチェックを。

<撮影/小泉賢一郎、小関一尚 取材・文/ESSEonline編集部>

●教えてくれた人
【一条もんこさん】

カレー・スパイス料理研究家。料理人を経てカレー及びスパイス料理のレシピ、メニュー開発を行う。全国でカレーでの町おこし活動を実施。カレー研究会、スパイス料理教室『スパイスライフ』主宰。2019年度よこすかカレー大使。TBS『マツコの知らない世界』『あさチャン!』、フジテレビ『27時間テレビ』などメディア出演も行う。全国のカレーイベントにも出演