大学リーグ戦で見られた、いなべ総合同窓先輩後輩対決、享栄同期生対決

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 小学生時代の学童野球や少年野球から始まっているというのが、現在の多くの野球選手の野球人生である。そして一つの目標でもある高校野球を経て、そこで甲子園出場という目標を果たすか果たさないかは別として、次のステージの選択をしていくことになる。もちろん、高校生の段階でずば抜けた力や才能のある選手はプロ野球というさらなる上のステージで、野球を職業としていくことを選択する。もちろん、そこは選ばれたものしか踏み入ることが出来ない。

 そうではない多くの選手たちは、高校野球の後の次のステージとして大学野球や一部社会人野球という進路を見出していく。

同窓対決を見られるのも、大学野球を観戦する楽しみ中部大・山内智貴君(3年・いなべ総合学園)

 大学野球を選択した場合、やはり多くの高校野球選手の中から抜け出て、新たな場を見出していったものということになる。立場も高校生から、より自分で考え動いていく、半ば大人の大学生という立場で行う野球である。当然、より質の高さを求めていくことになる。

 東京六大学野球では早稲田大と立教大の試合では、何人かの大阪桐蔭出身者同士の対決があったが、愛知大学野球でも、中京大と東海学園大の試合で享栄同級生対決、愛工大と中部大の試合で、いなべ総合1年違い対決などがあった。

 中京大で2番の村田君は、東海学園大先発の山口君に対してバント、二ゴロ、左翼線三塁打で内容的にはいわば傷み分けというところだろうが、山口君はその前に失点しており、この日はもう一つ本来の調子ではなかったようだ。

 中部大の二番手として登板した山内 智貴君は、最初の打者がいなべ総合で1年上の市川 晃大君だった。この打席は四球。2度目の対決となった6回は無死一、三塁という場面で、市川君が右前打して三塁走者を帰し、これで山内君はマウンドを降りることとなった。市川君としては先輩としての面目を示したことになったが、ちょっと複雑だったかもしれない。

 こうした同窓対決を見られるのも、大学野球を観戦する楽しみともいえる。

(取材・手束 仁)