ゼット旗優勝の原動力となった福岡の原石 刈谷信二朗(福岡志免ボーイズ)

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 福岡志免ボーイズの優勝で幕を閉じた第25回ゼット旗争奪福岡大会。攻守に渡りハイレベルな戦いを見せた福岡志免ボーイズだったが、中でも大きな存在感を放ったのが主戦投手を務めた刈谷信二朗だ。 大会では3試合に登板し、登板した試合はすべて勝利投手になる活躍でチームの優勝に大きく貢献。また、身長185センチの長身から、角度のある直球を投げ込む姿に、その将来性を推す声がスタンドのあちこちで聞かれた。

 今回はそんな刈谷に、試合後にインタビューを行い、自身の強みや課題、そして高校野球に向けた取り組みについて話を伺った。

中学野球から投手を始め、直球の威力向上に努めるゼット旗福岡大会での刈谷信二朗(福岡志免ボーイズ)

 身長185センチ、体重71キロ、足のサイズは何と31センチもあり、体格だけを見ても大きな可能性を感じさせる刈谷。それでいて腕もしっかりと振れ、尚且つしなやかさも兼ね備えているところが刈谷の大きな魅力であり、マウンドで投げる姿を見てすぐにインタビューを行いたいと思った投手だ。

 「2年前に春と夏と全国大会に出場し、ジャイアンツカップにも出場していたので、自分も福岡志免ボーイズに入って活躍したいなと思って入りました。練習を見に行っても、しっかりと練習をしてるなと感じました」

 小学校時代は、ソフトボールチームに所属していた刈谷は、ポジションはキャッチャーを務めていた。ピッチャーを始めたのは中学野球からで、福岡志免ボーイズの近藤正之監督も刈谷の投手としての成長ぶりには手応えを見せる。

 「身長が高くて角度もあり、腕も振れます。中学に入ってからピッチャーにして、ようやくここまで育った感じですね」

捕手の網治晃佑とマウンドで話す刈谷信二朗(福岡志免ボーイズ)

  投手転向後から、刈谷が力を入れて取り組んできたのが、ストレートの威力を向上させることだ。球速はもちろんのこと、球のキレや重さも意識しながら、刈谷はトレーニングを積んできたと話す。

 「1年の頃はスピードもあまり出ませんでしたが、走り込みやトレーニングを続けてきて、だいぶストレートの球威は上がってきました。今は球の重さに一番自信を持っています」

 また、体格の面でも順調に成長を遂げていった。中学入学時にはすでに170センチあった身長は、現在では185センチに達し、体重も食トレの効果によって順調に増えている。

 「1年生の時は体が細くて、体重も58キロくらいでした。食トレもやったので、やっと71キロくらいまでいきました。成長痛や怪我がなかったことも、良かったと思います」

残りの中学野球では二つの全国大会を目指す刈谷信二朗(福岡志免ボーイズ)

 ここまで順調に成長を見せている刈谷であるが、現在は新たな課題克服に向けて練習に取り組んでいると話す。その課題とは、ずばりコントロールだ。

 「今フォームで意識してるポイントは、重心が前に行かないように後ろでタメを作って投げることです。体が突っ込まないように意識しています。 また、普段の練習やトレーニングも手を抜くことなくやってきたいと思っています。そういった(気持ちの)部分が、最後は試合で出ると思います」

 そんな刈谷の下には、すでに複数の高校から勧誘の声が掛かっており、刈谷は進路選択の岐路にも立っている。具体的に進路を選んでいくのはこれからだが、関東から鹿児島まで、全国各地から声が掛かっていることもあり、刈谷は県外の高校に進学することも選択肢の一つに入れていることを明かした。

 「まだ決まってませんが、色々と決めている途中です。県外志向もあります」

ゼット旗福岡大会準決勝での刈谷信二朗(福岡志免ボーイズ)

  期待は高まる一方であるが、刈谷に浮かれている様子は一切ない。残りの中学野球生活では、夏の選手権大会とジャイアンツカップの二つの全国大会に出場するチャンスがあり、刈谷はまずはこの二つの全国大会に向けて気持ちを高めていきたいと意気込みを口にする。

 「残りの大会は、全て(優勝を)獲るつもりでいます。絶対に、夏の全国大会とジャイアンツカップに出場できるように頑張っていきたいと思います」

 また、高校野球に向けたレベルアップにも余念がない。将来的には、日本ハムファイターズに入団した、柿木蓮投手のようなパワーピッチャーを目指したいと語る刈谷は、更なる球威の向上にも高い意欲を見せる。

 「今はまだ、球速は130キロも出てないと思いますが、しっかりと練習してこの夏には絶対130キロまでは投げたいと思います。高校に入ったら150キロを投げて、高校3年の夏には全国制覇できるようにやっていきたいです」

 刈谷は、まさに「原石」という言葉が似合う投手だ。残りの中学野球、そして高校野球で、己をどれだけ磨くことが出来るか注目だ。

文=栗崎 祐太朗