違和感まったくなし!
 - (C)原泰久/集英社 (C)2019映画「キングダム」製作委員会

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 原泰久の大人気漫画を実写化した映画『キングダム』が、公開から18日間で興行収入35億円を突破する大ヒットとなっている。原作を知らない観客からも感動を呼び、リピーターを量産していることが一つの要因と言えるだろう。とりわけ、主演の山崎賢人をはじめ、吉沢亮、長澤まさみ、本郷奏多、大沢たかおらキャスト陣の熱演は反響が大きく、鳥を模した不思議な蓑(みの)を被った山民族の末裔・河了貂(かりょうてん)という原作の人気キャラクターの一人を演じた橋本環奈も例外ではない。

 原作漫画の5巻「王都奪還編」までを描く映画『キングダム』は、中国の春秋戦国時代を舞台に、大将軍を夢見る戦災孤児の少年・信(山崎)と弟の反乱によって王座を奪われた若き王・エイ政(吉沢)が、王宮奪還に挑むさまを映し出す。橋本が扮した河了貂は、信とエイ政の窮地を助け、共に戦う重要なキャラクター。原作の初めのうちは男女のどちらなのか明確にされていない人物でもあり、橋本は「少年っぽさ」を意識して役に臨んだことを明かしている。

 また、河了貂を演じるうえで欠かせないのが、鳥を模した被り物のビジュアル。衣装は甲冑同様に重量があり、たくさん羽根の付いた頭部分が特に重かったという。アクションシーンでは、一層コミカルに見えるよう動き方も工夫した。そこには、男くさい部分も多い原作の中で、いい意味で少し「気が抜ける」河了貂というキャラクターが持つ愛らしさを大切にしたいという思いがあった。

 そうして誕生した実写版・河了貂は、SNSなどで「橋本環奈ちゃん以外、考えられない」「橋本さんを河了貂に配役しようと思った人はすごい」と受け入れられ、「可愛すぎる」「声も仕草もかわいい」「安定したかわいさ」と橋本に癒やされる人が続出。謎の生物的な河了貂の特殊なキャラクターと、橋本の無邪気さが見事にマッチした結果が表れた。(編集部・小松芙未)