「ラーメン二郎にカップルで来るな〜!」二郎マニアがイラだつわけ

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「ラーメン食べながらいちゃついたり、写真撮ってその場でインスタにアップしたり。ここはそういうことをしていい場所じゃない。カフェじゃないんだ」

 こう語るのは、轟伸二さん(仮名・31歳)。彼はラーメン二郎をこよなく愛す、通称“ジロリアン”だ。近年、同店に来る客層にうんざりしているという。

◆なぜ“カップル”で来る?

 簡単におさらいするが、ラーメン二郎は1968年に創業、首都圏を中心に40店舗ほどがある。麺の上にモヤシ、キャベツ等が高く盛られた異常なボリュームで、先述した“ジロリアン”というコアなファンが多数存在するラーメン店だ。

 客層の大半は男性で占められており、ただ黙々とデカ盛りに食らいつく男たちの光景が想像できるものだが、轟さんは「カップル客も多い」と話す。

「まあ今に始まったことじゃないんだけど、最近はカップル客と遭遇することが増えた気がします。もちろん『女性は来るな』なんて言うつもりは毛頭ないし、女性でも二郎が好きなんてすごい嬉しい。ただ、やっぱり腹立つことは多い」

 具体的に何が不満なのか尋ねると、シンプルに「食べるのが遅い」という答えが返ってきた。

「男より食べるのが遅いのは仕方ない。だけど、一生懸命食べて欲しいんだよ。カップルで来てる奴らは大抵、時間が経つといちゃつき始める。『あ〜ん、もう食べられな〜い』とかね。男も『無理すんな、俺が食うよ』とか言うんだけど、そもそもお前も全然ペース進んでないからなって感じで。絶対彼女の分なんて食えないだろ! と。

 二郎はロット制(一度にまとめて麺を茹でること)だから、こういう客がいると店も並んでる客たちも迷惑なんだよね。少しペースが遅いのにいちいち目くじらを立てることはないよ。でもさ、待ってる人もいるんだから食ってる間はスマホは仕舞ってさ、会話もしないで食べれば良くないかな? ファミレスでもカフェでもないんだからさ」

 確かに、ラーメン二郎はまったりくつろぐような店舗ではない。また、常に行列が絶えない店舗としても有名だ。そういった客がいると腹が立つ気持ちもわかる。

「まあ、連れてくる男が悪いよね。自分がどうしても食べたかったのか、女の前で男らしさを見せつけたいのか、それは分からないけど、二郎をデートスポットとして捉えちゃダメだよ。今はラーメン屋でもオシャレなところがいっぱいあるのに、なぜよりによってニンニク臭の半端ない、テーブルがアブラギトギト半端ない二郎に連れてくるのか。理解に苦しみますよ」

◆インスパイアの客層はもっと酷い

 だが、この話を聞き「本家は全然マシ。問題なのはインスパイア(系列ではないが、二郎のようなラーメンを出す店舗)ですよ」と言うのは、寺嶋忠さん(27歳・仮名)だ。

「インスパイア系だと店によっては、かなりカジュアルで入りやすいところも多い。最近は、二郎よりも行列が出来てる店舗だってあるんですよ」

 ではこのインスパイア系に訪れる、ファンが迷惑する客とはどういった人種なのか。

「これは本家でもよく見かけるけど、まずは学生の集団。高校生だか大学生だか知らないけど大勢で来るんですよ。それで、身の丈に合ってない注文をする。『ヤサイマシ』とかのコールは有名だと思うけど、身内ノリの悪ふざけなのか、全員『全マシ』とかにする。しかも大ラーメン頼んでですよ。店によって違うけど、二郎系は小ラーメンでも麺が300gとかある。大だと500gもある。

 これにヤサイてんこ盛りにして、食べ切れるはずがないのは誰が見ても明らか。当然、最後の方は無理矢理口に詰め込んでる姿をよく見ます。大勢で来てるから調子に乗ってるのかもしれないけど、待ってるこっちの身にもなって貰いたい。インスパイアだと本家と違って温厚な店主も多いから、『大ラーメン? 食えるの?』とかも聞き返さないこともある。結果、アホな客が増えるんです」

 また寺嶋さんは「なぜこんなに大人数で来る?」と思う状況にも何度か出くわすという。

「酷かったのは先日行った某インスパイア系。夜20時頃行ったんですけど、ライブ終わりのバンドマンみたいな奴らが男女10人くらいで来てて。狭い店内なのにギターを背負ってる時点でイラッとしましたけど、こいつらは『10人並んで座りたい』とか言うんです。考えられなくないですか? 席、13席だよ?

 彼らの後ろにも10人近く並んでるし、この主張は完全に店を間違えてる。さすがに店主が『他のお客様もいますので、2人ずつとかで…』とお願いしてましたけど、少しふて腐れていて。そんなに仲間でラーメンが食べたいなら、バーミヤンにでも行って食べやがれ! と言ってやりたかった。こういう客をみてると、門戸を広げすぎたんじゃないかと感じます」

 ラーメン二郎に限らず、例えばオフィス街のランチタイム時などでも、混雑しているにも拘わらずスマホをいじったり、だらだらお喋りしたりと、自分本位な客はいる。周りの迷惑にならないためにも、時と場所を選んだ振る舞いをすることが大切だ。<取材・文/ロケット梅内>

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