パワハラ騒動を経て、復帰戦に臨む宮川紗江=高崎アリーナ

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 「体操・全日本選手権」(26日開幕、高崎アリーナ)

 リオデジャネイロ五輪代表の宮川紗江(19)=高須クリニック=が25日、試合会場で行われた公式練習に参加した。

 昨年夏のパワハラ騒動を経て、約10カ月ぶりの復帰戦。「会場で練習をしてみて、試合ってこういう感じだったなって懐かしい感じがしたし、気持ちも高ぶった」と、笑顔を浮かべた。

 ただ、約1週間前に右足首上部の骨を痛めたという。当初は去年と同じ構成で臨む予定だったが、難度は落とす見込み。「今できるベストの演技ができるように組み立てている。今回は自分の思ったような演技はできないかもしれないけど、思うようにいかない時は、諦めない精神で頑張りたい。試練を与えてもらっていると思うようにしている。こういう状況を突破して、来年さらに強くなりたい」と、力を込めた。

 恩返ししたい人もいる。パワハラ騒動時にサポートしてくれた高須クリニック所属としても初戦。真新しいウエアには、ピンクの文字で「yes!高須クリニック」と入っていた。CMでもお馴染みの「yes!」を入れたのは、宮川のリクエスト。「面白いと思って」と、笑った。高須院長は全身ガンを公表しており、最近は体調の悪い日もある。今大会も予定が合わず、応援に来場はできないが「試合で頑張る姿を見せたい」と、意気込んだ。

 昨年夏に塚原光男、千恵子夫妻によるパワハラを告発したが、第三者委員会の調査により、パワハラは認定されなかった。最初は結論を受け入れがたかったが、「白黒はっきりさせたい気持ちはなくはなかったが、これ以上振り回されたくなかった」と受け入れて、20年東京五輪に向けて「再スタート」を決めた。宮川への暴力を伴う指導で、無期限の登録抹消処分を受けている速見佑斗コーチについては、この日までに処分は解けておらず、帯同はできないが、アップルウォッチを使って、常に連絡を取り合う状況ができているという。「不安はない」とうなずいた。

 注目が集まる中での復帰戦。「重圧はある」と認めながら「重く受け止めずに、今できることをやりたい」と、前を向いた。