「今年の年末、総額250億円のファイトマネーで、すでに両者合意という段階まで話が進んでいます」

 と格闘技関係者が語るのは、フロイド・メイウェザー・ジュニア(42)とマニー・パッキャオ(40)の試合のことだ。

 メイウェザーといえば、2018年大晦日の那須川天心(20)との一戦が記憶に新しいが、4月9日にも来日し、自身も出場する格闘技イベント「TMT」の日本での開催を発表。

 メイウェザーが、対戦相手として元WBA世界ミドル級王者・村田諒太(33)に興味を示している、という話も浮上した。だが、実際にメインカードとしておこなわれるのは、冒頭のパッキャオ戦だという。

 しかし、2015年にラスベガスでおこなわれた両者の試合のファイトマネーは、メイウェザーが270億円を得る、総額450億円に。それよりも少ない金額で、さらには、なぜ日本で試合をするのだろうか。

メイウェザーは、昨年の天心戦で味をしめているんです。アメリカで試合をするとなれば、エキシビションやショーでは許されない。

 でも日本なら、銀座で買い物をして、叙々苑の焼き肉を食べて、アップもせずにリングに上がるだけで10億円です。日本でエキシビションをすれば、楽にお金になると気がついたのでしょう。

 さらに、2人の試合の交渉役として、元山口組系組長の作家・菅原潮氏が噛んでいるそうですよ」(メイウェザー陣営関係者)

 菅原氏は「猫組長」の名でメディアにも出演し、「元経済ヤクザ」の経歴を生かした著書を多数持つ人物。そういった知識や経験を買われ、メイウェザー側から菅原氏に接触を求めたそうだ。

 菅原氏は4月9日深夜、日本での会見後のメイウェザーを、六本木のキャバクラで歓待。冒頭の写真は、関係者が撮影した六本木での歓待後のメイウェザーと菅原氏だ。キャバクラは、セット料金だけで2万円も取られる高級店だったという。

 菅原氏と面識のある別の関係者がこう話す。

格闘技イベント『TMT』のスポンサーに名乗りを上げている会社はいくつかあるが、利権争いで揉め事を起こさないためにも、最終的には数を絞る予定です。

 大口の一社がすでにあって、それだけで200億円近くのスポンサー料の目途は立つ。エキシビションということもあり、ファイトマネーの分配は両者できっちり半分ずつ。会場は横浜アリーナか、さいたまスーパーアリーナを狙っている」

 2015年の対戦より減ったとはいえ、メイウェザーが得るのは125億円。しかも自身主催の格闘技イベントというのだから、まさにメイウェザーの意のままに……といった印象だ。

 都内某所で、本誌は交渉役とされる菅原氏を直撃した。

−−日本でのメイウェザー対パッキャオ戦の交渉を、菅原さんがしているというが?

「たしかに2人とは会いましたよ。でも、いまは忙しいからちょっとノーコメントで」

 ひと言だけ答えた菅原氏は、大きな猫の絵が目立つグッチのリュックを手にし、思わせぶりな表情で足早にタクシーに乗り込み、去っていった。

 両者の一戦が実現すれば、再び日本に「メイウェザー狂騒曲」が巻き起こることは間違いない。

(週刊FLASH 2019年5月7・14・21日合併号)