幻の「右ヒラメ」再び!意外な事実も判明

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「左ヒラメに右カレイ」という常識を覆す、目が右側についた珍しいヒラメ。先日も発見されたが、また「右ヒラメ」が見つかったとの情報で再び三重県の港町に向かった。ついに右ヒラメに会えただけではなく、意外な事実もわかった。

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三重県鳥羽市にある産直市場「鳥羽マルシェ」。案内されたかごの中にいたのは正真正銘の右ヒラメ。

鳥羽マルシェ鮮魚担当・濱野正揮さん「市場の方に出てるっていう話を聞いて、『買う?』という話があったので、観賞用になったらなあと思って入れてもらいました」

実は、この市場では3か月前にも同じように右ヒラメが見つかっていた。地元の人たちもなかなかお目にかかれないほど珍しい魚のようだ。

市場の職員「めったにあがらへん。10年で1回ぐらい、見つかるかなという程度」

しかし、この時の右ヒラメは漁協の職員が気づかずにさばいてしまった。その結果、右ヒラメは通常のヒラメと同じように販売され、その後の行方は、わからなかった。

再び姿を現した幻の右ヒラメ。お客さんも興味津々かと思いきや、その貴重さにあまりピンときていない様子。

買い物客「(右ヒラメと)見たら『ああそう』っていう感じなんだけど、後々にならないとたぶん実感はわかない」

鳥羽マルシェ鮮魚担当・濱野正揮さん「やっぱり一般の人だと右も左も、元々わかっていないお客さんの方がたぶん多いと思うんで、これ見て、『カレイとどう違うの』って逆に思われる方もいるんじゃないかな」

確かに見分け方が難しいようだ。それでもめったに見ることができない貴重な右ヒラメが、なぜ今年だけで2回も発見されたのだろうか?

三重大学大学院・木村清志招へい教授「突然変異というか、(右ヒラメは)昔からそれは知られていたことで、右側に目があるカレイ類が左側に目があったり、養殖した人工種苗(ヒラメ)の放流もやられていますので、天然のものに比べると(逆向きも)多いと言われています。まれなんですけどね」

今回見つかったヒラメは養殖して放流したものという可能性があるとみられている。

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そして右ヒラメが水揚げされた漁港では――。

地元の漁師「(ヒラメは)よう獲れる。(去年の)1.5倍ぐらい」

三重県のヒラメの水揚げ量を示したグラフによると、2年前の2017年は豊漁。去年に続き今年も豊漁とみられている。地元の飲食店もヒラメの豊漁に恩恵を感じているという。

一栄・濱口陽平さん「(ヒラメの仕入れ値が)少し安いと思います。いつも1キロ2500円前後が、2000円前後ぐらいです。食べやすい価格帯で(お客さんに)提供できると思う」

ヒラメが豊漁になっていることについて専門家は――。

愛知県水産試験場・植村宗彦主任研究員「対馬暖流海域の影響が強くなった90年代から、ブリやヒラメ、サワラなどの暖かい海の魚が増えている。長期的にどこまで続くかは定かではないが、数年で変わる状況ではないと思う」

海流が変わった影響で、漁獲量が増えているというヒラメ。この勢いが続けば、再び右ヒラメに遭遇するチャンスがあるかもしれない。