「Amazonプライム」年会費1000円アップは値上げ戦略のはじまりなのか?

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◆〜柳谷智宣の「デジタル四方山話」第44回〜

 4月12日、AmazonジャパンはAmazon.co.jpの「Amazonプライム」の値上げを発表した。年3900円から4900円へと1000円の値上げとなる。2019年5月17日の請求からと、いきなりすぎる適用で驚いた人も多いだろう。

 とは言え、まずは「値上げ」に脊髄反射するのではなく状況をきちんと把握してみよう。そのうえで、続けるべきか解約すべきか判断すればいい。

◆日本では11年間値上げしてこなかった「Amazonプライム」

 4900円は年会費なので月換算では83円の値上げとなる。月会費は400円から500円と100円アップ。とりあえず、そこまで騒ぐ金額ではない。「Amazonプライム」は2007年からスタートし、11年間値上げしてこなかった。その間に、今やキラーコンテンツとなっている動画サービス「Prime Video」や「Prime Music」「Amazon Photo」などのサービスがどんどん追加されてる。

 ちなみに、どんな特典があるのか確認したことがあるだろうか?

 配送料無料やお急ぎ便といった特典をはじめ、前出の映像・音楽関連のサービスだけでなく、全部で17の特典が用意されているのだ。

 ゲームコンテンツが楽しめる「Twitch Prime」や、毎月1冊無料で電子書籍が読める「Kindleオーナーライブラリー」、まとめ試着・購入が可能な「プライム・ワードローブ」など、便利サービスが目白押し。「プライム ナウ」「会員限定先行タイムセール」「Amazonパントリー」「Amazonフレッシュ」といったショッピング系の特典も充実している。

◆アメリカ119ドル、イギリス79ポンド…。日本の「Amazonプライム」は安すぎる?

 一般的なユーザーであれば、月額400円だろうが500円だろうが余裕で元は取れる。ただし、値上げがこれで止まるとは思わないほうがいい。本国アメリカの「Amazonプライム」の価格は、年額119ドル(1万3300円)。イギリスも79ポンド(1万1580円)、フランスは49ユーロ(6200円)となっており、まだまだ日本より高い。当然、値上げは戦略に含まれていると思ったほうがいい。

 もちろん、すべてを把握したうえで退会する手もある。Amazonが日本にほとんど税金を払っていないこととか、クオリティが低くトラブル続出のデリバリープロバイダを使っていることなどを嘆く声も多い。今回の値上げで解約率が上がれば、次の値上げには慎重にならざるを得ない。

 国内にもすばらしいショッピングサービスはたくさんある。「ヨドバシ.com」は最近気合いが入っているし、「セブンネットショッピング」の使い勝手もいい。こうした国内ショッピングサービス+動画サービスとして「Netflix」を組み合わせ、「Amazonプライム」から乗り換えるのもありだろう。

 ただし、個人的には現状の「Amazonプライム」のサービス内容を鑑みるに月額500円でもまだ安すぎると思う。Twitterで、値上げされてもやめる気はないという本文に漫画の1シーンの画像を付けたツイートを見たが、筆者も同じ対応。「わたしは一向にかまわんッッ」(烈海王)ということで、筆者も契約は続行する予定だ。

【柳谷智宣】
お酒を毎晩飲むため、20年前にIT・ビジネスライターとしてデビュー。酒好きが高じて、2011年に原価BARをオープン。2年前に海底熟成ウイスキーを扱う「トゥールビヨン」を立ち上げ、現在販売中