レジェンド声優たちがアニソン&キャラソンを熱唱! 平成最後のビッグイベント「声優紅白歌合戦2019」レポート!

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2019年4月14日、舞浜アンフィシアターにて「声優紅白歌合戦2019」が開催された。

「声優紅白歌合戦」は、声優・中田譲治さんが発起人となり実現した、声優のみが出演する音楽イベントで、発表会の模様は先日取材でお伝えしたとおりだ。

岩男潤子、武内駿輔も登壇! 史上初の声優ファンための音楽の祭典「声優紅白歌合戦」第1弾出演者発表会レポート!

 

開催当日までに多くの出演者が発表され、最終的に男女合わせて18名の人気声優の出演が決定。当日は、それぞれ縁のある楽曲を中心に美声を披露してくれた。今回は、そんなプレミアムなステージの模様をお届けしよう。

 

キャラクターを演じつつ歌う――声優が歌うことの意味とは

円形上のステージを囲むように観客席が配置されているおなじみのアンフィシアターだが、開演時間までには満席に。多彩な出演者もあってか、老若男女問わず幅広い声優ファンが駆けつけていた。

 

そんな中、ついに「平成最後の紅白歌合戦」がスタート。まずは「声優はいつから歌うようになったのか」という、声優と歌のかかわりあいについて振り返る映像が流れる。声優がアーティストとして歌うようになった1970年代、キャラクターソングの時代である1980年代、女性声優人気全盛期の1990年代、そしてアーティスト性やライブパフォーマンスなどさまざまな要素を求められるようになった2000年代以降と、時代によって変遷していく声優と歌のかかわりを杉田智和さんのナレーションで紹介した後、満を持して発起人・中田譲治さん、司会を務める諏訪部順一さん、植田佳奈さんが登場。


続いて紅組の井上喜久子さん、井上ほの花さん、岩男潤子さん、笠原弘子さん、中川翔子さん、日郄のり子さん、平野綾さん、横山智佐さん。白組の井上和彦さん、内田直哉さん、大塚明夫さん、黒田崇矢さん、関智一さん、武内駿輔さん、豊永利行さん、平川大輔さん、堀内賢雄さんが登場(小松未可子さんはスケジュールの都合でオープニングには登場せず)。豪華な顔ぶれに早くも会場は熱気ムンムンといったところ。

 

 

中田さんによる開幕宣言の後、トップバッターを務めたのは紅組の平野綾さん。2000年代を代表するアニメ「涼宮ハルヒの憂鬱」のキャラクターソング「God knows…」で、オープニングを力強く盛り上げた。近年はミュージカルにも多数出演する平野さんだけあって、鍛えあげられた歌唱力は圧倒的! 歌いながらステージ狭しと歩き回り、拳を振りあげて会場をあおる。

 

対する白組は、若手ながら渋い低音ボイスが魅力の武内駿輔さん。松本零士作品のファンである母から教えてもらったという「銀河鉄道999」を、ダンディに歌い上げる。落ち着いた物腰と歌声からは20代前半とはとても想像がつかない!

その歌声に会場からは「おおお〜」とどよめきのような歓声があがった。

 

 

続いて登場したのは、大塚明夫さん。そもそも人前で歌うこと自体がレアな大塚さんだけあって、ステージに登場した瞬間から大歓声。歌ったのは、ゲーム「メタルギア ソリッド ピースウォーカー」のドラマ&キャラソンCDでスネークが歌った「昭和ブルース」だ。椅子に腰かけ、哀愁たっぷりのギターをバックに歌う大塚さんは、問答無用でかっこいい! 時おり、表情を作ったりちょっとした仕草を交えつつ歌う姿からは、役者がキャラクターソングを歌うとこうなるのだ!という意志を感じた。

 

対して紅組からは、岩男潤子さんが1990年代にリリースされたOVA「KEY THE METAL IDOL」最終話の主題歌「手のひらの宇宙」を披露した。ステージ中央にせり上がってきた岩男さんは、真紅のロングドレスを身にまとい登場。そのゴージャスな姿にどよめく会場。「KEY THE METAL IDOL」は、岩男さんが初めて主演を務めた作品ということもあり、実は今回のオファーを受けた当初から「手のひらの宇宙」を歌いたいと思っていたのだそう。万感の思いで美しいソプラノボイスを会場に響かせた。

 

声優とアニメキャラの幸せな関係を見せてくれたのが、続いて登場した堀内賢雄さんと井上喜久子さんだ。

堀内さんは、自身が演じるゲーム「アンジェリーク」シリーズのキャラクター「オスカー」のキャラソン「愛としか呼べない」。井上さんは、アニメ「おねがい☆ティーチャー」オープニングテーマ「Shoting Star」を披露。

 

持ち前の甘いボイスでロマンティックに歌いあげるだけでなく、スイートな台詞で会場の女子をメロメロにした堀内さんに対し、井上さんはクルクルと少女のように舞いながら歌ったかと思うと、自身が演じた風見みずほの決めゼリフ「最優先事項です」も披露。17年前、みずほ先生にKOされた男性ファンならずとも、ハートをつかまれた人は多かったのではないだろうか。

 

 

続いて登場した平川大輔さんは、自身が演じた「Free!」竜ヶ崎怜のキャラクターソング「水中飛行論における多角的アプローチ」を熱唱。メガネをかけてキャラクターになりきった平川さんは、間奏では水に飛び込んだりバタフライするジェスチャーで会場を沸かせる。キャラクター愛あふれるパフォーマンスに、女性ファンからは黄色い声援が飛び交った。

 

 

前半戦のトリを飾ったのは、井上ほの花さん。井上喜久子さんの実の娘であり、声優・歌手として活躍する若手のひとりだ。彼女は、アニメ「NARUTO -ナルト- 疾風伝」オープニングテーマ「ブルーバード」をカバー。伸びやかな歌声で会場を盛り上げた。さらに途中から井上喜久子さんもサプライズで登場。最後は親子でのデュエットを披露し、紅白歌合戦の前半クライマックスを彩った。

 

 

ちなみに歌い終えた後のトークパートでは、ほの花さんのコメントの言葉遣いに対してやさしくだめ出しする喜久子さんというひと幕も。まるで姉妹のように仲のいい井上親子の姿に、思わずほっこりとする会場であった。

 

個性あふれる声優たちのコラボレーション!

中盤は趣向を変えて、中田譲治さんがホストを務めるスペシャルコーナー「J‘sBar」が展開した。

マスター役の中田さんが、出演声優たちをさまざまな味が混ざることで思いも寄らない味を生み出すカクテルにたとえて、この日だけのスペシャルユニットを紹介してくれた。

一番手は大塚明夫さん×黒田崇矢さんによる「チャンピオン」(アリスのカバー)。谷村新司ばりの迫力のある低音ボイスの大塚さんと、セクシーな味わいの黒田さんのボーカルという、耳が幸せすぎる組み合わせには、観客一同が酔いしれた。ステージ上では、歌いながらスパーリングを始める2人の姿も印象的であった。

 

 

続いて登場したのは日郄のり子さんと中川翔子さん。2人が歌ったのは、OVA「トップをねらえ!」の挿入歌「トップをねらえ!〜Fly High〜」だ。この曲はアニメ第5話のクライマックスで流れたアニメ史に残る屈指の燃えソングである(作曲は若かりし頃の田中公平さん)! その曲を、本人の歌唱で聴けるなんて!(日郄さんは、「トップをねらえ!」主人公のタカヤ・ノリコを演じていた)

 

途中、日郄さんが両腕を組んで仁王立ちしたり、このステージで「お姉様」ことアマノ・カズミの歌唱パートを担当した中川さんと「スーパーイナヅマキック!」を絶叫したりと随所にファン泣かせの小ネタが仕込まれており、ひと言で言って「生きててよかった!」と思えるステージが繰り広げられた。

 

 

その後も、平野綾さんと岩男潤子さんによる「創聖のアクエリオン」や、小山力也さんによる抱腹絶倒の応援ビデオメッセージ。そして堀内賢雄さん、井上和彦さん、内田直哉さんによる「桜」(コブクロのカバー)と、この日ならではのステージが展開。

 


とりわけ「桜」では、ベテラン男性声優陣による深みあるハーモニーが印象的であった。

 

ファン感涙のネタ満載!

「声優紅白歌合戦2019」後半戦の幕開けは、笠原弘子さんの「コンディション・グリーン〜緊急発進〜」(アニメ「機動警察パトレイバー」オープニングテーマ)からスタート。和装で登場した笠原さんは、元気いっぱいステージを駆け抜け、緑色の照明の中で熱唱。

 

黒田崇矢さんが歌ったのは、自身が率いるバンド「黒田崇矢 & Goodfellas」の楽曲「必ず景色は変わる」。今回唯一のオリジナル楽曲となったが、声優がアーティストとして自分の歌を歌う、現在の声優と音楽のかかわりを象徴するようなステージとなったのではないだろうか。

 

 

次は、1990年代にアニメ・ゲームを追いかけていた世代にはたまらない対決。横山智佐さんは、代表曲「ゲキテイ(檄!帝国華撃団)」でフロアを沸かせた。長年ミュージカル「サクラ大戦」で磨き上げてきたパフォーマンスは、この日も健在。さらにバックダンサーを務めたのは日郄のり子さん、井上喜久子さん! まさかの帝国華撃団と巴里華撃団のコラボレーションに色めきだつ人も多かった。

 

それ以上に衝撃を与えたのが、関智一さんのステージだ。関さんは、「機動武闘伝Gガンダム」で演じた主人公ドモン・カッシュのキャラクターソング「戦闘男児〜鍛えよ勝つために〜」を披露。ドモンよろしく真紅のマントを羽織って登場しただけでもアツいのに、曲間の台詞パートではなんと師匠・東方不敗(マスターアジア)のコスプレをした秋元羊介さんも登場! しかし、ひと言台詞を発しただけで即退場という演出に会場は爆笑!

さらに曲終盤は、ドモンの必殺技を叫びまくる関さん。めまぐるしく熱いステージが繰り広げられた。

 

 

今度は最先端の声優ソング対決。会場に駆けつけた小松未可子さんが、「ボールルームへようこそ」エンディングテーマ「Maybe the next waltz」を歌えば、豊永利行さんが自身で作詞・作曲を手がけた「デュラララ!!×2 転」オープニングテーマ「Day you laugh」を披露。いずれも「声優のアーティスト性」を感じさせる聴き応えのある楽曲であった。

 

 

 

そして中川翔子さんが、2000年代以降のアニメソング系イベントの定番曲ともいえる「空色デイズ」(アニメ「天元突破グレンラガン」オープニング)でクライマックスに向けてさらに盛り上げると、内田直哉さんが、かつて自身がデンジグリーン/緑川達也役として出演していた「電子戦隊デンジマン」のオープニングテーマ「ああ電子戦隊デンジマン」を歌唱。この曲は、昨年11月に他界した歌手・成田賢さんの持ち歌であり、故人へのリスペクトを込めたステージとなった。歌い終えた内田さんは、今後もこの曲を歌い継いでいくと語った。

 

 

 

 

早くも「声優紅白歌合戦2019」は終盤。最後の出演は、日郄のり子さん(紅組)、井上和彦さん(白組)が務めた。

日郄さんは、「らんま1/2」で演じた天道あかねのキャラクターソング「ハート ないしょ/2」を披露。王道アイドルソングに、日郄さんのキュートな声が絶妙にマッチ。途中から姉・天道かすみ役を演じた井上喜久子さんと、ほの花さんも登場。3人は観客との一緒に歌をかけ合い、楽しいひとときを過ごした。

 

対する井上和彦さんは、「サイボーグ009(第2作)」のオープニングテーマ「誰がために」をカバー。主人公・島村ジョーを演じていたということもあり、間奏ではジョーの台詞を力強く読み上げ、往年のアニメファンから拍手喝采を浴びていた。

ちなみに、「誰がために」も故・成田賢さんの歌である。同じ時代を駆け抜けた盟友を偲んで、当時の思い出を語る井上さんであった。

 

 

全ての出演者の歌唱が終了すると、今度は観客が紅白の札を頭上に掲げる番だ。より素晴らしいと思った組の色を掲げると、日本野鳥の会の方々がいっせいにカウントを開始。結果、白組が勝利を収めた。最後は出演者全員で「NARUTO」オープニングテーマ「GO!!!」を合唱! 記念すべき最初の「声優紅白歌合戦」は大盛況のうちに幕を下ろした。

 

 

なお、イベント終了後、ステージ上のモニターに「声優紅白歌合戦2020」の開催が発表され、会場は歓喜の声に包まれた。

レジェンドから若手まで、幅広い世代の声優が一堂に会し「声優として歌う」というコンセプトの「声優紅白歌合戦」は、今までありそうでなかったイベントである。特にライブで披露されたり、後に掘り返されたりすることの少ないキャラクターソングが「生歌で」披露された今回のイベントから、新たな音楽系イベントへと成長できる可能性を十分に感じられたのは筆者だけではないはずだ。

これからも、ほかでは聴けないキャラクターソング、レアなアニメソング、レジェンドな楽曲を歌い継いでいく定番イベントになってくれたら……、そんな期待をせずにはいられない。

 

なお、今回のイベントの様子はCS放送ファミリー劇場にて7月14日(日)21時より放送あれる予定だ。

⇒「声優紅白歌合戦2019」が、CS放送ファミリー劇場にて7月14日(日)21時よりテレビ初放送決定!

そこで今回のイベントを、もう一度じっくりと味わっていただきたい。

  

<セットリスト>

1. God knows…(平野綾)

2. 銀河鉄道999(武内駿輔)

3. 昭和ブルース(大塚明夫)

4. 手のひらの宇宙(岩男潤子)

5. 愛としか呼べない(堀内賢雄)

6. Shooting Star(井上喜久子)

7. 水中飛行論における多角的アプローチ

8. ブルーバード(井上ほの花)

9. チャンピオン(大塚明夫・黒田崇矢)

10.       トップをねらえ!〜Fly High〜(日郄のり子、中川翔子)

11.       創聖のアクエリオン(岩男潤子、平野綾)

12.       桜(井上和彦、内田直哉、堀内賢雄)

13.       コンディション・グリーン〜緊急発進〜(笠原弘子)

14.       必ず景色は変わる(黒田崇矢)

15.       ゲキテイ(檄!帝国華撃団)(横山智佐)

16.       戦闘男児〜鍛えよ勝つために〜(関智一・秋元羊介)

17.       Maybe the next waltz(小松未可子)

18.       Day you laugh(豊永利行)

19.       空色デイズ(中川翔子)

20.       ああ 電子戦隊デンジマン(内田直哉、コーラス:勝杏里、飯島肇)

21.       ハート ないしょ/2(日郄のり子)

22.       誰がために(井上和彦)

23.       GO!!!(全員)

 

©2018「声優紅白歌合戦」実行委員


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