18年1月からトリノで指揮を執るマッザーリ。インテル時代には長友佑都を指導した。(C)Getty Images

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 2分半に渡るビデオアシスタントレフェリー(VAR)のチェックの末に、同点弾となるカリアリのゴールが認められると、トリノを率いるワルテル・マッザーリ監督の怒りは頂点に達した――。

 イタリア紙『Gazzetta dello Sport』によると、マッザーリ監督は4月14日のセリエA第32節で、判定への不満から試合中に自らベンチを後にしたという。

 マッシミリアーノ・イッラーティ主審が担当したこの一戦は、開始2分で両軍に1枚ずつイエローカードが出されると、その後も荒れた展開となった。73分にはトリノのシモーネ・ザザが暴言で一発退場。その後、カリアリの2選手も2枚目のカードで退場となっている。

 35分には不可解な判定もあった。トリノのCKのチャンスで、アルマンド・イッツォが背後から倒されたものの、イッラーティ主審は笛を吹かず。ビデオアシスタントレフェリー(VAR)からの助言もなかった。トリノ陣営としては、フラストレーションが溜まるレフェリングだったと言える。

 そんななか、マッザーリ監督の堪忍袋の緒が切れたのは、75分のことだった。カリアリのレオナルド・パボレッティのゴールが一度はオフサイドと判定されたが、VARの確認の末にカリアリの得点が認められたのだ。

 すると、指揮官はスタンドに向かって拍手をして判定を皮肉り、ピッチ入場口に向かった。現場関係者の証言によると、スタッフに「開けてくれ。私は出ていく」と口にしたという。

 その様子を見ていた第4審判の報告を受け、イッラーティ主審は許可なくピッチを離れたとして、マッザーリ監督を“正式に”退席処分にした。

 前述のように、その後イッラーティ主審はカリアリの2選手にも退場を命じている。イエローカードは合計で9枚。3選手とマッザーリの計4名が、試合終了を待たずしてピッチを去ったことになる。
 
 試合は結局、1-1のドローに終わった。欧州カップ戦の出場権争いをしているトリノにとっては、勝点2を落とした格好だ。試合後、ウルバーノ・カイロ会長は、イッラーティ主審のレフェリングが「完全にバランスを欠いていた」と批判している。

 一方で、マッザーリの“退席”については、「最後の1秒まで戦わなければならない。仕事を全うして、努力して戦い、その中から物事を変えていくことが基本だ」と苦言を呈した。

「我々は決して屈しない。むしろ、このような状況はさらに決意を固めさせ、闘争心を駆り立ててくれる」

 カイロ会長のメッセージは、トリノの選手たち、そしてマッザーリ監督に届いただろうか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部