「CM女王」の綾瀬はるか

 芸能人にとって、「ステイタス」でもあるCM出演。年間契約ともなれば、「企業の顔として信頼されている証し」となり、数日の稼働で高額なギャラが転がり込む。

「芸能人のCM契約料は、『訴求力』に対する評価。世間的に人気はあっても、CMとなるとまた別で、たとえば坂上忍をテレビで見ない日はないが、彼のテレビでの露出量とCMの出演本数は比例しません。

 クライアントにお金を出してもらう以上、『清潔感』や『品行方正』なイメージがCMタレントには求められるのです」(広告代理店)

「おいしい仕事」であるうえ、好印象のバロメータにもなるわけだ。しかし昨今、CMのギャラは大きくコストダウンしているという。

「クライアントが『適正価格』を求める傾向にあり、タレント優位の『売り手市場』的な考え方が通用しなくなっています。

 その結果、芸能事務所サイドも高値のまま売れ残るより、2、3割引でも契約できるほうをよしとする傾向が強くなり、『戦略的に値下げ』するケースが増えました。かつて1億円を超えていた木村拓哉も、値段を下げることで新規契約を勝ち取っています」(広告代理店キャスティング担当)

 今回本誌は、大手広告代理店の営業担当が、約6000社のクライアントに持参している、「芸能人の2019年度ギャラ(4月から)」が記された、極秘資料を入手した。条件によって金額は上下するが、4月の改定時期に交渉の基準として提示するものだという。

 そして、5000人にも及ぶリストをもとに、女性100人をランキング形式で抽出した。

 女性芸能人でもっともギャラが高いのが、現在11社と契約中の綾瀬はるか。契約数では、18社の白石麻衣より少ないが、1社あたりの契約料の高さで実質的な「CM女王」だ。 

「出演するCMは、日本を代表する企業のものばかり。男女どの世代からも、満遍なく支持率が高いのが彼女の強み」(広告代理店CMプランナー)

 綾瀬に続くのが、吉永小百合米倉涼子。 

「吉永は『企業理念と合うから』と、これまでシャープや雪印などのCMに出演。レジェンドになりつつある彼女と契約を希望するクライアントも多いが、若年層への訴求が難しくなってきた。

 米倉も、主演ドラマは軒並み高視聴率だが、CM業界で今の位置になったのは、昨年くらいから」(広告代理店関係者、以下同)

 4位には石原さとみ、北川景子、有村架純が並ぶ。 

「契約数と料金で計算すると、有村がCM契約料総額のランク2位。石原が3位で、デッドヒート状態」

 トップ10圏外での注目株は、17位の広瀬すず。 

「4月から始まった、NHKの朝ドラ『なつぞら』が絶好調。今の若手女優のなかでは、トップ10入りを狙える存在です」(広告代理店キャスティング担当)

 さらに、ともに23位の川栄李奈とKoki,の2人。

「川栄は、『元AKB48』という肩書が必要ないほどの活躍ぶり。料金も安価なうえ、確実に商品の訴求に役立つ『コスパの女王』です。

 Koki,は、誰もが知る親の七光りですが、露出をしすぎない出し惜しみ戦略が、今のところ功を奏しています」(広告代理店関係者、以下同)

 元五輪金メダリストの経歴で、知名度も抜群の吉田沙保里も、2000万円への大幅アップを勝ち取ったが……。 

「日テレ『ZIP!』の新レギュラーが決まるなど、現役時代の圧倒的な実績で、注目度が期待できるとのことでアップ査定となった。

 ただ、ここ最近、テレビではしゃぎすぎている姿に反感を抱く視聴者が少なからずいる。契約金アップが災いして、買い手がつかない可能性もある」

 ダウン組で注目されるのは、2019年度のギャラが2000万円で並ぶ、小泉今日子と松嶋菜々子の2人。

「小泉は、昨年2月に大手事務所から独立した際、公式サイトで豊原功補との不倫関係を告白した。さすがに危なくて使いづらい。

 松嶋は、事務所が超強気で、最盛期は8000万円と高額だったが、主演ドラマの『低空飛行』連発が痛かった。ギャラが高すぎて、契約が難しくなった」(広告代理店キャスティング担当)

 ZOZOの前澤友作社長との熱愛で、半ば休業状態の剛力彩芽は、1000万円ダウン。

「ほとんど取引停止状態。この値段でも買い手はつかないでしょう」(広告代理店関係者)

 次のページでは、女性タレントランキングの全貌を公開する。