ジョーイ・ボット【写真:Getty Images】

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レッズのボットが痛烈死球直後に歩み寄り、ボールを拾い上げて投手に向かって…

 米大リーグで死球を受けた打者がファンの予想を裏切る行動で話題を呼んでいる。背中にぶつけられた直後、投手方向に歩み寄り、転がったボールを拾い上げる。そして、投手に向かって……。乱闘発生かと思われた実際のシーンをMLBが動画付きで公開し、米ファンの視線を釘付けにしている。

 球場がヒヤリとした。9日(日本時間10日)に行われたレッズ―マーリンズの一戦。レッズが6-0とリードして迎えた6回1死二塁の場面だ。

 この回から救援したマーリンズのチェンが乱調、5人目のボットに対する速球がすっぽ抜けて背中に直撃してしまった。ボールは投手方向に2、3メートル転がった。球場がどよめく中、痛烈な一撃を受けたボットが表情を変えず、投手方向につかつかと向かっていった。乱闘か――。しかも、ボールを拾い上げ、投手に視線を向ける。背後の捕手も立ち上がった次の瞬間だ。

 ボットは拾い上げたボールをそのまま優しく投手にトス。すると、軽やかな足取りで一塁へ駆けていき、ベースコーチとタッチを交わしたのだ。本人は最初から、その意図は全くなかったようだが、明らかにコースを外れており、怒ってもおかしくない場面。しかし、一瞬、周囲をヒヤリとさせた一幕の直後にケンプの3ランが生まれた。

米ファン勘違い続出「絶対殴りに行くと思ったけど…」

 なんとも紳士的な行為について、MLB公式インスタグラムは「ジョーイ・ボットがレッズにいい流れを与える」とつづり、死球から本塁打までの一連の場面を動画付きで公開。目の当たりにしたファンも“予感”した人が多かったようだ。

「乱闘しに行くのかと思った」
「絶対殴りに行くと思ったけど…ボットだった(笑)」
「“俺はお前…のボールを獲りに行く。どうぞ”」
「なんて不思議な人なんだ」
「予想と違った(笑)」
「マウンドでビクビクしていたんじゃない」
「カナダ人らしい」

 このようなコメントが相次ぎ、勘違いしてしまったファンから喝采が上がっていた。結局、この回7得点で試合を決め、14-0で大勝したレッズ。そんな中でボットが受けた死球が思いがけず熱視線を集めていた。(THE ANSWER編集部)