バーガーキングは動物由来の原材料を使っていないのに匂い・食感・味が牛肉にそっくりな「Impossible Foods」をパティに採用したワッパー「Impossible Whopper」を、2019年4月1日からアメリカミズーリ州セントルイスで試験的に販売しています。今回の試験販売が好評であれば、バーガーキングはアメリカ全店舗でImpossible Whopperを提供する予定です。

Burger King is testing vegetarian Whopper made with Impossible Burger

https://www.cnbc.com/2019/04/01/burger-king-is-testing-a-vegetarian-whopper-made-with-impossible-burger.html

Burger King begins selling the meatless Impossible Whopper - The Verge

https://www.theverge.com/2019/4/1/18290336/burger-king-impossible-burger-st-louis-meat-free-meatless

シリコンバレーを拠点とするImpossible Foods社は2016年に「肉の味がする大豆由来のヘムタンパク質」を生成し、植物由来ながらも肉のような味わいの食べ物「Impossible Foods」を発明。Impossible Foodsは切り口から赤い汁がたれて、まるで牛肉のような「血がしたたる」見た目も兼ね備えていました。Impossible Foodsをパティに使用したバーガーキングの「Impossible Whopper」は通常のWhopperよりも15%脂質が控えめで、コレステロールは90%カットされているとのこと。

気になる「味」のほうですが、バーガーキングはImpossible Whopperを食べた人々が「実は牛肉不使用のバーガーを食べてもらったんだ」と言われ、「全く味の差に気がつかなかった」と口々に語るムービーを公開しています。

The Impossible Taste Test | Impossible Whopper - YouTube

食べてもらった段階では、今回のワッパーは肉を使っていない「Impossible Whopper」だと伝えられていない様子。



食事を終え、「パティにはビーフを使っていないんだ」と告げられて混乱してしまう男性も。



種明かしされても、Impossible Whopperを手に「絶対牛肉だよ!」と笑ってしまう男性もいました。



「見ればわかるじゃん牛肉だって!」とワッパーを開いて見せてくれた男性も。



目を見開いて「嘘よ!」と叫ぶ女性までいました。



Impossible Whopperは通常のワッパーよりも1ドル(約110円)高くなっており、マヨネーズなどが入っているため完全な植物性ワッパーとはならず、ヴィーガンには不適切です。しかしバーガーキングは、「植物由来のハンバーガーには健康上の利点がある」と回答。Impossible Foods社は「ベジタリアン向けの食料を作り出す」というよりも、「温室効果ガスなどを発生する畜産業への依存を減らす」ということを目標に掲げており、今回のバーガーキングとの提携はその遠大な目標を達成するための大きな一歩であるといえます。