シンガーソングライターのLOVEがパーソナリティをつとめるTOKYO FMの番組「LOVE CONNECTION」。3月13日(水)の放送では、レギュラーコーナー「毎日新聞 PRESENTS NEWS CONNECTION」に、毎日新聞 編集編成担当補佐の前田浩智さんが登場。道路交通法改正による「ながらスマホの罰則」について話しました。


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LOVE:運転中の「ながらスマホ」に対する罰則が厳しくなるそうですね。

前田:はい。運転中の携帯電話の使用は、2004年の「道路交通法」改正で禁止されました。具体的には、携帯電話を手でもって通話したり、画像など、画面に表示されたものを見たりということです。しかし、運転中のスマートフォン・携帯電話の操作が原因の交通事故は、今も毎日起きています。2018年は、携帯電話やカーナビを操作しながらの運転で、2,790件の事故が発生しており、この10年間でおよそ2倍になっています。

LOVE:道路交通法を改正しても、減るどころか増えているわけですね。

前田:そうなんです。そのうち、死亡事故は42件、重傷事故は176件。2016年には、スマホでゲームをしながら運転していたトラックに小学生がはねられ、死亡するという痛ましい事故も起きました。スマホを持つ生活が当たり前になっているとはいえ、とても深刻な状況です。

LOVE:そこで罰則を厳しくするのですね。どのように変わるのですか?

前田:まず、反則金の限度額が上がります。普通車の場合、現在の6,000円が3倍の1万8,000円に、大型車の場合は7,000円が2万5,000円に引き上げられる予定です。信号待ちのときにちょっとメールやLINEを見ただけで1万8000円を徴収される、という事態もあり得ます。

LOVE:事故を起こした場合も厳しくなるそうですね。

前田:刑事処分も厳しくなります。反則金の支払いの拒否など、刑事罰の対象となる場合はこれまで「5万円以下の罰金」でしたが、それが「6ヵ月以下の懲役または10万円以下の罰金」に引き上げられます。交通事故を起こした場合は、現在の「3ヵ月以下の懲役または5万円以下の罰金」から、「1年以下の懲役または30万円以下の罰金」となり、厳しくなります。

LOVE:罰則を強化するのはしょうがないとしても、「運転中はスマホを絶対にさわらない」という意識をどうやって高めていくかが大事ではないでしょうか。

前田:一番やっかいですが、一番大事なことですよね。みなさん、自動車教習所などで習ったことがあると思いますが、時速40kmで走る車は1秒間に約11m進みます。2秒目を離せば22mも進むのです。実際“ながらスマホ”で起きた事故は、直線道路で先行する車に追突するケースが多いそうです。

LOVE:厳罰化はいつごろから始まりますか。

前田:道路交通法の改正案は3月8日(金)に閣議決定しました。国会に提出され、年内成立を目指しています。

便利なスマホですが、「自分は大丈夫」と思わず、“乗ったらさわらない”を心がけることが重要かもしれません。

<番組概要>
番組名:LOVE CONNECTION
放送日時:毎週月〜木曜 TOKYO FM 11:30〜13:00、毎週金 TOKYO FM / FM OH! 11:30-11:55
パーソナリティ:LOVE
番組Webサイト: http://www.tfm.co.jp/love/