2017年に有名フラワーデザイナーのジェフ・リーサムと結婚したけれど、半年で離婚したコルトン・ヘインズ。離婚をきっかけに薬物の依存症になったことを明らかにした。雑誌『アティチュード』に告白している。

「この10年で酒を飲まなかったのは多分25日ぐらいだ。最初はワイン2杯ぐらいだった。それが暗い時期へと陥っていったんだ」と語ったコルトン。2016年にゲイであることをカミングアウトしてからアルコールへの依存が強まっていったという。カミングアウトして「とても自由な気持ちになれた。でも同時に、大きな注目を浴びたことで自制心が効かなくなってしまったんだ」。アルコールの量が増え続ける中、2018年5月に母親を亡くし、その数ヶ月後にはリーサムとの離婚を発表。「結婚したけれどうまくいかなかった。みんなの目にも明らかだったし、とても心が痛むことだった。そんなとき僕の母が亡くなったんだ。それで僕は崩壊してしまった。脳が壊れてしまったんだ。あるコメディ作品に出演する予定だったのだけれど、初日にクビになった。製作陣たちに『目が死んでるみたいだ』と言われた。その通りだった」。

この頃から薬物にも手を出すようになったコルトン。「自分の感じているつらさを隠すためにドラッグとアルコールに頼りきるようになった。自分のことが自分で決められないくらいだった。どん底で溺れているようだった」「ビバリーヒルズにあるウォルドルフ=アストリアホテルに自分から1週間閉じこもった。そして身体中にあざのある状態で発見されたんだ。まるで誰かにぶちのめされたようだったよ。歩くこともできなかったからあらゆるところで転んだ」と依存状態を赤裸々に語っている。「腎臓が破裂しかけて病院に運ばれたんだ。そしてメンタルケアが必要な状態だと判断された」「一時期は左眼の視力が一部失われた状態にもなった。2回発作を起こした。素面になるまで、こういうことが起きていたことが自分ではわかっていなかった」とも。

コルトンはこの状態から立ち直ることを決意。「助けを求めるように誰かに言われたら僕は『ファックユー!』と言っただろう。自分で決意しなくてはいけないんだ」。リハビリで治療を受け、薬物とアルコールを半年絶つことに成功したという。今回のインタビューで薬物について告白したのは、依存症につきまとう社会的なスティグマを払拭し自分のように依存症と戦っている人を勇気づけたいからだと語っている。「僕は常に回復している途中にある」というコルトン。その言葉通り、依存症との戦いは一生続くとも言われる。コルトンが今後どのようなメッセージを発信していくのか注目したい。

text: Yoko Nagasaka