破産者を可視化した「破産者マップ」閉鎖へ、集団訴訟の動きも「これを放置したら日本社会の底が抜ける」

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 Google マップ上に「官報」へ掲載された破産者を可視化(マップ化)したサイト「破産者マップ」が19日未明、閉鎖することを明らかにした。

 官報とは、日本国政府(内閣府)が「法令など政府情報の公的な伝達手段」として発行するもので、破産した場合はその旨が掲載される。破産を含む「裁判所」項目の無料閲覧は直近30日分までの期限があるが、破産者マップにはそれ以前の情報も掲載され、債務者の【名前】【住所】【官報公示日】【裁判所】【事件番号】を閲覧できるようになっていたことから、個人情報保護法に違反するのではないか、プライバシーの侵害にあたるのではないかなど物議を醸していた。

 破産者マップの運営者はTwitterで「破産者や個人再生者の方々をはじめとする関係者の方々に辛い思いをさせてしまった」と謝罪。サイトを閉鎖することと合わせて「官報から取得した破産者の情報は削除」「削除申請フォームのデータは削除」「本人確認書類は削除」「ドメインは今後、類似サイトが出る恐れがあるため一定期間保持」するとしている。

 また、公開されている情報をまとめたことへの反響については「誰もが自由にアクセスでき、公開されている破産者の情報の表現方法を変えるだけで、これほど多くの反応があるとは思わなかったのが正直なところです」と綴っている。

 同じくこの騒動を取り上げているBuzzFeed Japan記者の神庭亮介氏は「法律論以前に、倫理的に問題。公開されることで自殺者が出たりいじめにつながったりする危険がある代物」と指摘。さらに、運営者が「情報の表現方法を変えるだけ」と説明していることに「行動を正当化して、社会を良くしたいという趣旨のことを言っているが、これを放置してしまうと日本社会の底が抜けてしまう。いろいろな理由で破産している人を追い詰めて差別する結果にしかならない」と苦言を呈する。

 また、破産者マップに対して法的措置を探る動きもあることから「これで終わらせたいと破産者マップの人は思っているかもしれないが、終わらない。法的な責任も追求されるし損害賠償も請求されるかもしれない。これから弁護士が本格的に動いていくと思う」と述べた。

(AbemaTV/『けやきヒルズ』より)

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