新生児の泣き声がゴミ箱から聞こえ、通行人に発見される(画像は『Mirror 2019年3月12日付「Woman ‘gave birth at party then threw baby in bin so she could keep drinking’」(Image: kem.kp)』のスクリーンショット)

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パーティーの最中に出産するも、そのまま飲酒を続けたいために新生児を袋に詰めて外のゴミ箱に遺棄した2児の母親。のちに泥酔状態で逮捕された母親は、警察に「この子は別に欲しくなかった」と話したという。ロシアのメディア『kem.kp.ru』『ria.ru』をはじめ、『Mirror』などが伝えている。

3月10日の朝、ロシアのリャザン州リャザン市にあるアパート敷地内のゴミ置き場で、大型ゴミ箱の中から生まれたばかりの男児が発見された。

男児を遺棄した容疑で逮捕され、殺人未遂罪で起訴されているのは、この敷地内のアパートに住むユリアという女、31歳だ。モスクワ出身のユリアは、5年ほど前にこの地に越して来て以来、管理人の仕事をしながら生活していたが、その間に2人の子供を出産。ユリアには飲酒癖があったとされ、稼ぐ給料はほぼ酒代に使っていたようだ。その後、路上を掃除する清掃人の仕事をしたユリアは別の男性との間に子供ができたものの、その妊娠を登録することもなく医師の診察も受けずに過ごしていたという。

3月9日の夜からルームメイトや友人らと自宅アパートでパーティーをしていたユリアは、10日の午前6時〜7時頃に陣痛が始まった。そしてトイレに駆け込むとこっそりと男児を出産。その後、ユリアは赤ちゃんと胎盤をゴミ袋に入れて外のゴミ置き場に遺棄。アパートに戻ると、再び友人らに交じって飲酒を続けていた。

その2時間ほど後、通行人の高齢女性が動物のような鳴き声を聞きつけた。ゴミ箱に近づき聞こえてきた声に、最初は仔猫でも捨てられているのかと思ったという。ゴミの山に埋もれたゴミ箱の中から取り出された袋の中に、血だらけの状態で入っている裸の男児を見た女性は驚愕した。午前8時半頃、通報を受けた警察と救急車がすぐに駆けつけて赤ちゃんを病院へ搬送。凍える外気温の中、およそ2時間も放置されていた男児は体温が24度にまで下がっており、低体温症を起こしていただけでなく、臓器の機能が低下するなど深刻な状態だった。集中治療室で医師らにより懸命の治療がなされた男児はなんとか一命を取り留めたが、今後しばらくは集中治療が続けられるとのことだ。

警察がゴミ置き場付近のアパートの住民に聞き込み捜査をしたところ、ユリアが新生児を捨てた人物であることを突き止めた。警察は決して清潔とはいえないユリアの自宅に踏み込み、室内やトイレに付着していた血痕および浴槽の中に血が入ったバケツを発見し、ユリアを逮捕した。

ユリアは、警察に「この子は望んでいなかった。パーティーを続けたかったから子供を始末しようとした」と供述。ロシア調査委員会の捜査官は、「母親は生まれた子供の性別も確認せずに遺棄したようです。逮捕時はかなり泥酔した状態で、母親は出産時にへその緒が勝手に取れたと話していますが、おそらくアルコールにより筋肉が弛緩していたため、短時間の出産となったのでしょう」と述べている。

今回の件で、今後ユリアからは親権が剥奪される予定になるという。3歳と4歳になる2人の子供は、児童福祉局によって既にユリアのもとから引き離されており、将来は施設に預けられるか、郊外に住むユリアの両親のもとへ親権を譲渡するかという検討が行われるそうだ。また、生まれたばかりの男児は、退院後しばらくはリャザンにある施設へと預けられる予定だが、その後は養親を探すことになるようだ。

現在も、警察と児童福祉局が合同でこの件を捜査しており、この先の裁判でユリアに有罪判決が下れば、最大5年の懲役刑が科せられる可能性があるという。

このニュースを知った人からは、「なんかロシアっていつもこういうニュースが多い」「よくもそんな残酷なことができるよな。子供がこんな女から引き離されてよかった」「なんて身勝手で自己中な女」「子供を産んでも心のない鬼のような親がいるんだよね。母親としての愛情が欠片もない。悲しくなるわ」「懲役最大5年って短くない?」「こういう人間にこそ子供が授からなけりゃいいのにね」といった声があがっている。

画像は『Mirror 2019年3月12日付「Woman ‘gave birth at party then threw baby in bin so she could keep drinking’」(Image: kem.kp)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)