テイク数を重ねることで知られる行定組、今回もこだわり抜いた撮影だったそう/[c]水城せとな・小学館/映画「窮鼠はチーズの夢を見る」製作委員会

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人気漫画家の水城せとなが、セクシャリティを越えて人を好きになることの喜びや痛みを純粋に描き、多くの女性から絶大な支持を集めた傑作コミック「窮鼠はチーズの夢を見る」「俎上の鯉は二度跳ねる」。行定勲監督の手で『窮鼠はチーズの夢を見る』として実写映画化され、大倉忠義と成田凌が共演することが発表されていたが、このたびクランクアップを迎えたことがわかった。

【画像を見る】絶大な支持を得てきた原作、どう実写化される?行定監督は「大倉忠義の色気と成田凌の可愛らしさに何度も魅了された」と2人を称賛!/[c]水城せとな・小学館/映画「窮鼠はチーズの夢を見る」製作委員会

本作は、優柔不断な性格が災いし不倫を繰り返していた主人公の大伴恭一(大倉)の前に、彼の妻から依頼された浮気調査員で大伴の大学時代の後輩である、今ヶ瀬渉(成田)が現れることから始まる物語。「カラダと引き換えに不倫の事実を隠す」という信じられない条件をはじめは拒絶する恭一だったが、7年間一途に想い続けたきたという今ヶ瀬のアプローチに、次第に心をほどいていく。

ラストカットを撮り終えた大倉は、行定監督から花束を受け取ると、「気付いたら朝になっていましたが、無事にクランクアップを迎えられて良かったです」と笑顔を見せるも、思わず目に涙を浮かべ「33歳といういまだからこそ、出来た役だと思います」と本作への想いを打ち明けるひと幕も。「撮影を振り返ってみると、難しかったような気もしますが、今は終わったばかりということで思考回路がショートしてしまっていてあまり思い出せない状況です」と、約1か月にわたる濃密な撮影を終えた心境を吐露した。相手役となった成田については、「色気があり、持ってる空気が柔らかく、ナチュラルに“今ヶ瀬”なんだなと思わせてくれました」と信頼を寄せる。

すると、先にクランクアップを迎えていた成田がサプライズで登場!最後に行定監督と3人で記念撮影を行い、揃って笑顔を見せた。一方の成田も「大倉さんとは日を重ねるごとに自然と距離が縮まっていき、肌が触れ合うと、お互いの距離感も変わっていくようで、少しずつ息が合っていったように感じます」と手応えを感じさせるコメント。

原作者の水城も「どんな風に仕上がるのか私もまだ想像しきれませんが、大倉さん、成田さん、行定監督のお力で、きっと見応えあるフィルムに昇華して頂けると期待しています」と、仕上がりに期待を寄せる。ベルリン国際映画祭で国際批評家連盟賞を2度受賞するなど国内外で評価を受けている行定監督が、『ナラタージュ』(17)、『リバーズ・エッジ』(18)に続き、男性のせつなくも狂おしい恋をどう描いているのか、その手腕に注目が集まる。公開は2020年とまだ先だが、おおいに期待して、続報を待ちたい!

<キャスト&スタッフコメント>

●大倉忠義(大伴恭一役)

「今までにやったことのない役をやりたいなと考えていたので、この映画のお話を戴いた際には是非演じてみたいと強く思いました。33歳という今だからこそ、出来た役だと思います。

撮影を振り返ってみると、難しかったような気もしますが、今は終わったばかりということで思考回路がショートしてしまっていてあまり思い出せない状況です。印象的なシーンばかりで、1シーン1シーンが濃かったなと思います。成田さんは色気があり、持ってる空気が柔らかく、ナチュラルに今ヶ瀬なんだなと思わせてくれました。ずっとフラットな関係で居られたので、お芝居がやりやすかったです。行定監督は感情的には穏やかな感じでいらっしゃいましたが、画に対してとてもこだわりを持っていました。1シーンの画に関してすごく厳しく、なかなか1回でOKが出なかったですね。そこまで監督がこだわり抜いた画が繋がった時、どんな映画になるんだろうと、とても楽しみです。演技に関しては、こちらを尊重し、自由にやらせてくださったので、お芝居って楽しいなと、今まで以上に思わせてくれる現場でした」

●成田凌(今ヶ瀬渉役)

「大倉さんとは日を重ねるごとに自然と距離が縮まっていき、肌が触れ合うと、お互いの距離感も変わっていくようで、すこしずつ息が合っていったように感じます。行定監督は何度もテイクを重ねてくださるので、俳優部としてはとても贅沢なことだと思います。

この作品は、ふたりの姿が、痛いほどリアルで、美しくて、悲しくて・・。観て頂く方それぞれが、自分と好きな人を重ね合わせながらご覧頂ける作品だと思いますので、是非楽しみにして頂けたら嬉しいです」

●行定勲監督

「とにかく風通しの良い現場でした。キャストの二人は淡々と自然にそこに存在していました。スタッフはチームワークが素晴らしく、撮影も怖いくらいに順調でした。主人公たちの繊細で曖昧な感情を深く汲み取らねばならない状況が多々あって、何度も立ち止まり、みんなで話し合って一緒に乗り越えられたと思います。大倉忠義の色気と成田凌の可愛らしさに何度も魅了された。

『男同士って良いものだなぁ。』そんな言葉を何度となく呟きました。何気ないところに幸せを感じて、なんてことない事に傷ついたりするんだなと。そんな、私たちが紡ぎ上げた刹那な感情が皆様に届くように仕上げていきたいと思います」

●水城せとな(原作)

「この漫画は大変熱心なファンの方々にご支持頂いてきた作品なので、これまでなかなか実写化のお話はお受けする勇気が出ませんでしたが、今回のお話を頂き、託させて頂くことになりました。どんな風に仕上がるのか私もまだ想像しきれませんが、大倉さん、成田さん、行定監督のお力で、きっと見応えあるフィルムに昇華して頂けると期待しています」(Movie Walker・文/編集部)