「肌が触れ合うと、
お互いの距離感も変わっていく」 (C)水城せとな・小学館/
映画「窮鼠はチーズの夢を見る」製作委員会

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 大倉忠義(関ジャニ∞)が主演し、成田凌と初共演した恋愛映画「窮鼠はチーズの夢を見る」が、このほどクランクアップを迎えた。ラストカットを撮り終えた大倉は、行定勲監督から花束を渡されると、思わず涙を浮かべ「今までにやったことのない役をやりたいなと考えていたので、この映画のお話を頂いた際にはぜひ演じてみたいと強く思いました。33歳という今だからこそ、出来た役だと思います」と万感の思いを打ち明けた。

 好きになってはいけないとわかっていながら、否応なく恋に落ちていく2人の男性を、時に繊細に、時に狂おしく描き出す。広告代理店に勤める大伴恭一(大倉)は、優柔不断な性格が災いし、流されるままに不倫を繰り返していた。ある日、妻から派遣された浮気調査員が現れる。それは、大学卒業以来会うことのなかった後輩・今ヶ瀬渉(成田)だった。今ヶ瀬が不倫の事実を隠す代わりに突きつけてきた条件は、「カラダと引き換えに」という信じがたいものだった。

 撮影は約1カ月間におよび、大倉は「難しかったような気もしますが、今は終わったばかりということで思考回路がショートしてしまっていてあまり思い出せない状況です。印象的なシーンばかりで、1シーン1シーンが濃かったなと思います」と振り返る。そして「成田さんは色気があり、持ってる空気が柔らかく、ナチュラルに今ヶ瀬なんだなと思わせてくれました。ずっとフラットな関係で居られたので、お芝居がやりやすかったです」と信頼感をにじませ、「行定監督は感情的には穏やかな感じでいらっしゃいましたが、画に対してとてもこだわりを持っていました。1シーンの画に関してすごく厳しく、なかなか1回でOKが出なかったですね。そこまで監督がこだわり抜いた画が繋がった時、どんな映画になるんだろうと、とても楽しみです。演技に関しては、こちらを尊重し、自由にやらせてくださったので、お芝居って楽しいなと、今まで以上に思わせてくれる現場でした」と充実感を漂わせた。

 一足先にクランクアップしていた成田だが、大倉のアップを祝うためにサプライズ登場。「大倉さんとは日を重ねるごとに自然と距離が縮まっていき、肌が触れ合うと、お互いの距離感も変わっていくようで、すこしずつ息が合っていったように感じます」と応じ、「行定監督は何度もテイクを重ねてくださるので、俳優部としてはとても贅沢なことだと思います。この作品は、ふたりの姿が、痛いほどリアルで、美しくて、悲しくて……。見て頂く方それぞれが、自分と好きな人を重ね合わせながらご覧頂ける作品だと思います」と願いをこめた。

 また行定監督は、「大倉忠義の色気と成田凌の可愛らしさに何度も魅了された。『男同士って良いものだなあ』。そんな言葉を何度となく呟きました」と惚れ惚れと述べ、「何気ないところに幸せを感じて、なんてことない事に傷ついたりするんだなと。そんな、私たちが紡ぎ上げた刹那な感情が皆様に届くように仕上げていきたいと思います」と意気込んだ。「窮鼠はチーズの夢を見る」は、2020年に公開。